つげ山(樿山)935

 

2012421日 快晴

 

登り・2時間10分(休憩時間含む)  下り・1時間15分(休憩時間含む)

 

tugeyama gps

 

GPSトラックログ

 

 

 

tuge001

 

 札幌国際スキー場手前にある駐車スペースには大型バスが停まっていて、多くの若者たちが登山準備をしていた。これは何だか賑やかな山歩きのなりそうだと思ったのだが、結局若者たちは反対側の二股山にでも登ったのか、この後、見ることはなかった。

入り口を塞いだバスのため駐車スペースの奥まで入れず、入り口脇に車を停めたのだが、下は泥んこで帰りに洗車する羽目になってしまった。

 

 

 

tuge002

 

 先月末に登る予定だった「つげ山」だったが、20センチほど積もった新雪のため、安全なスノーブリッジを確認出来ず、行き先を奥手稲山にしたのだった。

 1ヶ月ほど遅くなったが、まだスノーブリッジが残っていると信じて「つげ山」を訪れた。赤テープのある渡渉地点にはスノーブリッジは残っておらず、少し先に進んだ地点に残っているスノーブリッジを慎重に渡った。

 写真はスノーブリッジを渡った後、林道側を写した。行きはさほどの水量ではなかったが、帰りは雪融け水の増加で、激しい水の音が聞こえるほどだった。

 

 

 

tuge003

 

 長靴に軽アイゼンを付けて林道を歩いて来たが、尾根を登るころには雪が腐り出したため、持って来たワカンに履き替えた。

 尾根の傾斜は緩く、この分なら山スキーでも良かったかと思ったが、大きな疎林帯がある訳でもなく、キックターンや横滑りで下りてくるなら、登りの楽なワカンで十分だと考え直した。

 

 

 

tuge004

 

 730メール辺りまで登ると、尾根は一旦小さく落ち込む。右手上には「つげ山」から西に派生する山頂尾根が見える。山スキーではここから少し左側に寄って沢筋近くを「つげ山」に向かって登るようだが、今回はワカンなので正面の細尾根を直登することにした。

 

 

 

tuge005

 

 細尾根の傾斜は結構きつく、その上雪が腐り、ワカンを履いたまま踏み抜くことが多く、意外と時間を費やしてしまった。

 「つげ山」の由来は、この山に「イヌツゲ」という木が植生しているからだという。だが「イヌツゲ」がどんな木か分からない管理人、その木を探すことも出来ず、ただ黙々と登った。

 

 

 

tuge006

 

 細尾根を登る途中、クマゲラに根元を大きく食い開けられたエゾマツがあった。まだ新しい食い跡だったが、これだけの穴を開けて、どれ程の虫を食べることが出来たのだろうか。

 こんな山の中で、クマゲラの「費用対効果」を考えるなんて、バカな管理人だ。

 

 

 

tuge007

 

 細尾根の傾斜が緩んで、その幅が段々と広くなると山頂尾根は近い。左手に見える「つげ山」の山頂部だが、ツリーホールの他に、倒木となった木の根が黒く見える。

 

 

 

tuge008

 

 広い山頂尾根から北側を見ると、春香山や和宇尻山が望まれる。右の山は奥手稲山から連なる尾根上にある838,7mの無名峰。

 

 

 

tuge009

 

 山頂尾根から西側を望むと、思わず息を飲む光景が広がる。左から定山渓天狗岳、尾根伝い右にヒクタ峰、その尾根背後に無意根山。右奥には羊蹄山の山頂部が白く輝いて見える。

 雪庇の張り出した尾根だから、あまり端まで寄らない方が良いだろう。

 この左遠方には札幌岳や空沼岳、そして近くには迷沢山、四つ峰、烏帽子、百松沢山などが確認出来る。意外と素晴らしい展望の山だと驚かされてしまった。

 

 

 

tuge010

 

 山頂尾根から「つげ山」山頂に向かう途中、白井岳や朝里岳方向を振り返る。余市岳はちょうど白井岳に隠れて見えないようだ。

 白井岳から北東に派生する尾根のコブが荒々しい。

 

 

 

tuge011

 

 山頂で「ジョウテン」を背景にして記念撮影。長年履いて来た長靴に穴が開いたため、今回の山歩き用に安全靴仕様の長靴を買った。安価だったため、どれ程の耐久性があるか判らないが、履き心地はまあまあだったので、しばらく使って見ようと思う。

 菓子パンで腹ごしらえして、しばしの休息を楽しむ。気温も上がって春山の雰囲気だが、帰りのスノーブリッジが心配になり、20分ほどの休憩で山を下りることにした。

 

 

 

tuge012

 

 地図を見て、帰りは「つげ山」山頂から沢筋近くをトラバース気味に急降下するコースを選択する。雪が適度に腐っているため、雪崩れる心配も、滑落する心配もない。

 写真は下ってきた沢筋を振り返って写したもの。斜面をトラバースするだけで、一度の登り返しもなく、スノーブリッジまで戻ることが出来た。このコースなら山スキーを楽しむことが出来そうだが、ターンを楽しむような斜面はない。

 

 

 

tuge013

 

 気温も結構上がり、雪融けがかなり進んだようで、駐車スペースに戻る頃には、小樽内川の水量も驚くほど増えていた。

 快晴で土曜日。出発時の若者たちを見て、今回は賑やかな山歩きになるに違いないと思った管理人だったが、予想に反して、最初から最後までの一人歩きの「つげ山」だった。

 

 帰りは朝里峠経由で、春の気分を満喫しながら家路についた。雪の融けた道端にはふきのとうが顔を出し、春の香りを感じさせてくれたのだった。

 

home