暑寒別岳 1491m 雨竜沼コース

 

2001年9月5日

 

最近どうもハイキング的登山が多くなってきた。この辺で一発、根性のあるところを登っておかなければと思って選んだのが増毛山塊の最高峰「暑寒別岳」。コースは勿論、南暑寒荘からの往復。増毛側からなどという安易な方法は取らない。早立ちの必要性から前日、南暑寒荘へ泊まる。雨竜沼湿原までは観光客でも登る。南暑寒岳も日帰り登山コースとしてよく登られる。しかし、南暑寒岳から先の暑寒別岳まで足を延ばす人はそんなに多くない。延ばしたとしても増毛側に下りるなどの縦走スタイルを取るのが普通だ。南暑寒岳から大きく下って、また登り返す縦走路を見ただけでウンザリするのに、そこを往復するなんて余程の健脚か物好き(私)のすることだ。

好天に恵まれ、50ウン歳の誕生日を祝う最高の登山日和だったが、さすがに雨竜沼からの下りでは膝が痛み出し、翌日には筋肉痛に見舞われるという希望通りの充実した登山となった。

 

 

 

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南暑寒岳山頂から見る暑寒別岳・左尾根から登る。

 

 

コースタイム(休憩時間含む)

 

登り・5時間15

下り・4時間50

南暑寒荘登山口        AM5:45

雨竜沼湿原入口         AM6:55

湿原展望台             AM7:42

南暑寒岳              AM8:52

暑寒別岳               AM11:00

暑寒別岳              AM11:45

南暑寒岳             PM1:40

湿原展望台            PM2:45

雨竜沼湿原入口        PM3:32

南暑寒荘登山口        PM4:35

 

 

 

 

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左・南暑寒荘とキャンプ場。南暑寒荘での泊まりは自分一人。貸し切り状態で宿泊料500円と協力金200円の合計700円は安い安い。1ヶ月泊まっても21,000円か。街より安いぞ。

 

右・雨竜沼湿原から見る南暑寒岳(左)と暑寒別岳(右)。湿原には秋の装いが。木道脇には青紫のエゾオヤマリンドウが風にゆれている。

 

 

 

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左・湿原の池塘の数は百余に及ぶという。大小さまざまな池塘にはそれぞれの趣がある。

 

右・南暑寒岳山頂から見る暑寒別岳。湿原を抜けた小高い所に展望台がある。展望台から南暑寒岳まではダケカンバとチシマザサの中を緩やかに登る。展望はあまり良くないが、途中から右手に暑寒別岳が見え出す。

 

 

 

 

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左・南暑寒岳から大きく下った縦走路から左手には尾白利加岳(左)と群別岳(右)の吊り尾根が見える。

 

右・縦走路で見たヒグマの掘り起こし跡。チシマザサの中に付けられた登山道は、所々で足元が見えなくなるくらい笹が覆い被さっている。注意して歩かないと思わぬ転倒の可能性もある。

 

 

 

 

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左・暑寒別岳への登る尾根の取り付きから南暑寒岳を振り返る。こんもりとした尾根の真ん中に縦走路がある。

 

右・暑寒別岳を正面に見ながら、ハイマツの尾根を登る。台形状に見えた山容も、尾根を登るに従ってピラミダルな山容に変化する。もうひと頑張りで山頂と思うが、ここからが意外と長い。

 

 

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左・暑寒別岳西側にある崩壊地。登山道は崩壊地右側ぎりぎりの所に付いている。下を覗くと背筋がぞっとする。通過にはくれぐれも注意が必要だ。

 

右・やっと辿り着いた暑寒別岳山頂は台地状で意外と広い。360度の大展望は「増毛山塊の盟主」に相応しいものだった。しかし、きた道をまた戻らなければならないと思うと気が重い。

 

 

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山頂でゆっくり休んでいたいが、帰りには南暑寒岳へのきつい登り返しが待っている。軽い昼食をとって、ほどほどの休憩で引き返すことにした。これから戻る縦走路を見下ろすと、どうしても「下山」するという気持ちになれないのが本音。案の定、南暑寒岳への登り返しは息も絶え絶えといった状態で登った。南暑寒岳へ着いて、やっと今回の山行が終わりに近づいたと感じることができたのだった。

 

南暑寒荘からの帰りに「月形温泉」で汗を洗い流し、向いにある有名ラーメン店「むつみ屋」で夕食をとって外に出ると、もう夜のとばりが下りて辺りは薄暗くなっていた。

 

 

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