円山(百畳敷)洞窟の氷筍

通称「ニョロニョロ洞窟」

 

200938日(日)快晴 同行者・G藤夫妻

 

ついに念願がかなって伊達市大滝区(旧大滝村)にある円山(百畳敷)洞窟の氷筍(ひょうじゅん)を見に行ってきました。通称は「ニョロニョロ洞窟」と呼ばれているようです。最近ではすっかり有名になって訪問者が多くなり、最終地点にある民家との間で駐車問題などが発生しているようです。また洞窟までのコースも私有地を通るため、問題も多いようです。そんなことから大滝観光協会サイドでも頭を悩まし、訪問者のホームページなどで詳しい住所や地図を掲載しないようにお願いしているとのことです。

そんなことも知らないで出掛けましたから、G藤さんにその旨の話を聞いてからは肩身を狭くして歩きました。しかしこれだけ訪問者が多くなると、行政として何らかの対応が求められると思います。最終民家の人と話し合って駐車スペースを確保するとか、コースも指定するとかの具体策も必要でしょう。駐車スペースを確保するために必要な除雪費などで有料となっても致し方ないと個人的には考えます。

前日の雪模様から一変して抜けるような青空。行く手の先には徳舜瞥山がそびえています。しかし快晴とは言えども雪原を吹き抜けてくる風は冷たく、頬が切り裂かれるように感じられます。少し防寒に気を使い過ぎたかなと思われた服装でしたが、それぐらいが丁度良い厳しい寒さでした。

畑地なのか牧草地なのか分かりませんが、雪の中に埋まったトラックや農機具が少しだけ頭を見せていました。この平地を横切って徳舜瞥川の右岸に付けられた林道を下りていきます。30分ほど歩くと高度を上げる徳舜瞥川と出合います。あとは川に沿って10分ほど歩くと大滝百畳敷洞窟に着きます。今回は訪問者が多いせいでコースは固く踏み締められていましたから、踏み跡で洞窟の場所が簡単に分かりました。しかし新雪でトレースが無い時だったら、初めて訪れる人は崖の中腹にある洞窟を探すのに苦労するかも知れません。

素晴らしい氷筍が見られるまで片道40分(深雪だったら50分ぐらいかも)。急斜面もなく、危険箇所もない絶好のスノーシューハイキングコースです。何とか諸問題を解決して多くに人に見てもらいたいものです。でもそうなると氷筍の破壊とか自然保護とか別の問題が起きるのでしょう。観光か自然保護か、この問題は永久に不滅ですね。

 

コースタイム・最終民家←40分→洞窟

 

 

着膨れダルマのような防寒着に身を固めた管理人。これから雪原を横切って徳舜瞥川へ向かいます。前方には三角錐の徳舜瞥山がそびえています。

 

 

緩い林道を下っていくと徳舜瞥川に辿り着きます。ここまで約30分。沢地形なので風も遮られて快適なスノーシューハイキングが楽しめます。先行する二人はG藤夫妻。

 

 

徳舜瞥川の右岸に沿って10分ほど歩くと左手の崖下に洞窟が見えてきます(実際は近くまで行かないと洞窟だと判別出来ません)。洞窟下には数人の訪問者がたむろしていました。

 

 

洞窟入り口までは雪の斜面を少し登らなければなりません。高さにして10メートルほどでしょうか。水色ウエアの人の前が洞窟です。下から見たら岩の凹みぐらいにしか思えません。

 

 

洞窟入り口に立つと林立する氷筍が目に飛び込んできます。初めて目にする光景でしたから、ちょっとした感動が味わえました。想像していたよりも大きな洞窟で、百畳敷と言われるのもあながち間違いではないと納得しました。

 

 

暖気が続いたせいか氷筍は少しやせ細っていたようですが、それでも何百本と立ち並ぶ姿は圧巻でした。まさしくニョロニョロと地中から生えたようですが、これは天井から滴り落ちる水が凍り、長い時間をかけて出来上がります。

 

 

1メートルを超える氷筍も多く、微妙な気象条件と環境がなければ造り出されない自然のモニュメントにただただ感心しました。

 

 

ちょっと小振りな氷筍の前で記念撮影。なぜかウエアの反射テープが眩しく光っています。

 

 

 

クリスタルな輝きを放つ洞窟内。天井からはツララが下がり、地中からは氷筍が伸びています。幻想的と言う表現がオーバーではないほど光の乱舞が見られます。

 

 

 

洞窟最深部から入り口方向を見ます。倒されて破壊した氷筍も多く、チョッと残念。横からの力には弱い氷筍ですから、触らないように注意が必要です。この日も子供連れの男性が寄りかかって倒していました。

 

 

氷筍見物を堪能して帰り支度をするG藤夫妻。入れ替わるように次々と見物客が登ってきます。リピーターが多いスポットなのかも知れませんね。

 

 

 

洞窟入り口から河原に向かって雪の斜面を下ります。後は来た道を戻るだけです。管理人はスノーシューを脱ぎツボ足で歩きました。固く踏み締められたコースは踏み抜きもしませんでした。