白老岳(968m) 二の沢川左岸尾根ルート

2005419

 

雲ひとつない絶好の山日和となったので、ちょっと遠出して未踏の山「白老岳」に登ることにした。スキーで登るか、スノーシューで登るか迷ったが、初めての山ということもあって、機動性のあるスノーシューで登ることにした。快晴、微風。最高のコンディションの下で快調に歩く。途中、南白老岳(944.6m)に登ろうとして山頂直下まで行ったのだが、アイゼン、ピッケル無しでは到底登れる斜面ではなく、尾根伝いに白老岳に向かった。ここでも山頂直下の急斜面には多少難儀したが、陽が当たる斜面はキックステップが効き、なんとか登り切ることができた。アイゼンがあれば楽に登れたのだろうが、必要なしと判断して車に置いてきたのだった。独り占めした山頂からの眺めはさえぎるもののない360度の大パノラマ。冬の澄んだ空気は、支笏湖周辺の山々は勿論のこと、羊蹄山、尻別岳、徳舜瞥岳、ホロホロ山、札幌近郊の山々までもすっきりと見させてくれた。誰にも遇わず、静かな山を肌に感じて、短時間ながらも充実した満足の山登りだった。

帰りは「丸駒温泉」に寄り、支笏湖の湖面と対岸に聳える風不死岳を眺めながら疲れを癒したのだった。

 

GPSログ  登り 2時間15(南白老岳鞍部経由) 下り 1時間20

 

・白老岳の山頂直下はかなりの急斜面です。残雪期は滑落防止のためアイゼンを持参したほうが良いでしょう。

 

 

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美笛側から滝笛トンネルを抜け、三つ目の橋「大笛橋」を渡った右側の駐車スペースに車を停める。スキーで登るか、スノーシューで登るか迷ったが、機動性のあるスノーシューで登ることに決める。「大笛橋」を戻ってから、右側の二の沢川左岸尾根斜面に取り付く。登り始めは急斜面だが、すぐ平坦な広い尾根になる。

 

 二の沢川左岸尾根は平坦で明るい疎林が続いている。しばらく歩くと前方に山頂部を摘み上げたようなピラミダルな白老岳が現れる。しかし尾根の中ほどまで行くと、前山(870mピーク)に遮られて見えなくなる。右手遠方には真っ白い頂の徳舜瞥岳とホロホロ山が見える。ピンクテープが目印となって広い尾根を道案内してくれるのが心強い。

 

 

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 白老岳よりも圧倒的な存在感を示しているのが、右手に見える南白老岳(944.6m)。台形状の山容はボリューム感満点。

 

 

 広い尾根を歩きながら振り返ると、白く輝く羊蹄山と尻別岳が雲ひとつない青空に浮かんでいる。この素晴らしい景観にうっとりする。

 

 

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 南白老岳にも登って見たくなり、沢を越えて白老岳との鞍部まで進む。正面斜面には雪崩れ跡があり、危険を感じて疎林の急斜面を登り始める。だが陽の当たらない北斜面はキックステップも効かない程の固い雪面となっている。転倒したら滑落して立ち木に激突するのは間違いなく、途中で登頂を断念する。ここを登るにはアイゼンとピッケルが必要だ。

 

 

 

 南白老岳登頂を諦め、白老岳へ向かう。鞍部は風の通り道になっているのか、雪が吹き飛ばされ、笹とハイマツが顔を出している。前方に見える白老岳は二の沢川左岸尾根から見たピラミダルな山容と違い、山頂が横に長い台形状の山頂を見せている。雪庇の張り出た尾根伝いに白老岳へ向かう。

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 白老岳の山頂直下も結構な急斜面となっているが、陽が当たる斜面はキックステップが効き、なんとか登り切ることができた。アイゼンがあれば楽に登れたのだろうが、必要なしと判断して車に置いてきたのだった。山頂から眼下に見える南白老岳は端正な円錐形をしている。左奥には白く輝く徳舜瞥岳とホロホロ山が見える。(左)

 山頂にて記念撮影。背後には支笏湖や恵庭岳、漁岳などが並ぶ。本当に「雲ひとつない」青空なのだ。風は微風、なんとも爽やかな山頂で食べる昼食の旨いこと。たった一人で淋しくないかいって? 山は一人でも大勢でも楽しいものなのさ。(右)

 

 

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 山頂からの大パノラマ。右奥から樽前山、風不死岳、支笏湖を手前にして紋別岳、恵庭岳、丹鳴岳、フレ岳、漁岳、狭薄山、札幌岳が並ぶ。手前の山を「北白老岳」と呼ぶ人もいるそうだ。「白老岳」、「南白老岳」と合わせて「白老三山」と言うらしい。

 

 

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前山(ポコとも呼ばれるらしい。870mピーク)から見た「白老岳」山頂。左奥に「北白老岳(仮称)」が並ぶ。

 

 

 

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