不思議な扉を開けると、扉の向こうにはなぜか懐かしい、遠い昔の思い出
がありました。 アニメーション映画史上の記録を次々塗り替えているウオル ト・ディズニー・ピクチャーズ の作品。
世界で一番不思議な会社「モンスターズ株式会社」。 ここは世界中の子供の
悲鳴を集め、エネルギーとしてモンスターシティに供給している会社。 このモン スターズ会社にはルールがある。 @人間のものを持ち帰ってはいけない。 Aモンスターシティに人間の子供を入れてはいけない。 B人間の子供を愛し てはいけない。
人形がたくさん並べられた子供部屋。 ママが「おやすみなさい」と声をかけ
る。 「お休み・・・ママ」と子供が答える。 パパも「お休み・・・」と言って部屋を 出る。 子供一人がベットで寝ている。 風が強まる、部屋のドアが開いてモン スターが部屋に入る。 子供が驚いて転びながら、室内を逃げ回って「キャー ッ。ギャ-ッ。・・アーッ」と叫ぶ。 ”シュミレーション終了”の声。 指導教授の女 性がバイルに聞く「バイルさん、何がいけなかったのか分かる?・・・」 「転んだ こと・・・?」 「違う。違う!その前よ・・・」 「誰か分かった人いる?・・。バイル さんのミス。・・いないの!・・テープを観て・・・。入るでしょう。でーほらここ。ドア よ・・・開けっ放し。ドアの開けっ放しは一番やっちゃーいけないことなの。な ぜ・・・?」 「えーと。隙間風が入るから・・・?」 「子供が入るからだ・・・」
ウオーターレス社長がやってくる。「人間の子供ほど危険で有害なものはほか
にない。・・触っただけで死んでしまう。ドアを開けといたら子供がこっちに入って くるかも知れん・・モンスターワールドへ・・。でも我々にはこれが必要なのだ。」 ”キャーッ。ギャ-ッ” 「この町の存続は君達の集める悲鳴にかかっている。 我々の大切なエネルギー源だ。大変危険だが、だからこそやりがいのある仕事 だ。熱意と自信にあふれた社員が私は欲しい。」
ゴリラ形モンスターのジェームス・P・サリバンが寝ている。「おはようモンスタ
ーシティのみなさん。時刻は午前6時を5分。気温は18度とさわやかで、爬虫 類には嬉しいね・・・」とのラジオが聞こえる。 「モーニングコールなんか頼んだ 覚えないぞ」。 「ベットから出ろ!。起きろ!サリーッ。身体を動かせ」。 仕事 上のパートナーで目玉形モンスターのマイク・ワゾウスキが起こしに来て、朝か らトレーニングマシンを使って、サリーの身体を鍛えろコーチをしている。
サリーとマイクの出演しているテレビCMが流れる。 「モンスターズインクには
輝く未来があります。車の燃料法、ご家庭の暖房法、町の照明も・・・」 「私は モンスターズインクよ」 「子供にぴったりのモンスターを選び、ハイグレードの悲 鳴を原料に、クリーンでパワフルなエネルギーを作ります。スイッチをひねれば すぐそこに・・・それがモンスターズインクです」。 社長が続いて話す「最近の子 供は映画やゲームの影響で、脅かすのがむずかしくなっています。わが社では 対策として実力者をそろえ、改善を重ね新技術を研究しています。明るい未来 は私達が作ります。真心込めて脅かします」。
テレビに出たことで仕事がバンバンやれると張り切るサリーとマイク。 「いっ
てきまーす」 「気をつけてね・・」。会社に向かうため車の所に行き「さあ、サリ ー乗れよ・・」とマイクが言い、自分が先に車に乗ろうとするのをサリーが引き降 ろし「歩かなきゃーだめだよ・・」 「歩く?・・」 「イヤだよ・・俺が何のために車を 買ったか分かってる?。乗るためだよー!。道路を走るため・・」 「運動しなき ゃ・・」
二人が歩いて出社の途中、同僚が声をかける「聞いたよ・・。悲鳴獲得ポイン
ト、もうすぐ新記録達成だって・・・!。」 会社に入る。マイクが受付の女性に 「ハッピバースディ・・」と声をかける。 「ギョロメちゃん。まあ・・覚えててくれた の・・ハイ・・サリリン。」とサリーにも挨拶を返してくる。 「セィリア オゥ セリリン おめでとう」 「ねえマイク。今夜特別のところで食事しない・・」 「予約入れた よ。たいした店じゃないけど・・ハイハウゼ。」 「あそこってなかなか入れないん でしょう?」 「いや、ギョロメは別だよ・・仕事終わったらすぐに行こう。今夜は二 人っきりだよ」 サリーに言う「運命を変えているんだよ。俺にはあの子しかいな い」 「そりゃおめでとう」 「そうだ、予約取ってくれてありがとうね」 「名前はギ ョロメちゃんで取ってあるから・・・」
会社の工場の中。モンスター全員が機械の配置につく。 「今日のターゲット
はアメリカ東海岸だ・・。」 「おい、お互い頑張ろうな・・」 マイクが言う「俺が勝 つ」 始業のベルが鳴る。 「開始まで7・6・・2・1」 天井のモノレールにぶら下 がって次々とドアが運ばれてくる。 「キャーッ」とあちこち悲鳴が聞こえる。 「今 日は絶好調だゼ・・マイク」サリーが言う。 「今一だな、悲鳴吸引バルブのチェッ クを・・・」 「ドアが引っかかります」と大騒ぎ。
社長が来る「今トータルでどれくらいいってるんだ。」 「今日はノルマを達成で
きそうですよ」 「今月初めてだな」 「ウワアーッ!」 「どうしたの?」 「子供が 寄ってきた。・・こんな近くまで・・・。」 「怖がらないの?。6歳なのに・・・」。 「おーい・・このドア始末してくれ・・・。」 「これで今週は58枚目です。・・・ 最近の子は簡単には怖がらなくなっています。」 アナウンスが流れる「お知ら せします。新しいリーダーはランドール・ボックスさん」 「おめでとう。ランドー ル・・・。」 社長が言う「デブ・・。何時もながら鮮やかだなあ・・」 ランドール がいう「みっちり仕込まれましたからね。社長じきじきに・・・。」 「次のドアを5秒 以内にもってこい。さもなければ、おまえを外しシュレッターで切り刻んでやる」。 ランドール・ボックスはサリーには勝てない常に2位の嫌がらせ屋で、トップに なる為に手段を選ばない社内の嫌われ者。
トカゲ形モンスターのジョージがマイクに言う「ワゾウスキ頑張ったな。すごい
スコアじゃあ」。 マイクが答える「気付かなかったよ、言われるまで・・・。で、 ジョージはどう?」 「絶好調・・。俺たち二人すごく気が合うんだ・・」
その時監視官が叫ぶ「未回収ッ!。・・コード未回収ッ!。」 みんながざわつ
く。 アナウンスがある「ジョージ・サンダ-ソン動かないで下さい。汚染物質を除 去します」。 防護服に身を固めた係員が到着して「急げ!。・・道を明けてくだ さい。 危険ですから外に出ていてください!」と叫ぶ。 ”人間の靴下”が身体 に引っかかっていた。これを取り除き容器に収納した。 「完了。・・ステージョン 990消毒準備」 「ありがとうね。危なかったよ・・・」 「よーし休憩にしよう・・・。 システムリセットのため30分停止。」 サリーが言う「30分も作業が出来んと は大損害だぞ・・・」 マイクが言う「そんな日もありますよ・・・又頑張ればいいん ですって」 「役員会にそう言ってくれ・・・」。 社長が来て言う「ジェームス、こ の会社は私の祖父の代から続いている。どんなことをしても守り通さねばなら ん。」 「もちろんですよ」 「そうだ、一つ頼みがあるんだが・・・。新人を何人か 入れたんだが・・。そいつ等に明日お手本を見せてやってくれないか・・・。トップ クラスの実力と技ってやつをナ・・・」
終業のベルが鳴る。「ようし、じゃあ、ドアを開けるのを返してくれよ。全部だ
ぞ。」 サリーが新人とマイクに言う「ほうら、これならあと1日で新記録達成。こ れからまっすぐ帰ってトレーニングだ」 マイクが言う「また、たまには息抜きしな きゃあ・・・。オーデコロン貸して・・・。俺って自分と結婚したくなるほど、ロマンチ スト・・・。ロマンチックな夜が俺を待ってる。今夜は俺とセィリアのために・・・。愛 のボートまもなく出航」 サリーが聞く「なんだか楽しそう・・・.。 だけど、報告書 は出してくれたんだろうね。」 「あッ。忘れてきた。・・あと5分で行かなきゃ、予 約キャンセルされちゃう・・・」マイクは報告書の提出をサリーに頼む。
セィリアがやってくる「ギョロメちゃん。もう行ける・・」 「もちろん。・・あの・・ちょ
っとしたトラブルがあって・・・」 サリーが救いの一言「いや、あの、俺が報告書 を出し忘れて、マイクが言ってくれなきゃ危ないとこだったよ」 「そうだっけ、う ん、そうなんだよ」 「じゃ行きましょ」 「OK」 マイクがサリーに伝える「デスク の上にあるからピンクは警備に、赤紫は購買部に、黄金色はローズに、褐色は 残して、・・・」 サリーが復習する「ピンクは警備に、赤紫はロズに、違う、赤紫 は購買部で、黄金色がロズだ。褐色ってどんな色だっけ・・・」
サリーが終業後の工場に行く。入り口が赤になってて入れない。やっとあけて
中に入る。 「ああ、これがそうか・・。 ありゃ・・おおい・・誰かいる・・ドアが出 ているよ。」 奥へ進み小声で呼びかける「おーい、ちょっと、誰か仕事してん の・・・」 さらに奥へ。といきなり「シッパ」と声がして、小さな人間の女の子供 が飛び出す。 「アアーッ」と驚き、腰をぬかし怖くて後ずさりする。 子供はケラ ケラ笑っている。 逃げるサリーを子供は笑いながら追っかけてくる。機械の陰 に隠れても、「キャー、キャー:*.;"*・;・^;・*^*)/:・;.".*:」言ってカクレンボしている ようについてくる。 サリーは恐怖で叫ぶ「イヤーァッ。」 子供は分けの分からな い子供言葉でついてくる。 人間の子供は有害だと信じていたサリーでも恐怖 心がなくなり、可愛く思えてきたが、”子供検疫局”に知られると大変だと思い直 して、自分のボストンバッグに入れて会社から持ち出すことにした。
マイクとセィリアが食事をしている。 「私ね、誕生日は何度も、いえ、何度もは
無かったけど、今日は最高の誕生日・・・」 「初めて君を見たとき思ったんだ よ、可愛いなって・・・」 「やめてよ・・・」 「髪が短くって・・・」 「又切ろうかと・・」 「いや、そのほうがいいよ」 そこにサリーが現れる。「偶然だね・・。こんなと こで会うなんて」 「邪魔スンナよ」 「あれから報告書取りに行ったらドアがあっ てさ、・・;::*.;"フガ・;・^*:・フ∴ン;ε・」 「まて、ランドール?」 「あいつがこっ そり、ポイント稼ぎの来た。・・それからさ、・・ほら、・・中を見ろ。下にバッグがあ る。」 「何処にあるの・・・。アーッ」 ケラケラ笑って女の子出てくる。 「キャー ッ。 出たァーッ」 レストランの中は大騒ぎ。 「人間の子供だァー」みんな逃げ 出す」 機動隊が来て「よし、消毒準備!」
テレビが放送中「子供の進入によって、モンスターシティはかってない恐怖の
どん底に叩き落されました。」 「今夜ここに子供がいたかどうかはコメントでき ません」 みんな逃げ回る。 子供が後を追う。 サリーは子供をバッグに入れ て家に持ち帰る。 とうとう女の子供が泣き出す。 サリーとマイクがヌイグルミな ど与えて機嫌を取る。 サリーがあやしていると泣きやむ「よし、いいぞ、サリー 続けろ・・・」。 又女の子が笑い出す。 「何だよあれは?・・」 マイクが言う「ぜ んぜん分かんない、でも、こんなの二度とごめんだよ」 こどもはサリーのことを 「ニャンニャン」と呼んで怖がらない。
サリーが言う「俺は何てバカなことをしたんだろ。会社はどうなる・・。」 「会
社。会社より俺たちだろ。俺たちが眠るのを待ってガシャン。勝てるわけ無いだ ろ。俺たちなんかひとひねりだ。・・・」 二人は女の子を返すためにいろいろ作 戦を考えるが、いい案が浮かばない。 その内子供が寝むそうになる。 「じゃ あ、寝る場所作ってやればいいんじゃないの・・。」 「ねんねしたい?。・・ねん ねする?・・・。」 部屋に運んでベットに寝かせる。 ランドールの似顔絵をかい てやる。 「さあ・・クロウゼットだよ。お休み・・・。おれもモンスターだけど脅かし たりはしないよ。・・眠るまで、ここで観ていて上げる・・・」
寝顔を見届けて部屋を出る。サリーが言う「なあ、マイク。俺思うんだけどあの
子は危険じゃないよ。」 「ほんとに・・じゃあ飼おうよ・・。あたしペット欲しかった し・・」 「それより・・。ドアノ向こうに返そうよ。それが一番いいよ。それでマルク 収まるじゃないか」 「冗談だろ。本気・・。そりゃ返せるものならもちろんそうした いよ。でも出来っこないだろ。どうするの?あれをもって町に出るわけ・・・。でも ってどうどうと会社に行こっての?」
サリーは女の子を連れて会社に行く。「信じられないよ。こんなヌイグルミなん
かじゃ誰もだまされないよ。考えても観ろよ。メッシュ。ビッグウッド。恐怖の雪男 に共通するものは何か・・・。追放だよ。次は俺たちだ」 「ちょっと落ち着け よ・・・」 フランクとすれ違う。「大丈夫だよ・・うまくいくって・・・」
機動隊が道路を封鎖して調べている。「気をつけろよ・・。」 「ワァッ。」 ヌイグ
ルミの子供が顔をだす。サリーがあわてて隠す。 隊員が言う「汚染の危険 が・・・」 「わが社は安全第一がモットオですから、そのようなことは・・・」 会社 のそばで子供がヌイグルミに入ったままバッグから飛び出る。 社長が見つけ て「オット。可愛いね何処から来たの?。」 「アーアッ。社長ッ!」 「ジェーム ズ・・・いやァ君の・・・」 サリーが答える「エーあのー。おれのいとこの姉さんの 娘なんです」 マイクがあわてて言う「あの、ほら今日はへんちくりんな親戚を職 場に呼ぶ日なんでしょ?」 社長が言う「うん、そうだったかな?。あージェーム ズ今日ランチの後シュミレーションルームで例の新人研修だ。頼んだぞ。・・じゃ あまた後で会おう・・・こいつ等に閉鎖されなければだがな」 「新人研修?そん な話聞いてないぞ・・・じゃあ、この子を出せば・・・」 ビービ-ビーとブザーが鳴 る。「止まれ!。」子供検疫局の係員が叫ぶ。二人は子供を抱いて走って逃げ る。
マイクがあたりを警戒しながら出てくる。「よし、誰もいない・・俺がドアのカード
キーを取ってくるから、それまでここで待っててくれ。すぐ戻るから・・・」サリーが 言う「おう、可愛いね・・・」 子供は「アーァ、アッ。ハハハハァ」と笑い続ける。 その内に「トイレ。トイレッ、楽しいね。トイレ、トイレ」と言い出す。 サリーが連 れて行ってトイレのドアの前で待つ「ねェ。もう終わった・・・」 「トイレ、トイレッ、 楽しいな・・・すっきりした」 マイクが聞く「いい。もう終わったでしょ。こんち わ・・・」とドアを開ける。 覗いたら子供がいない。水と一緒に流れたかとびっく りしたら、便器の陰に隠れている。 工場内をケラケラ笑いながら走り回り、機 械の陰に隠れる。 「どこだろうーー。消えちゃッたのかな・・見っけ!。隠れるの うまーい。」
管理室にいってマイクが言う「ローズ今日は又何時にもまして美しいね。髪の
形変えた?変えたでしょ。 分かったメイクだ。エッセ、何かしたでしょ。・・・ねえ ねえ、頼みがあるんだ。ランドールが夕べ遅くまで仕事をしてたんだけど、その ドアのキーが欲しいんだよ。」 ローズ女史が答える「何か忘れて無いかい、ワ ゾウスキ。報告書出さなかったね」 「うそッ、出てない?」 「受付中よ」
サリーが子供と遊んでる「ようしオニがいくぞ。あっという間に見つけちゃうから
な・・・もうーいいーかい」 マイクがやってくる「なにやってるんだよ」 「アッ。あ の子を探してるんだ」 「いないの!」 「いや、そうじゃなくて・・あのう」 アャー ッといって飛び出してくる。またキャーキャー.;".*・;・^;・:*.";
喜んでいる。 「ホーラいた」 そこに仲間のジョージが来て子供が見つかりそう
になる。 ジョウジが言う「君が追ってたあの子を探しているんだ」 サリーが言 う「落ち着け、ドアを出してこの子を返せばいいんだ」 「そうだ!クラブ員の顔し てれば怪しまれないよ。誰にも・・・」
「おはよう、みんな・・・調子はどお・・・」仲間が出社し始めた。 マイクがカギを
出しながら言う「おれ、ちゃんと取って来たんだから・・・ホーラここにあるよ」 サ リーが子供に「もうこっちに着ちゃあダメですよ」と言いながら、ドアを開けようと したが「おい、これ違うぞ」 「なに言ってるの、これに間違いないって」 「白いド アだよ」 「違う」 「花がついてる」 「暗くって見えなかったかったんだよ。このド アがそうなんだよ。」 そして子供にマイクが「楽しそうだね・・では、手紙頂戴 よ。住所はね・・・マイクワゾッチ、オマエハタスカッタゾ通り22・・じゃあ、気をつ けてね・・バイバイ・・出発だよ」 570万個のドアのストックの中から、内緒で子 供のドアを捜すのは大変だ。 クビをかしげてサリーが言う「やっぱり違う。ブー のドアじゃないぞ」 「ブー、?。ブーッてなに?。」 「だから・・そう言うことにし たんだ。問題あるかな?」 マイクがあわてて言う「だめだよ、名前付けちゃ!名 前付けると愛着が湧くだろ。とにかく、それは送り返すんだ!。さもないと・・・」 大きい声に驚いて大勢の仲間が見ている。 「いや、練習だよ、芝居のネ。今度 会社でやるやつで・・タイトルは・・”とにかくそれを送り返そう、さもないと・・”。ミ ュージカルなんだ。まだ練習中なんだけどね」 その間にブーがいなくなる。 「又逃がしたの?」とマイクが聞く。 泣きかけのサリーに、マイクは「いなくなっ たの?。ほっとけばいいじゃないか!・・・おい、サリー何処に行くの、もう新記 録達成という時にあの子は誰かが見つけるよ。後はそいつに任しときゃいい」
ジョージがやってくる「ワゾッチイ。例の子供のことどう思う?。怖いか?」 「お
う、すごく怖いよ」 「噂じゃ、この会社に逃げ込んだらしいけど、何か観なかった か?・・」 サリーが「ああ、いや・・・」と口篭もるのを、マイクがさえぎり「観てる わけないじゃん。・・・でも、俺が見たところ怪しいとしたら絶対あいつだよ。ワッ クスフオード!」 そこに受付嬢セィリアがきてマイクに「夕べみたいに最悪の夜 は初めてよ。まったくもう、あなたを見損なったわ」 「知らなかったんだよ。寿司 が嫌いなんて・・」 「すしッ。」
ランドール・ボックスがやってくる「子供は何処だ」 「子供!・・なにそれ・・」
「社内のどこかにいるだろ?」 「俺のせいにするなよ。あれが逃げたのはお前 がつるしたからだろ」 「それだ。よーし、いい考えが浮かんだよ。5分後にこい つが鳴ったら、どうなるかな?」 「エーと、ちょっとタンマッてこと」 「みんなラン チに行くんだよッ!そしたら絶叫フロアはどうなる?。大きいほうの手が上がっ て、小さいほうも上がったらあの子のドアが出て来るんだよ。でも、大きいほうの 手が下がってドアは戻される。それまでに子供は向こうに返すんだ。分かるだ ろ」 そこにブーがケラケラ笑いながら出てくる。 「おい、子供!待てッ!」 逃 げたブーはゴミ箱の中に隠れる。 係員が知らずに手押車に乗せて運んで行 く。 ブーがゴミ箱に入るのを観ていたサリーが後を追う。
ゴミ箱から出てきたブーは、モンスターの子供達のいる部屋に行く。 「こんに
ちわ・・」 ヌイグルミ姿のブーを仲間と思って「あら、まあ、可愛いのねお名前 は?・・・」と母親が聞く。 「マイクアザッスキー」とブーが答える。 一方サリー は焼却炉に急ぐが、ゴミ箱は投入された後で、悲しみに泣く。
マイクがサリーを探している「サリー・・何処行っちゃったんだよ・・。」 やっとサ
リーを見つけると、サリーはゴミの灰をすくいながら、「あの子の声が聞こえるん だよ・・」と泣いている。 マイクも「ほんと聞こえる・・・」と言う。 ブーが「:;".*・、 *::.ξ∴¨.・:*・;^・;・*」と言っている。 サリーを見つけて「ニャンニヤンッ」 サリーも「ブーッ」と再会を喜び合う。 「もう心配でほんとに、二度と俺から離れ るんじゃないよ。いいね」とサリーが言えば、「ごめんナしゃィ」とブーが答えた。 「無事でよかったよ」 「まあ、いいお父様ですこと」 「いや、この子は俺 の・・・」 「もういいよサリー・・行こう。」
休憩時間の工場内。 「解決したって。ブーのドアは?・・」サリーが聞く。 マ
イクが答える「結論は後回し・・急いで早く!、早く!。・・・ありますように・・・あ ったーッ。ランドールの言ったとおり」 「ランドール?。・・・ちょっと待て・・」 「1,2,3,4子供を戻せ・・そら急がないと」 「ランドールは信用できない。ブー を狙ってるんだぞ」 「だから、時間が無いんだよ」 「いいや、怪しい・・」 「サリ ー・・。この子のドアに間違いないんだからいいだろ」 「ダメだ、」 「安全を証明 しろというの?。・・・まったく」
ジョージがブーを箱に入れて運んで行く。 休憩時間が終わり、また作業が始
まった。 「マイク。マイク・・」サリーが探している。 ブーは勝手に奥の部屋の 扉を開けて中に入る。 マイクを探していたサリーがブーを見つける、「*::.ξ ∴¨.・:*」ブーがしゃべっている。 「ブーやったぞ」サリーが答える。 「大丈夫 だ」 さらに冷蔵庫の中に入って行く。 奥で話し声が聞こえる「ハッハァッハ。 ほっとしたよ。君を信じてなかったわけじゃないけど・・」 マイクをいきなりジョー ジが捕まえて、ランドールたちのいるところに連れて行く「二人は何処だ・・言 え!。」とランドールが言う。 マイクは「人に物頼むのに言えってのは無いだ ろ。お前はどうかしてる、悲鳴獲得競争に勝つために俺を誘拐したんだろ」 「へへへッおまえこれが記録のためだとでも思ってるの?。」 「思ってたけ ど・・。その笑いかたからすると・・・逃げたほうがよさそうだね。」 「俺はこの業 界で革命を起こすんだよッ。子供は何処にいるんだ・・。さっさと言っちまいナ」 「知らないよ、俺!。ほんとだって!。」 機械のスイッチが入る。 悲鳴吸引機 がどんどん迫ってくる「頼むよランドール・・・。待って・・話し合おうよ、お茶でも飲 みながらァ。・・話せば分かるって・・」 危ない所で機械の故障「今度は何なん だよ?」 「きっと吸引バルブの故障じゃないかな・・」
マイクの身体を縛ってジョージが故障を調べに行く。 マイクが小声で呼ぶ「お
い、マンダム、マンダム。助けてくれたらお礼に、俺の車に乗せるよ。いいだ ろ!」 「悪いんだけどね、ランドールに言われてるんだよ。実験台と仲よくする なって。」 そこにサリーが助けに来る。「急げ!。あいつ完全にやばいよ。こ んなとこさっさと出ようぜ。あばよーサリー君。今日から新しい人生を始めるん だ」マイクが言う。 サリーが言う「マイク待った。」 「おい、何処に行くんだ!」 「いいから付いて来い。」
ウォーターレス社長が新人に教育中「ダメだって。・・・ダメダメダメ。」 「ダメ
ダーメ。まったくなっとらん。子供を寝かせつけてどうする」 「蛇と忍者のダブル 攻撃で行こうと思ったんです。こんな感じで・・・」 「何度言えば分かる出だしが 肝心なんだ。部屋に入るときが・・・」 サリーたちが部屋に走り込む「社長!」 「ジエームズ待ってたよ。ちょうど良かった、手本を見せてやってくれ・・・」 「今 は出来ないんです。ちょっと聞いてやってくれませんか?。」 「さあ、思いっきり 吠えてくれ・・」 「社長!。そんなことやってる場合じゃないんです。」 「吠え ろ!。吠えろ!!」 サリーが吠える。 」「ガァッ・・」 「キャーアッ!」ブーが叫 び「エーエン」と泣く。 社長が言う「お見事、さすがジエームスだ。諸君今日は いい勉強になっただろ」 ブーが泣きつづけ、サリーを怖がって「もう、いやッ」と 逃げ出す。 社長が抱こうとしてヌイグルミの中が人間の子供と気付く。 「社長 違うんです。あのこは安全なんですよ。」 「大丈夫かよ・・・。違うんだよ。さっき は・・あれは・・・」ブーはまだ泣いている。 サリーが言う「あんな可愛い子でテ ストしようとしたんです。今度のことは全部ランドールのせいなんですよ。」 「ラ ンドール・・・」 「エエ。やつはこの社内に秘密の研究室をもってます」 「どうい うことなんだ。まったく信じられん。ほかにこのことを知ってるものは・・・?」 「い ません。」 「良かった。これ以上社のイメージは落せん。何より先にこの子を何 とかしなきゃ。・・・まさか、こんな事態になるとは思いもしなかった。君達が巻き 込まれたのは残念だ。とくに君はな・・・だがわが社のためだと思って耐えても らいたい・・」そう言ってドアを取り寄せる。 「これ、この子のと違いますけ ど・・?」サリーが言う。 社長は「分かってる。分かってる・・・君らのだ・・」と言 ってサリーとマイクもドアの中に入れる。 マイクが言う「追放だよ。人間の世界 にね・・・さすがお前だよ。社長のとこに行くなんてね。あいつらグルだとも知ら ずに・・・おれの言うことをたまには聞けよ。一度くらいは・・」 ドアは人間の世 界に送られた。
「ようこそ、ヒマラヤへ・・・。」 サリーが言う「恐怖の雪男?。笑っちゃうな。・・
俺がそんな風に見える?・・」 それを見たときのブーの顔を思うサリー。 「可 愛そうに。追放はショックだ。・・でも君達はつらくも無いだろう親友と一緒 で・・・」 マイクが言う「親友なんかじゃない。・・あいつは俺の人生を台無しに した。しかも、子供のために・・・、おかげで俺は雪地獄に閉じ込められたんだ ぞ」 「それ言うなら天国でしょ・・この雪景色のきれいなこと・・・近くの村を見た ら驚くよ・・・ヤクのミルクが飲み放題!」 「違う。ちがう。村ってどこ、子供はい るの?。」 「もちろんいるさ・・。きかん坊、泣き虫、ガキ大将。・・・」 「何処 だ!。」 「山のふもとだよ・・・3日で行ける」 「間に合わないよ。すぐ行きた い!」
雪の中、山小屋で話合う。 「村に行くのはいいけど、でもね、これだけは守っ
てくれる。なるべく、いや、絶対に、”無茶はするな”」マイクが言うが、サリーに は耳に入らない。 「ブーが危ないんだ!・・」 「ブーッ?。じゃあ俺たち は?・・・。あの子が来てからズーッとおれの言うこと無視して、それでこのざま だろ。・・もう少しで新記録達成できたんだ!。」 「どうでもいいだろ!・・」 「ど うでもいいッ・・ちょっと待て。・・・どうでもいいって、なに?・・分かった。もういい よ。・・それがお前の本音なんだろ。・・・ 俺たち今まで頑張ってきたのにどうで もいいって分け!。セィリアのことは?・・・・。おれ二度と彼女に逢えないん だ。・・・俺のことは?。・・お前の親友だろ。どうでもいいの?。・・」 サリーが気 落ちしながら「ごめんな・・。悪いと思ってるよ・・・こんなつもりじゃなかったん だ。・・でも、ブーを放おっておけない。今ならまだ助けられるんだ・・・俺たちが 間に合えば」 「なに、おい、・・まてよ。冗談だろ!。おれはいやだよ。この吹雪 の中を出て行って凍え死にするのは・・・一人で行ってくれよ。」 サリーは一人 でソリに乗って村を目指す。途中で転んで雪の中に投げ出されたりするが、や がて村の明かりが見えてくる。
ランドールがジョージに言っている「勇気をだせ、ジョージこれなら出来るよ
ッ。・・簡単なドアを選んであげたから・・・。ネパールだよ、静かでいいところ だ。」 ドアが地球に向けて次々送り出される。 社長がランドールに言う「お 前に任せたばっかりに、うちのエースを失う羽目になったんだぞ。」 「このマシ ーンがあればエースは要らない。どのみちサリバンは首でしょう?。」 「お前な どサリバンの足元にも及ばん!。」 戻ってきたドアからサリーがでて来る。 「ニ ャン、ニャン」 「ごめんよ、ブー」ドアを開けて助けてやる。 「止めろ!」 「やっ てしまえ・・・」ランドールとその仲間が襲いかかる。 そこに、マイクも戻ってくる 「あの子を放っておけるはず無いだろ。・・・」 「マイク、来るな・・・」 「怒るなよ。 さっきはカーッとなってついあんなこと言っちゃったけど、・・なにも置いて行くこ と無いだろ。・・・おれ、お前とは何時までも友達でいたいんだよ。」
ランドールが見えた「あれ、ランドールじゃん・・・」 サリーが叫ぶ「行くぞ、追
えッ。あいつ等を生かしちゃおけん・・。寂しかったよマイク」 「おまえは俺がい ないとダメなんだよ・・・。」 追っかけているうちマイクが彼女と出会う「セィリア ッ!あとにしてくれる。」 「今すぐよ!失礼して。私達終わりよ。いい」 「話す よ。例の子供を入れたのはサリーなんだ。 陰謀があって、ランドールが俺たち の命を狙ってるんだよう」 「どうして、ましなウソつけないのマイク・ワゾウスキ」 ブーがいきなり「マイク・ワゾウスキー」と物まねを言う。 「キャーッ」彼女が気 絶する。 「愛してるよセーリィ」
館内放送が流れる「お知らせします、ランドールボックスが今、新記録を達成
しました」 ドアがレールにぶら下がって次々到着し、また出て行く。
マイクが叫ぶ「サリーどうするんだよ・・」 「どうするって・・・とにかくブーのドアを
追いかけるんだ」 サリーに続きマイクも収納庫に向かうドアにつかまり運ばれ る。 何万とドアがある収納庫に付いた。 ドアを開けるとそこは日本間。 障子 と畳の部屋に日本庭園が見えた。 「急げ次のドアだ」 次のドアを開けるとそこ はパリ。 エッフェル塔の見える街角。 「飛べ、思い切って・・・」マイクの声にサ リーが天井のレールにぶら下がったまま、すれ違うドアに飛び移る。 振り切っ たつもりがジョージにブーがつかまっている。 サリーたちはドアに次々つかまっ てサリーを探す。 「ブー。ブーはどこだ・・・」 「ニャンニャン」ブーがサリーを呼 んでいる。 ジョージが言う「何が我が社のエースで、みんなの人気者だよ。 観 てみろこの情けない顔を・・・。トップの座にずーッと居座りやがって・・。おまえは もう終わりだ。心配するなよ、この子はちゃ-んとと可愛がってやるよ。」 「よ せ・・・」 ブーがジョージの首につかまり、頭をつかむ。 ジョージは逃げようとし て近くのドアに飛び込むが「ママ!。ワニが入って来たよ・・」 「またかい!・・」 と袋たたきにあう。 サリーに「お任せしますよ・・・」と言われてマイクは「では、 よろこんで・・・」とジョージの入ったドアを地球に発射させる。
サリーが言う「そうさ、君がやっつけたんだ。・・よしいこう!・・・おうちに帰れる
よ。これからも元気でいい子でね。」 ドアを天井から下ろそうとしていると急に 停電になる「やばい。停電だぞ。また、笑わせなくっちゃ。 そりゃどっこいし ょ。」マイクが笑わせようとするが笑わない。 また、急に電気が入りドアが動き 出す。 ランドールが「ドアが下りてきたら電源を切れ、あの子供とこの事件の 犯人二人を引き渡す」と言う。 ハンドマイクで叫んでいる「こちらはCDAだ子供 を連れてゆっくり出てきなさい。」 「分かった。わかった・・・降参。ほら、渡しま すよ。でも、その前に一つ言わせてくれる。」といってスキをみて逃げ出す。 CDAの係官が後を追う「つかまえろー。・・オイまて・・子供はこっちだ」サリーと マイクはブーを連れて工場内を逃げ回る。 ランドールが言う「サリバン・・・子供 を渡せ・・あきらめろ・・。やめろ、入るな・・・」サリーたちは秘密の研究室に逃げ 込んだ。 「怖くないよブー・・。もう大丈夫だ。」 ランドールが言う「馬鹿なことを したもんだ」 「よせ、この子に手をだすな!。」 「知りすぎている。イカン。生か しちゃおけん。 お前もだ・・・」 サリーが「なぜこんなことを・・・」 「仕方ないだ ろ。時代は変わった。脅すだけではタリン・・・」 「でも、誘拐なんて・・・」 「会社 を救うためなら、千人だって誘拐してやる」
「シュミレーション終了」とモニター画面に文字が出る。 サリーが言う「どこが
いけないか分かった?。おれは幾つか見つけちゃったんだけどネ。もう一度た だいまの名場面をどうぞ・・・」 ”会社を救うためなら、千人だって誘拐してや る”・・”会社を救うためなら、千人だって誘拐してやる”テープが繰り返す。 「こ れ何をする・・・・。さわるな。手を離せ・・・。」 社長がいる「満足だろサリバ ン?。お陰で会社はつぶれる。モンスターズ・インクは終わりだ。資源が無くなっ たらどうなると思う?・・・。エネルギー危機はますますひどくなる。お前のせい だ」
「そのままで、・・・ボスから話がある。」 ウォーターレス社長が言う「どうも
ー。・・・2年半の潜入捜査が無駄になるところだった。サリバン!。あんたのせ いですよッ!。・・さーて、その子だが・・・」 サリーがポツリとしゃべる「この子 はうちに帰すよ・・」 「よろしい・・ドアシュレッダーを・・・」 「エッ!・・もう逢えな いってこと?。」 「仕方ないだろうね・・・」 ブーはなにも知らず一人ではしゃ いでいる。 サリーは一緒に遊んでやる「あの・・ブー・・・おいで・・・」 ブーも 「ξ∴○∵★ר.`☆、・¨▲.・〃」しゃべって喜んでいる。 ブーを抱き上げ て、ほおずりして、小さな声で「さよなら・・・」 サリーがドアを閉める。 ブーが 悲しそうに「ニャんニャん」とサリーを呼びながらドアを開ける。サリーは急いでド アを閉めてドアを発射させた。
社長が「なーんにも無かったことにする。報告書も出しちゃだめだ。」そう言っ
て、地球から戻ってきたドアをシュレッダーにかけた。サリーはそこに落ちてい たくさび形の木片を拾った。
「今日も休みダナ」 「なに言ってるんだ。会社がなくなるんだぞ」 マイクが言
う「観た?。あの壁が上がった時のウォータールース社長のまぬけずら・・・。元 気出せよ・・。ブーはうちに帰ったんだぞ。 会社がつぶれ仕事がなくなったとい うことでエネルギーがなくなりゃ、そりゃえらい騒ぎになるけど、結構笑えただ ろ」 サリーが「笑う?・・。」と聞きなおし、その意味を心に納める。
マイクがいる「ハロー。ハロー、テストです。・・・ハイどうも。こんばんわ・・君の
部屋?。でなきゃ君何処からきたの?。幼稚園は楽しい?。しかし、スポーツと 言ったらドッチボールでしょ。おれボールだから・・アハ、アハッ・」「アハハハ、ハ ハ」集音マイクで笑い声を集めている。「どうも、ありがとうございまーす。今日は これで・・よろしく」 サリーが「いいぞマイク・・・。もう今日のノルマ達成だ」と言 う。 「な、やるだろ。俺ってお笑いの間が分かってるからさ、このくらいはワンス テージでOKよ。」 「えー、笑い声は悲鳴の10分の1でいいから楽だよね。」 そこにセィリアがやってくる「ギョロメちゃん・・。ちょっと来て-・・みんなあなたに 夢中なの・・」 「買って来た?」 「一箱届いたわ・・」 マイクが叫ぶ「やったー、 なにそれ・・・表紙かな?」 サリーが覗き込む「ウソだろ・・おい」 セィリアが甘 えた声で「ギョロメちゃん・・・・」とすり寄る。 マイクが「おれ、雑誌の表紙に載っ ちゃった」
マイクが言う「サリーッ。来てよ!。見せたいものがあるんだよ。眼をつむって
ついてきて・・・。覗いてない?。・・こっち、こっち。ハイオーライ。・・ハイストッ プ。眼を開けて・・ジャジャーん」 サリーが驚く「マイクッ!。これ・・・」 「ゴメン 時間かかって。・・ズタズタだったからな・・・お前が持っているやつを入れれば 完成だよ」目の前にブーのドアがある。一ヶ所だけくさび形の穴があいている。 サリーはポケットから木片を出してその穴に入れた。
サリーが、ドアの前で語りかけるように「ブー・・」と言ったら「ニャんニャん・・」と
声がし、ブーが飛び出してきた。
ここはモンスターズ・インクのCM撮影室 「よーい、スタート!。」 サリーが唄
い、ブーがキャーキャー、ケラケラ笑っている。 ♪♪少しは・・ハンサムなら〜 夢がかなうかも〜 だけど 君がいなきゃ〜 ダメ ♪君が〜いなきゃ〜ダメ ♪ 「はい、カット・・」 「いーい、もう終わったでしょ」 笑い声が一杯。じゃあ またね。
「ありがとね・・」 「ようテッド・・おはよう・・」 (カット) 「どうだった、怖かった
今の・・・ぼく合格?。ネエもう一回やらせて」 ハイお疲れさん。 「まてよランド ールあいつこっそりとポイント稼ぐ気だ」 「それからさ、バックの中を見てみろ よ。」 「あいつがクローゼットから出てくると思ってるんだな。どういえばいいだ ろここは・・・空っぽネ」
「本番・・ヨ-イ、スタート ♪どんなに背の〜び しても届かな〜い やっぱり
〜君がいなきゃ〜ダ〜メ ふ〜たり〜いっしょでなきゃ ひーとりだけじゃ〜も 〜のたりない。ぜんぜんダメ〜♪
マイクが言う「いやー、練習だよ 芝居のね。こんど会社でやるやつで・・・タイ
トルは ”とにかくそれを送り返そう、さもないと” ミュージカルなんだ。」 ♪と にかくそれを送り返そ〜う 近付いたら大変〜♪ 「まだ、練習中なんだけ ど・・・いい感じでしょう」
社長が最初に挨拶する「エー、ご来場の皆さん。モンスターズ・インク劇場へ
ようこそ。 主演兼脚本兼監督はマイク、製作もマイク・ワゾウスキーです。」 ♪送り返されちゃったモーメント。 サプライト。 サプライト〜たいへ〜ん♪ ♪送り返されちゃったモーナイト。 サプライト。 サリーちゃう〜よ♪。 ♪ サ リーはどっち、あの子供は何処にいる?。♪ 会場から「言うもんか!」「あき らめるんだな・・」の声。 ♪あの子か〜らのこころう〜つこ〜とば ふたり〜わ たし〜の〜だいじな友達〜アイ・ラーブユウ〜♪ 「しっかりしろ・・」と野次が 飛ぶ。
♪人間の世〜界へ おくりた〜いと そしてつ〜くろ〜うよ あか〜るい未来を
〜♪ 「ありがと〜う」 今夜はこの人が来てくれました、紹介しましょう」。 「う〜ちのママ!」口笛と拍手がいっぱい。 終わり H2002.05.03
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