トレーニングデー


 全米で2週連続の興業成績トップとなり、今年度のアカデミー賞の呼び声も聞
こえるアクションもの。
 ロス市警麻薬捜査官の活躍、正義とは何か?。 物語は汚い裏側の世界が
描かれた暗いアクションストーリーであるが、これから警官になろうかと思う人は
必見。麻薬、お金、売春、銃、汚職、正義と悪。

 ジェイク・ホイト(イーサン・ホーク)は5時の目覚ましで起こされる。 妻はもう子
供に起こされてオッパイを与えている。 ロス市警の交通課でパトロール勤務を
していた彼は、出世のために麻薬捜査官に転属を申し出て採用された勤務の
初日であった。 不安そうな彼に妻は「きっとうまくいくわよ」とやさしく声をかけ
てくれる。

 彼の上司となるアロンゾ(デンゼル・ワシントン)から7丁目の喫茶店に来るよ
うにと電話が入る。 店に入るとアロンゾは「新聞に書いていることの9割はウ
ソ」だとか、自分の食った朝食代を払っとけとか、無茶なことをいう。 麻薬捜査
官の仕事についても自分流の信念を講義する。 「スペイン語を覚えろ」 「女を
欲しそうにしていると付け込まれる」などと。

 アロンゾは17歳の少年を情報屋にして、麻薬の大きい取引のあるときだけ摘
発しているから成績がいい。 今日も麻薬の受け渡し現場に張り込み追跡して
摘発する。 アロンゾはジェイクに摘発した麻薬を吸えという。 犯罪だからイヤ
だという彼にアロンゾは「いろいろの麻薬を体験しなければ仕事は出来ない、イ
ヤなら交通課に戻れ」と脅す。 そして麻薬を吸った彼に「おまえも大人なら、自
分で決断したことを人のせいにするな」となじる。

 街を巡回中に路地裏で二人の男に白昼レイプされている少女を発見しジェイ
クが救出する。 アロンゾはただ観ているだけで「麻薬捜査官は大物をねらう、
クズはパト警官にやらせろ」とうそぶく。

 街で障害者の麻薬密売人を見つけて、彼の組織のボスを強引に聞き出す。 
ボスは刑務所に入っているがその住所を聞き出し、偽の家宅捜査礼状を見せ
て室内を捜索し、現金4万ドルを見つけてこれを没収する。 二人は「ギャング・
ダム」の拠点といわれる無法地帯に行く。 ここにはアロンゾの情婦がいる。 
アロンゾは没収した現金を情婦にやる。

 次にアロンゾは4人の防弾チョッキを着た警官仲間をつれて、ロジャーという麻
薬組織の大物のところに行く。 ロジャーは近く引退を考えていた。 アロンゾは
床下に埋めていた箱入りの札束500万ドルを見つけ出し、100万ドルを無かっ
たことにして分配しようという。 ジェイクは不正は許せないと拒否するが、ロジ
ャーを殺せと命じられる。 
 アロンゾは自分がロジャーを射殺した後に、全員の口裏合わせを行う「仲間の
警官が先に踏み込んで、ロジャーに防弾チョッキの胸を2発撃たれる。 そこで
ジェイクがロジャーを撃った」へたな証言をするな、おまえは表彰されるだろう
と。 そして仲間の警官の胸にロジャーの銃で二度打ち込み、無線で仲間が負
傷していると伝える。 ジェイクは「これは警官による強盗だ」というが「おまえを
仲間と思わなくなるぞ」と脅される。

 二人はまた無法地帯に行く、アロンゾへの情報屋が麻薬の密売でつかまった
のだ。 彼はその家族にお金とかプレゼントを渡して面倒を見る。

 ジェイクは部屋で待っているように言われ、ゲームなどしていたが実は男達に
監禁されていた。 それに気づいて暴れるが男達に殺されそうになる。 その時
落ちた札入れに少女の写真がある。 札入れはレイプされていて助けた少女が
落としていったもので、この男のいとこだった。 少女から警官に助けられた事
実を電話で確認し危ういところで助けられる。

 ジェイクはアロンゾを追って情婦の家に行き、彼の持つ大金を奪い返そうとす
る。 しかし、逆にやられてしまう。 車に乗って立ち去ろうとするときやっと追い
付き、銃を突きつける。 彼は「おまえは俺をよう撃たない」といい、周りに集ま
ったならず者たちにジェイクを撃つように言うが誰も撃たない。 逆にアロンゾが
ならず者に撃たれる。 彼等はジェイクに金を持って早く行くようにといってくれ
る。 自動車で逃げていたアロンゾは高速道路で車を取り囲まれ大勢に射殺さ
れる。  
        終わり     H13.10.25
                                  
      

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