|
|
白銀荘前を出発。濃い霧で1段目のスロープすら見えない。この時点では、せめて森林限界あたりまで行って戻ろうと思っていた。背伸びをしない、無理をしないというのがおじさんの山登りのポリシーだから。
|
1段目を登ると針葉樹林のなだらかなスロープになる。なにかメルヘンチックな思いがする林だ。少し薄日が射してくるようだが霧は晴れない。雪はジュクジュクでシールにくっ付き、スキーが重たい。
|
|
2段目の急斜面を登り切って少し行くとゲレンデスキーを担いで先行していた男女2人が休んでいた。足にはワカンとスノーシューを履いていた。お先に失礼と言って歩いていると、あっという間に霧が晴れ、目の前に噴煙をたなびかせている前十勝と三段山が広がっていた。何度も言うが本当にあっという間の場面転換だった。だから山は楽しくもあり怖くもあるのだ。もしこの場面転換が逆だったら悲劇なんだろうな。
|
|
|
三段目を登り切った「廊下」の下部辺りから下を見ると、雲海の切れ間から白銀荘が見えた。霧の原因はこの分厚い雲海だったのか。男女2人は3段目から引き返していった。
|
山頂直下に先行者の足跡。犯人はキタキツネさんか。最後は「安政火口」に消えていた。誰もいない山頂、突き抜けるような碧空、そして思い掛けない大展望。ああ至福!!
|
|
山頂から180度の大パノラマ。左から噴煙を上げる「前十勝」、白く天を突く「十勝岳」、スナップSWのような「大砲岩」、迫力ある岩壁を見せる「上ホロカメットク山」、その右に「上富良野岳」「三峰山」と続き、一番右には風格のある「富良野岳」が鎮座している。あまりの絶景に、あ”っ!声が出ない。
|
|
|
山頂から「安政火口」を隔てて「上ホロカメットク山」の大岩壁が迫力ある姿を見せている。
|
山頂から見る「富良野岳」。雲海の中からニョキッと姿を現した「ガメラ」を想像してしまった。風格ある山容と言われる「富良野岳」にはチョッと失礼かな。
|
|
|
「十勝岳」をバックに記念撮影。気持ちの良い山頂に長くいたいが、雲海が上がってくると不安なので昼食も取らずにそそくさと切り上げる。
|
通称「廊下」を滑り降りる。3段目から上は締まったバーンになっているので滑り易かった。「廊下」に刻み込まれたショートターンの跡が見えないのが誠に残念(^-^;)モノクロ拡大写真。この後トラバースして3段目上部で昼食を取る。
|
|
|
昼食休憩を取った3段目上部から森林限界辺りを見下ろす。まだまだ厚い雲海が下界を覆っている。多分上富良野の町からは三段山が快晴だなんて想像も出来ないのだろう。
|
すっかり晴れ渡った2段目スロープ。雪質は最悪で気を緩めると前のめりに転びそうになった。とにかくスキーが滑らない。まだ「黄砂」の影響が残っているのだろうか。とにかく素晴らしいスロープで、粉雪のある時に滑ってみたいものだ。
|
|
|
1段目上部から白銀荘を見る。もうこの辺りでは両ももが痙攣寸前。体力の非力を嘆く。今回の山行で靴擦れに悩まされなかったのは、難しい斜面が無かったのと、悪雪でスキーがスリップしなかったからか。それとも靴下の薄厚2枚履きが効を奏したか。どちらにしても歩行に関しては軽快なツアーだった。
|
最後は旧「白銀荘」が迎えてくれる。この後、申し込んでおいた「白銀荘」の露天風呂で疲れを癒し、夕食を食べながらビールを飲んで「二段ベッド」で眠りについた。夜中に夢を見た。それは粉雪を蹴散らせながら猛スピードでテレマークターンを繰り返すおじさんだった。どうも「三段山クラブ」のビデオを見過ぎた影響らしい。
|
|
|