守山自然雑記帳  

9月の観察記録



*2022年*

 
ナツアカネ
台風の影響もほとんどなく久しぶりに晴れ間も見えた。東谷山の麓の愛知用水路沿いではすでにススキの穂が揺れていました。栗の実もはじけて秋到来。ワレモコウの花がしっかりしていました。いつもなら夏草の中をジャノメチョウが飛び交っているのですが今回は全く見られず。どうしたことでしょうか。ツルボの花はかなりみられるようになり数を増やしているようです。

近くの湿地ではシロタマホシクサの頭花が目立ってきました。サワギキョウが満開になっていて見事な様。すでにハッチョウトンボは見られず代わりにナツアカネが休んでいました。所々にサワシロギクの清楚な姿。シマジタムラソウはまだ咲いていました。ここでもジャノメチョウは見られず。代わってヒカゲチョウが草むらを飛び交っていました。

庄内川の土手ではツルボの花が見事。ノアズキの黄色に混じってピンクはやはり目立ちます。所々で夏草の中でまだカワラナデシコが咲いていました。(2022/9/5)



*2021年*

 
サワギキョウとクマバチ
雨がやっと上がり太陽も顔を出した。東谷山の麓のヌスビトハギは今年も健在で花と実の鞘を同時に見ることができました。愛知用水の土手の草地ではまだジャノメチョウを見ることができました。ここにもツルボの花がたくさん見られるようになりました。そのツルボの花にトックリバチ(ミカドトックリバチ)がやってきていました。つがいも見られ雄雌の黄斑の違いを観察することができました。山栗の実がはじけて落ちているものもあり秋を感じましたが萩の花はまだつぼみが多い。近くの湿地のシマジタムラソウはすっかり花が終わっていました。山際にあったオクモミジハグマは今年は見られませんでした。この場所からはなくなったようです。

庄内川の下志段味橋上流の土手ではたくさんのカワラナデシコが咲いていました。ノアズキの黄色い花がいっぱいでそれをめがけて多くのタイワンタケクマバチが訪れていました。ツマグロキチョウの食草のカワラケツメイも小さな花をいっぱいつけていました。ここのノゲイトウも今年は立派な花をつけていました。クルマバッタモドキもたくさん見られました。夏草の中でセンニンソウの白い花が目立っていてここはたくさんの花で別世界。

小幡緑地公園のトンボ池ではサワギキョウが咲いてクマバチがやってきていました。公園の一角にあるヤブミョウガは実が一部黒くなっていました。コバノガマズミの実も緑から黄色くなって秋を感じさせます。(2021/9/6)

*2020年*

*9/3/2020* 
酷暑は続いている。

東谷山の麓にある在来種のヌスビトハギは今年もすでに実ができていましたがまだ花もつけていました。例年になく株数が減っていたので心配。愛知用水の土手でいつも見られるオトギリソウは乾燥つづきでドライフラワー状態。ワレモコウやメドハギが咲き出していましたが、草刈りが行われてジャノメチョウの姿は全くなし。キリギリスだけは元気な声を聞かせていました。

才井戸流れでようやくミズトラノオの花を数年ぶりに見ることができました。このまま増えてくれるのを願うばかりです。今年はミズタガラシが激減しヨシがはびこってきているのでまさに青天のへきれき。自然はわからないことばかり。ノダケは今年も2株健在で花をつけていました。最近ここで見られるようになったコバノカモメズルは大きな株となっていっぱい花をつけていました。ここのミョウガはまだ花をつけていました。雑木林のサカキが今年は例年になくたくさん実をつけていました。ヒカゲチョウは元気に飛び回っていました。

庄内川の土手のカワラナデシコは群生はなくなっていましたが、あちこちで単独でひっそりと咲いていました。昨年見られたノゲイトウは今年は1輪だけ咲いていました
 
ミズトラノオ   ヒカゲチョウ

*2019年*
*9/8/2019* 
台風が暑さをつれてやってきた。

志段味橋の袂の土手のカワラナデシコはたくさん花をつけていました。いずれも小さな株ばかりですがルツボと競演していました。ノアズキの花がたくさん咲いていてタイワンタケクマバチもたくさん蜜を求めてやってきていました。ヤブキリも姿を見せていました。ヒナギキョウもいっぱいかわいい花をつけていました。土手は帰化植物が多く見られるのですがショウジョウソウとノゲイトウの新顔が見られました。同じところにありましたので園芸品の逸出のようです。ここでもアレチハナガサがはびこっていますが同じように増えることが出来るでしょうか。

東谷山南麓の在来種のヌスビトハギは健在で可憐な花をつけていました。愛知用水の土手ではオトギリソウが小さい株にも花をつけていました。土手のほとんどはきれいに草刈が行われていて目当てのツルフジバカマの姿も全くない。中央線の土手にもあったのですが、去年から見られなくなっていたのでここは期待していたのですが残念な結果となりました。水辺の近くにあるワモコウが小さな花をつけていました。近くの湿地ではハッチョウトンボが見られなくなりましたがヒメアカネはまだ元気でした。ヒメギスも残った草地で見られました。

小幡緑地公園のトンボ池のコバノギボウシはほとんど花が終わっていました。ゲンノショウコはまだいっぱい花をつけていました。サワギキョウも満開。コムラサキの実が人目を引くように鈴なりになっていました。シラタマホシクサは花が膨らんできました。
 
ノゲイトウ ヒメギス


*2018年*

*9/7/2018* 
台風で猛暑も一段落となるのだろうか。被害も少なくやれやれ。

庄内川の下志段味の土手を散策。かなり数は減っているもののところどころでカワラナデシコが咲いていました。それらの中でルツボが咲き出していました。ノアズキの花もたくさん咲いていました。そのノアズキの花にタイワンタケクマバチが次々とやってきては吸蜜していました。最近この蜂が良く見られるようになりましたが余程この花が気に入っているのでしょうか。水田では稲穂が出始めていました。久しぶりに幼いトノサマガエルに遇うことが出来ました。用水路ではジャンボタニシがたくさん見られ壁にはピンク色の卵もたくさん張り付いていました。厄介な生き物が大繁殖しているようです。

才井戸流れではヤマトミクリが一株だけ咲いていました。ナガエミクリはすべていがぐり状の実ばかりでした。ここのノダケは健在で花をつけていました。ところどころでコバノカモメズルがいっぱい花をつけていました。ダイミョウセセリも見ることが出来ました。

吉根ではこの時期例年見られたルリモンハナバチが今年も出会うことが出来なかった。以前は畑のオミナエシの花に群がっていたのですがオオセイボウともども見られなくなったのは残念です。水田では今年もヤナギスブタやトチカガミの花が見られました。小幡緑地のトンボ池のシラタマホシクサはまだまだ小さい頭花ですがはっきりして来ました。サワギキョウとコバノギボウシ、ゲンノショウコがきれいな花をつけていました。

JR中央線の土手にあったツルフジバカマは草刈も行われたようで全く姿を見つけられなかった。
この夏日照りも続いたので心配。来年は見られるでしょうか。
 
トチカガミ  ダイミョウセセリ


*2017年*

*9/9/2017* 
やっと朝晩は涼しく感じられるようになりました。

大森新池のほとりのサギソウはまだ残り花が咲いていました。やれやれ一安心。8月はじめはまったく姿がなく心配したのですが今年は水辺の辺りに固まって咲いていました。湿地ではヒメシロネがかわいい花をつけていました。サワヒヨドリとヒヨドリバナが咲き始めていました。ノギランがまだたくさん咲いていました。やたらツクツクホウシの声が響き渡っていました。

緑地公園のトンボ池でもサワヒヨドリがたくさん咲いていました。池の周りではアキノウナギツカミの花がいっぱい。シラタマホシクサの頭花が少し目立つ大きさになっていました。サワギキョウやコバノギボウシも咲いてこの時期の湿地らしい雰囲気になっていました。まだ赤いゲンノショウコが咲いていました。林ではクサギの花が満開で時々ナガサキアゲハが訪れていました。しかし今回はオスばかり。メスが見られるとその美しさにドッキリするのですが残念。竜巻池ではヌマトラノオがびっしり生い茂って花をつけていました。ここのミミカキグサは池の水の中にも入り込んでいるほど増えているようです。黄色いじゅうたんを敷き詰めたようです。その中でわずかに紫色をしたホザキノミミカキグサが咲いていました。池ではウチワヤンマとショウジョウトンボが競り合っていました。見返ヶ池に注ぎ込む川にはハゴロモモがいっぱい咲いていました。以前にはなかったヒシの白い花も多く遠目では区別できない。ここもウチワヤンマとショウジョウトンボに混じってチョウトンボが行き交っていました。

この時期になると吉根でよく見られるルリモンハナバチですが今年は少ない。百日草で見られましたがこの日はわずかに1匹のみ。ブルービーとして最近人気の種類のようですが、寄生蜂なので宿主の減少が関係しているのかも知れません。ここのアキノタムラソウの花はすっかり終わっていましたが、この青い蜂の出現とともに秋本番を迎えました。
 
ホザキノミミカキグサ ショウジョウトンボ


*2016年*

*9/4/2016*
連日の猛暑、雨が欲しい。

先月に引き続き大森八竜湿地へ。ツクツクホウシの声がうるさい。目当てのチッチゼミはかろうじて一声のみ。新池ではウチワヤンマとショウジョウトンボが元気。シラタマホシクサの頭花が大きくなって来ました。湿地ではヒメシロネが小さな花を葉柄ごとにつけていました。暑いものの季節は秋の気配が感じられました。

緑地公園のトンボ池を散策。こちらもシラタマホシクサが目立って来ました。サワギキョウも花をつけていました。サワヒヨドリはシラタマホシクサを従えて花を咲かせていました。まだ暑いのかミドリヒョウモンの姿は見られず。まだ仮眠中のようだ。ここのオミナエシも咲いてヒメハラナガツチバチなどいろんな蜂が来ていました。大池の周りもウチワヤンマの天下。ノブドウは花のほかに青い実もつけ始めていました。ヨウシュヤマゴボウやオランダハッカの花にはセセリチョウが盛んに蜜を求めてきていました。池のコバギボウシは花が少なくなって終わりの雰囲気。林ではミヤマアカネとリスアカネが一休みしていました。

吉根のアキノタムラソウはすっかり花が終わっていました。ミソハギは満開ですが数を減らしている。オミナエシに例年ですとルリモンハナバチの姿が見られるのですが、この日はまったく見られず。近くの斜面にも家の建設が始まっており、ここも自然が廃れていくようで現在の守山の象徴をあらわしているようで残念でならない。
 
ヒメシロネ   リスアカネ


*2015年*

*9/12/2015*
やっと秋晴れ。

緑地公園の湿地のシラタマホシクサの花が大きくなってきました。今はその中に咲いているサワヒヨドリが目立ち多くの虫を集めていました。最近見かけなくなったミドリヒョウモンも現れて秋本番。コバギボウシの花はわずかしか残っていない。コムラサキの実がきれいに色づいてきました。ゲンノショウコの小さな赤い花がかわいい。緑ケ池の東側の道端に野生化したマルバハッカがたくさん花をつけていました。トックリバチも来ていました。ここには最近少なくなったヨメナが夏草の中で咲いていました。小さな小川の岸辺でヤブミョウガが白い花と黒くなった実が同居してまだ咲いていました。大池ではウチワヤンマに代わってギンヤンマが飛び交い産卵も行なわれていました。ショウジョウトンボやネキトンボも縄張り確保に忙しい。リスアカネは止まったままで動きはない。ここと下の池ではミシシッピアカミミガメが増殖中。子亀はたくさん見られかわいい姿ですが日本の亀を駆逐したのかイシガメなどは見られなくなってしまいました。ルリクチブトカメムシが葉の上で休んでいました。

大森の八竜湿地もシラタマホシクサが見事。夏の名残のツクツクホウシの声は聞かれるもののチッチゼミは聞かれず。どうしたのだろうか。ヒメシロネはいっぱい花をつけていました。早くもガマズミの実が赤く色づいていました。近くの湿地ではサワギキョウが満開でクマバチが吸蜜していました。

先月に引き続きスブタの仲間の生育状況を観察。ヤナギスブタは多数見られ増えている様子。白い花がかわいい。枝が分岐していないスブタ(マルミスブタかミカワスブタ)は今年は1株のみ。前途多難の状況。今年も紅い花が咲きました。何とか命をつないでもらいたいものです。
ヤナギスブタ ルリクチブトカメムシ
赤い花のスブタの仲間

*2014年*
*9/3/2014*
秋雨前線が居座っていたが久しぶりの晴れ間。
守山の谷戸田を散策。池の周りの用水路でミズトラノオが1つだけ咲いていました。ほとんどはまだつぼみ状態。コバギボウシやヒメコウホネはまだたくさん花をつけていました。ミズアオイは池の一角を占めていました。まだ花芽は見られない。隣接する田んぼではコナギやウリカワが咲いていました。ここには他にアブノメやキクモ、イボクサ、ヒルムシロ、ホシクサ等が繁茂。1年草は管理が行き届いていないと毎年見られないので貴重な空間。稲は丁度出穂し花が咲いている状態でした。これからの天候回復を願いたいものである。
周りの林でたくさんのリスアカネが休憩。まだ池の周りには降りていってないようだ。少し前にはクサギにナガサキアゲハが見られたもののクサギの花も終り、飛翔は見られたものの何で吸蜜しているのだろうか。ハグルマトモエが見られました。イチャクソウが実をつけていました。
緑ケ池の東岸ではオオフタバムグラとヒナギキョウがいっぱい花をつけていました。さらに東の草地ではマルバハッカが咲いていました。

吉根にルリモンハナバチを見に行く。しかし会えたのはわずか1匹のみ。園芸種のオミナエシにオオセイボウがやってきていました。近くの林下のアキノタムラソウは主枝はすでに実で花は脇花の状態。秋はすでに本番。
ウリカワ ハグルマトモエ


*2013年*

*9/3/2013*
やっと雨の予報でその前に散策。

東谷山麓の道路工事は続いている。まだまだ夏の雰囲気で秋の気配は薄い。最近ほとんど見られなくなったミソハギが満開。樹林下では固有種のヌスビトハギがひっそりと花をつけていました。湿地では名残のサギソウ。シラタマホシクサは小さな花を咲かせたばかり。いずれも夏草に覆われている。もう1箇所の湿地ではシマジタムラソウはすべて終り実ばかり。いまはミズボギウシが満開。ナガサキアゲハがやってきて吸蜜をはじめたものの合わないのかすぐにあきらめて飛び去ってしまった。クサギの花も終って何で吸蜜するのだろうか。今回も写真はおあづけ。近くまで開発がおよび一部崩壊している。ここのオクモミジハグマは崩落の影響で瀕死の状態。わずか1株だけが残っていましたが生気はない。非常に懸念される状態。

上志段味の庄内川河川敷を散策。このところの洪水で砂利は壊滅状態。ヘドロがいっぱい。以前カワラハハコがあった場所は砂地がなくなっていてとても生育環境には程遠い。カワラハハコばかりでなくほかの植物もほとんど見られなくなっている。以前はいっぱいあったオオケタデもわずか1株しか見られない有様。わずかにアレチハナガサがところどころで咲いていました。同じ仲間のヤナギハナガサは全く見られず。帰化植物も消長は激しい。このアレチハナガサにはチャバネセセリなどのセセリチョウがやってきていました。

畑ではヒメマツバボタンの花が多く見られ、オオスカシバがいろんな花で吸蜜していました。
オオケタデ オオスカシバ


*2012年*

*9/9/2012*
いつまでも残暑厳しい。

庄内川堤防は新規かさ上げ工事が終了し、初めての夏が終わった。吉根ではまだ法面に植生の大きな変化はない。一部従来のままの土手ではマルバルコウやマキエハギが健在でたくさんの花をつけていました。それ以外は激減してしまいどれだけ復活するのだろうか。工事されてないところにあるイヌキクイモはいっぱい花をつけていました。吉根にある神社のアキノタムラソウはほとんど花が終わっていました。近くの畑では今年もルリモンハナバチがたくさん見られました。またアカタテハを久しぶりに見ることができました。

志段味橋の堤防工事跡は吉根と異なり、すでに多くの植生で埋まっていました。その主役はやはり外来種で在来種はほんのわずか。カワラケツメイが3株ほど。外来種の主役はやはりベニバナボロギクとアメリカイヌホウズキ。まさに群生状態。いま花をつけている外来種であまり見かけないものにヒロハフウリンホウズキが目につきました。ほかに特定できない花も2,3種ありました。今後どんな外来種に会えるか楽しみではあります。しかしカワラサイコは絶滅と考えられます。旧の南側土手に多く存在したフシグロやタツナミソウは来年見られるだろうか。しばらくは目が離せない場所になりそうである。内側の土手は工事を免れたものの、カワラナデシコやウマノスズクサはわずかしか残ってない。そのわずかな草を求めてジャコウアゲハが産卵していました。数は減ったものの顕在を確認。ルツボやニラ、ノアズキ、ナンテンハギの花も少なくなってはいましたが夏草の中でけなげに咲いていました。土手の改修は野添川まで続いていましたが、野添川の土手にあったツリガネニンジンとワレモコウは無事でした。
ヒロハフウリンホウズキ アカタテハ


*2011年*

*9/10/2011*
再び残暑が盛り返してきました。
東谷山南麓を散策。森林公園遊歩道は夏の名残が色濃く残っていました。アレチヌスビトハギがはびこってしばらくすると足の踏み場もなくなる感じ。メドハギやワレモコウが秋を感じさせるもののノリウツギやヒヨドリバナもまだ健在でした。虫の姿はほとんど見られずまだ避暑に行っているという感じです。近くの湿地ではまだシラタマホシクサは小さくイヌヒゲの仲間が咲き誇っていました。ハッチョウトンボはメスだけがまだ健在でした。雑木林ではヌスビトハギが満開でヒメオトギリソウはすでに実ばかりでした。シデコブシはすでに赤い実をつけていました。

野添川の庄内川への合流点近くではカワトンボが乱舞していました。キンギョモもたくさん繁茂していました。庄内川の土手はルツボが満開で秋の到来を告げていました。ルツボにはコアオハナムグリが群がっていました。川岸の柳にはたくさんのコムラサキが縄張り争いをしていました。夕日を浴びて近くの竹やぶにも場所取りが激しく、追いかけを繰り返していました。それにしてもこれほどたくさん見られるとは思いもしませんでした。

メドハギ カワトンボ

*2010年*

*9/11/2010*
いまだ猛暑の衰えを知らず、こんな暑い夏は記憶にない。しかし秋は確実にやってきていた。

庄内川の河川敷ではセンニンソウが花盛り。ノブドウも咲いてたくさんのジャコウアゲハがやってきていました。オスはノブドウでメスは隣接したアレチハナガサで求蜜。面白いことに互いに縄張りを持っているのかお互いの花には行かない。蝶の心はわからない。土手にはノアズキやカワラナデシコ、ルツボがたくさん咲いていました。草刈が行われなかったところは花畑になっていました。こころなしかアレチウリは拡大が止まったのか、ヒルガオ類が目に付くようになりました。ススキにヤハズハエトリが獲物を待っていました。

東谷山南麓の雑木林で尾張旭市に隣接したところから散歩道が作られていました。木陰の中を歩くので猛暑の中でも歩きやすい。早速ヒカゲチョウとオオアオイトトンボが出迎えてくれた。ツクツクホウシの声を聞きながらわずか数分であるが楽しいトレッキングができる。
センニンソウ ヤハズハエトリ


*2009年*

*9/5/2009*
残暑厳しく、当地では雨もなく乾燥している。

上志段味の整地化はまだ続いている。ある湿地では近くまで整地されて森林伐採が進んだため、
湿地の存続が危ぶまれたが、今の所、湧き水は枯れてなく湿地の体を保っている。例年通りミズギボウシとシマジタムラソウが咲いていた。周りの林は明るくなって乾燥化が進んでいる。荒地となって草が生い茂り、ジャノメチョウがゆったりと飛んでいました。この種にとっては環境の良化でますます数を増やしているようです。
荒地には園芸種の逸出がはなはだしくセイヨウハッカなどハッカの仲間が多く見られる。小さなため池の土手も西洋ハッカが満開。荒地のひときわ背の高いコクサギにはブチヒゲカメムシが群がっていました。
大手池ではオオヤマトンボがパトロール。池の東側の林ではたくさんのリスアカネやナツアカネなどのアカネ族のトンボが避暑を決め込んでいました。

下志段味の庄内川の土手に近い林では、タラの花が咲いて、早くも黒い実が覗いていました。
時折アサマイチモンジが滑走。土手のハナニラにはコアオハナムグリとイチモンジセセリセセリなどがたくさん来ていました。クルマバッタモドキなどバッタの数も多くいよいよ秋の雰囲気。
タラノキ クルマバッタモドキ


*2008年*

*9/6/2008*
大雨は上がったものの残暑はきつい。雑木林ではツクツクホウシの大合唱、きのこが顔を出し秋の訪れ。ほとんど名前がわからない。

トンボ池で管理人と出会い苦労話を伺う。時折オニヤンマが飛来。トンボ池のコウホネは知人からのもらい物との事。葉はザリガニに食べられて青息吐息。きれいな花を咲かせたばかりなのに。ヒシも例外では無いとの事。隣接の田んぼはコナギやアブノメなど水草が豊富。アギナシも花をつけていたが、小さめ。水草の中でイトトンボの孵化がたくさん見られた。田んぼの周りの雑木には数が少なくなったカトリヤンマやヒカゲチョウが見られた。池や田んぼの植物は意識的に植えた物が多いとのことであるが里山の原風景。動物も多く集まり何かほっとする。

大池ではギンヤンマに混じって2匹のネキトンボがパトロール。ネキトンボは航続が続かず池に倒れた木の枝ですぐに休息を取っていた。池の周りのシラカシの実が大きくなってきた。
アギナシ ネキトンボ

*2007年*

*9/15/2007*
残暑が厳しい。いつもはツクツクホウシの鳴き声が大きいが今年は弱弱しい。どこでもアブラゼミが元気なのには驚き。

久しぶりに八竜湿地を散策。シラタマホシクサやシロネ、サワシロギクの花が、一杯咲いていました。サワヒヨドリの花には夏眠からさめたミドリヒョウモンが見られました。まさに秋本番。アベマキの実も大きくなっていました。

大森地区の雑木林では、ハネミギクやマルバフジバカマが咲き始めました。山椒の実も紅く色づいて、オオホシカメムシがたたずんでいました。秋に現れるルリモンハナバチを久しぶりに目撃。しかしカメラには収められず。スズバチが巣の泥取りをしていました。

地球温暖化の影響でしょうか、最近南方系のナガサキアゲハが守山でも目撃できるようになりました。8月末からすでに2回。定着は間違いない状況です。

ハネミギク スズバチ


*2006年*

*9/10/2006*
残暑厳しい。
東谷山北麓の沢へ向う。ここにもアレチウリが入り込んできていました。その葉に止まっていたアサマイチモンジが出迎えてくれました。落ち葉をかき分けアトワゴミムシも挨拶。ここの沢の水も豊富でサワガニも隠れもせず顔を出したまま。

志段味橋付近はジャコウアゲハの天下。今の時期花も少なく、くずの花が求蜜植物になっていました。それにしても多い。

筧池の周りでヌスビトハギが咲いていました。最近はアレチヌスビトハギに押されてほとんど見られなくなっている。それだけに出会いはうれしい。

ヌスビトハギ サワガニ


*2005年*

*9/25/2005*
我が家で久しぶりにニホンヤモリを見ることができました。昔はたくさん見られたが最近はご無沙汰だったので感動。まわりは家ばかりなのに、時としてオニヤンマが飛んできたりするので自然は不思議です。

湿地はシラタマホシクサとサワシロギクが満開になっています。スイランも咲き出しました。ヒヨドリバナやサワヒヨドリにミドリヒョウモンがやってきていました。今年はそのミドリヒョウモンがあまり見られない。ヒヨドリバナが少なくなっているのと関係しているのだろうか。ツマグロヒョウモン以外のヒョウモンチョウもまだお目にかかれてない。雑木林ではヤブマメが他の草を圧倒していっぱい花をつけていました。

ヤブマメ ニホンヤモリ


*9/11/2005*
台風の影響もなく秋らしくなってきました。ヒヨドリバナにはセセリチョウやハラナガツチバチの仲間がひっきりなしに訪れています。そのうちにヒョウモン蝶の仲間も見られると思います。

愛知用水路脇ではネコハギがかわいい花をつけていました。以前ここにあったイヌハギは見られません。ハイメドハギもいっぱいの花。アレチヌスビトハギは早くも実をつけていて歩き回るのを躊躇したい気分。それらに混じって花穂が長く毛が密生するアメリカヌスビトハギも見られるようになりました。オニヤンマがそれらを眺めながら飛行。クロコノマチョウは秋型が出ていました。ツクツクホウシが蜘蛛の巣に捉えられて夏は終わりを告げているようでした。

ネコハギ 蜘蛛とツクツクホウシ


*9/3/2005*
大森のコナラ林ではコシロシタバがたくさん見られました。ここもスズメバチは少ない。下草にはメイガの仲間がおびただしい数。昨年まで見られたホトトギスの仲間の生育状況を見に行ったものの見当たらず。今年期待していただけにがっかり。サトクダマキモドキが何気ない顔してサルトリイバラの葉に止まっていました。ルリタテハが産卵に来ていました。

上志段味にある湧き水が出ている雑木林では、ミズギボウシが満開。今年は日が差し込んで明るくなったのか例年より背も高く、花つきも多い。群落美を楽しむことが出来ます。ノリウツギの花も満開。コミスジが滑空して居場所を宣言。キンモンガは昼間飛ぶ蛾ですが食草のリョウブに止まっていました。黄色タイプでとても綺麗で、思わず見とれてしまいました。
ミズギボウシ キンモンガ


*2004年*

*9/25/2004*
小幡緑地公園のアベマキの木の下にはびっしり実が落ちていました。その落ち葉や実の上をクリシギゾウムシが徘徊していました。きのこも良く目立ちますがほとんど名前がわからず。

上志段味の湿地ではシラタマホシクサが満開。こんな花にもキゴシハナアブが吸蜜に訪れていました。雑木林ではオオウラジロノキの実が落ちていました。情報では東谷山にあると聞いていましたが、それに連なる林で初めて見ました。高木で花が咲いても撮影は難しいくらい葉ははるかに高いところにしかない。今まで何度も来ていたのですが今まで気付かずに見過ごしていました。この実はとてもよい果実酒になるのですがこの地方では少なく海上の森や藤岡に拾いにいったことがあります。まさに灯台下暗し。
オオウラジロノキの落果 クリシギゾウムシ


*9/19/2004*
雑木林の中のヒヨドリバナが満開になっています。ミドリヒョウモンも現れていよいよ秋本番。
今年もクロカミキリは見られず来年に期待と思っていましたが、夕方の松の材置き場でやっと確認できました。夜行性のため昼間の観察では無理なのでしょう。

小幡緑地公園のアベマキにはたくさん実がついた木があります。その実にホソサビキコリがいっぱい群がっていました。幹にはコシロシタバがまだ見られました。

志段味の雑木林の林縁でノダケが咲いています。今年は早くに草刈が行われたため何とか花を見ることが出来ました。ケヤマウコギの蕾も大きくなってきました。
ノダケ クロカミキリ


*9/12/2004*
庄内川の土手ではどこもツルボが満開で、ピンク色に染め上げています。マンジュシャゲの赤色も良く目立ってきました。志段味の整地中の荒地ではカワラケツメイの花がびっしり。その中にあってムラサキウマゴヤシが1株綺麗な花を付けていました。

才井戸流れのカワセミをやっと写すことができましたがまだピンボケ。相手が先に見つけるのでいつも飛び立って気がつく。撮影はなかなか難しい。今日はここ以外でも小幡大池、庄内川、蛭池でも確認。

昨年見つけておいたホトトギスの仲間の花が咲くころと思い探したのですが、すっかり花芽を何かに食われた様子。この時期雑木林はアレチヌスビトハギの実が引っ付くのでただでさえ探索するのは気が重い。さらにまた1年待つのかと思うと気がめいる。

ムラサキウマゴヤシ カワセミ


*9/4/2004*
志段味橋の下流では早くに草刈が行われて、いろんな芽が出てきました。キツネノカミソリやナンテンハギ、ツルボが花を付けていました。この時期に歩くのは楽しい。しかし上流はまだ草刈が済んだばかりで何も見えない。

庄内川の河川敷でカワラハハコが花を付けていました。1株だけですが以前他に2株ほど見つけておいたのですが見当たらず。雨に降られて早々に退散。河川敷のススキの葉の上でナキイナゴが見られました。

カワラハハコ ナキイナゴ


*2003年*

*9/27/2003*
庄内川の河川敷の小川では「ノブドウ」が一杯咲いて、ハチやアブの仲間がひっきりなしに訪れていました。すでに青くなった実もなっていました。川原はどこも「カワラケツメイ」がはびこっていて、「ツマグロキチョウ」がたくさん見られました。「キチョウ」を探すほうが難しいくらいです。志段味橋下流の河川敷に、昨年は一杯はびこっていた「ネナシカズラ」が全く見られない。いったいどうしたことなのでしょうか。ここも「アレチウリ」が優勢になっていました。

安田池の周りの道では、びっしりと「ヤブタバコ」がはびこっています。他に「ヤブマメ」も多い。「ヒヨドリバナ」には今年も「アサギマダラ」がやってきていました。「ミドリヒョウモン」も顔を見せたものの1匹のみ。他のところでも見られず。どうしたことでしょうか。「アオマツムシ」の声も大きく、「セイタカアワダチソウ」も咲き始めて秋の主役が登場。池畔では「ミミカキグサ」の群落がきれい。「ホソバリンドウ」も増えていてたくさんの花芽をつけていました。

まだため池の水位はどこも高いが、「ヒメコウホネ」はやっと1輪花をつけました。やれやれです。それにしても今頃花とは。「ノアザミ」と同じく夏の名残。

ミミカキグサ アオマツムシ


*9/20/2003*
暑さ寒さもなんとかでやっと涼しくなりました。天気予報がはずれ早くから雨模様。
志段味の開発はずっと続いていて林縁が狭くなる一方です。知らないうちに重機が入って自然観察の場が少なくなっています。以前「シロバナタデ」があった湿地もきれいに整備されバラスが敷かれ全くその姿は無い。普通の花であるが守山ではここしか知らなかったので残念。他にどこかで咲いているのだろうか。池は健在で無数の「アオイトトンボ」が見られました。

志段味橋上流の土手はすっかり草刈が行われていて、残った草に「ショウリョウバッタモドキ」が集まっていました。気配を察するとすぐに反対側に隠れてしまい,かわいい。この辺りにあったというカワラサイコやスズサイコ、コカモメズルなどは今年も見つからず、草刈が済んだ今となっては探しようも無い。土手の下の河川敷は「アレチウリ」がはびこっていますが、道端の「オナモミ」に「カンタン」が見られました。やっと姿を見ることができました。志段味橋下流は草刈が早く済んだため「カワラマツバ」や「カワラナデシコ」がぽつぽつ咲いていました。ここにも「マキエハギ」が見られ吉根の土手に続いての確認です。

大村池西側のハンノキはすっかりハムシに食われていましたが、新しく芽吹き新緑がきれい。小川の水辺で「ヌマダイコン」が咲いていました。吉根のものは30cmそこそこしかありませんが、ここのは大きく育って立派。
ヌマダイコン カンタン


*2003/9/14*
まだ「アブラゼミ」がたくさん見られて夏が終わってない。秋の虫は「アオマツムシ」はやかましく鳴いています。市街地の桜の木には必ずいるくらい繁殖しています。蝶のヒョウモンチョウの仲間の「ミドリヒョウモン」などはまだ夏眠中なのか姿が見られない。夏と秋がまだ混在。

小幡緑地の湿地では「サワヒヨドリ」や「ヒヨドリバナ」が咲いてセセリチョウや、ハチ、アブがひっきりなしに訪れています。林縁のヌルデにも同じように虫が集まっていました。特に「キンケハラナガツチバチ」や「キゴシハナアブ」「オオハナアブ」は体も大きく目立ちます。

野添川上流では「ノアズキ」とアザミが咲いていました。秋に咲くアザミはたくさんありますが守山では「スズカアザミ」以外は「マアザミ」が文献ではあるものの私は見つけてない。ここのアザミは「ノハラアザミ」かと思ったものの、総苞は粘り反り返りも少なくまさに「ノアザミ」の感じ。まだ蕾も多く10月まで咲きそうである。

吉根の雑木林の藤ノ木にまだ「トガリシロオビサビカミキリ」が見られました。「ミヤマアカネ」は下草で涼を取っていました。夏はまだ終わってないようです。
ノアズキ キゴシハナアブ

*9/7/2003*
秋の花盛りとなりました。今年もキキョウは一輪だけ咲きました。周りはサワシロギク。上志段味の湿地ではミズギクが咲いていました。かなり虫に食われていましたが、最近の守山では初めてです。今までさんざん探したのですが見つかりませんでした。ここも何回か脚を運んでいたのですが見落としていたのでしょうか。それとも...。ともかく一輪のみですが。ノリウツギが満開になっていましたが、コアオハナムグリだけしか見られず。オニヤンマがわきめもふらず産卵していました。

今年はどの池も水量が多く水生植物は青息吐息。ヒメコウホネはすべて水没したままで、上からは葉も見られない。大久手池は岸辺がほとんど無くなっています。昨年までホシクサ類が生えていたところは水没状態で全く見られない。わずかに石ころの多いところにアリノトウグサだけが残っていました。またヒシもほとんど見られず護岸工事の影響でしょうか。このままですとコンクリートで囲まれた大きなため池と化すのでしょうか。草むらではハネナガヒシバッタがたくさん見られました。他に池畔では蜘蛛のワキグロサツマノミダマシがたくさん草に止まっていました。

大森の新池の周りではチッチゼミの合唱。新池でホソミイトトンボを初めて見ました。

ミズギク ワキグロサツマノミダマシ




*2002年*

*9/29/2002*

2日続きの雨模様。陽がささないので「ひよどりばな」にも蝶の姿は少ない。かまきりの姿がやけに目につきます。「おおほしかめむし」が小雨の中花に来ていました。「おおあおいととんぼ」も小枝で雨宿り。

庄内川の土手はどこも草刈が済んでいて、秋の七草の「かわらなでしこ」の姿がない。吉根の庄内川の土手では「まきえはぎ」がかわいい花を付けていました。草丈が低いので難を逃れたのだろう。「まるばるこう」の紅い花もわずかしか残っていない。

下志段味の雑木林の林縁で「しろやまぎく」が咲いていました。小さな株で1輪しか見当たりません。東谷山を中心に昨年からさんざん探したのですが、見つからなかっただけに、こんな所にとの思いが強い。

 
しらやまぎく   おおほしかめむし

 

*9/23/2002*

風が強い。小幡緑地公園では「りんぼく」の花がほとんど終わり残り花。今年は集まってくる虫が少なかった。日照りで蜜が少ないのだろうか。近くの「ぬるで」の花には「みどりひょうもん」「ひめあかたては」を始めセセリチョウなどの蝶や蜂、はなむぐりの仲間などいっぱい集まっていました。
「ぬるで」もたくさん咲いているのですが、虫が集まっている木が限られているのは不思議。
「ちっちぜみ」の声も大きく、こうろぎの仲間の声もかき消される勢い。湿地では「さわひよどり」の花にもひょうもんちょうの姿。

各地の湿地では「しらたまほしくさ」が見頃をむかえているが、大久手池の「くろほしくさ」は今年も健在。東岸に「さわとうがらし」や「おおほしくさ」「ふたばむぐら」「いぬのひげ」等と一緒に咲いています。「しらたまほしくさ」がすっかり有名になってしまったが、「くろほしくさ」の味も捨てがたい。池畔では「うちわやんま」や「しょうじょうとんぼ」が産卵していました。池の東側の雑木林では「こばのせんだんぐさ」や「だんどぼろぎく」が咲いて「おんぶばった」が叢で潜んでいました。

JR中央線の土手の彼岸花は今年はまったく見られず。どうしたのかな。とって代わったように「つるぼ」がいっぱい咲いていました。彼岸花の白花を見たかったのですが、吉根の川岸では白花が20本程咲いていました。彼岸花の開花は総じて遅くなっているようで、まだ固いつぼみが多い。

 
くろほしくさ   おんぶばった

 

*9/15/2002*

各地の雑木林では「ひよどりばな」が咲いて蝶や蜂などの虫が訪れています。
「みどりひょうもん」もやっと夏眠から覚めて盛んに蜜を求めていました。やっと秋本番でしょうか。早くも下志段味の雑木林で「あさぎまだら」の優雅な飛翔を見ることが出来ました。

才井戸流れの周りの草むらで「こばのかもめづる」がたくさん花をつけていました。中には葦の中に入り込んだ大きな株もありました。近くには「せんにんそう」の白い花があり「こばのかもめづる」の花は茶花の雰囲気。守山では初めての観察。

上志段味の湿地では「ひめしろね」がいっぱい花をつけていました。他に「さわしろぎく」や「しらたまほしくさ」も花をつけて湿地は白づくし。近くの雑木林の林縁で「まるばのほろし」の紫色の小さな残り花が見られました。側溝の中では「こばねひめぎす」がとかげに追っかけられてやっとの思いで脱出していました。

 
こばのかもめづる   こばねひめぎす

 

*9/8/2002*

やっと雨が降って生きかえったようですが、大池など池の水はわずか。
上志段味の湿地では「みずぎぼうし」が一杯咲いています。秋の花は逆に遅くなっているのだろうか。東谷山麓の「やぶみょうが」もやっと満開。通常は8月中には咲き出すのだが、今年花穂が上がってきたのが9月に入ってからで1週間近く遅れています。東谷山ではまだ「みんみんぜみ」の声。「ちっちぜみ」も鳴き始め、夏と秋が同居。

志段味の新しい溜池では「ぎんやんま」が占有状態。「しょうじょうとんぼ」や「ちょうとんぼ」等は影が薄い。叢では、「くびきりぎす」が潜んでいました。池の周りのよもぎに「あめりかねなしかずら」が絡み付いて花をつけていました。庄内川の下志段味の川原には国産の「ねなしかずら」が一杯で、守山ではアメリカよりもはるかに多い。

守山では数少ない吉根の田んぼでは、水が豊富で「ひめたにし」「まつもむし」が大繁殖。用水路では「こなぎ」や「たかさぶろう」「あめりかみずきんばい」などに「あおもんいととんぼ」「あじあいとんぼ」が休憩しています。稲の間を縫って「しらはえ」の幼魚が泳ぎ、守山ではほっと出来る貴重なエリア。稲の穂も出揃って、水はいつまで張られているのだろうか。

緑地公園大池の近くのとんぼ池も水が少なく、「おもだか」は花芽がない。それでもトンボたちは産卵に余念がない。昼間「やぶやんま」が水辺でなく、足元の畦の土の上で産卵行動。黄昏飛翔では確認できなかったが、褐色の羽のやんまはこの「やぶやんま」だった可能性が高い。それにしても産卵としては遅い気がします。

 
やぶみょうが   やぶやんま

 

*9/1/2002*

秋の七草の季節となりましたが、春と違って野草を探すとなると大変難しい。萩の「やまはぎ」と「すすき」、「くず」はどこでも見られます。なでしこの「かわらなでしこ」は志段味の庄内川の土手で簡単に見つかります。残りの3種が難物で、「ふじばかま」は守山では見られません。「おみなえし」については先週紹介しました。残る「ききょう」ですが1ケ所数株しか現存しません。樹陰下にしか残されておらず花付きが良くありません。やっと1輪咲いていましたが他の株の花芽は確認できない有様です。園芸種のようなたくましさは微塵もありません。

庄内川の吉根の河川敷では「ががいも」と「あれちうり」がはびこっています。「ががいも」は花盛りでいろんな虫が集まってきていました。「ひめじゅうじながかめむし」はこの草を食草としていて、このかめむしのハーレムが出来ていました。成虫のみならず幼虫も気持悪いくらい群生していました。

小幡緑地公園の一角でとんぼの黄昏飛翔が見られます。黄昏飛翔するやんまの仲間は「かとりやんま」「まるたんやんま」「やぶやんま」などですが、明らかに羽が褐色のものもいて1種類とは思えません。なにせこうもりと一緒に高い所を飛んでいて、どんな種類なのか確認のすべもありません。

 
ききょう   ひめじゅうじながかめむし

 

*2001年*

*9/29/2001*

松河橋上流の庄内川河畔では「きくいも」「あれちうり」「くず」「おおぶたくさ」がはびこっていて、春に確認した「くこ」の姿はそれらに覆い隠されて確認できず。「かねたたき」や「かんたん」などの虫の音色は聞いていても飽きない。草原には踏み込めず姿を見るのは難しい。どこの道端でも「あれちぬすびとはぎ」が一杯で実がくっつき、この時期野山を散策するのは気が滅入る。

小幡緑地のとんぼ池でやっと「あかばな」が咲き出した。大池の回りも「あれちぬすびとはぎ」がびっしり。その中で「ねきとんぼ」を確認。散策路を回って休耕田のやぶの縁に咲いている「つりがねにんじん」はすでにほとんど花が終わっていました。緑ケ池の池畔では「いぬこうじゅ」や「おおふたばむぐら」に混じって「ひなぎきょう」がまだかわいい花をつけていました。回りは「あきあかね」や「のしめとんぼ」など赤とんぼの楽園。

「滝水池」の池畔では「さわひよどり」が一杯咲いています。この花に蝶の「めすぐろひょうもん」が好んで集まっていました。最近小牧や春日井でもたくさん見られるようになっていたとのことで、確実に丘陵地に勢力を拡大しているようです。また「つまぐろきちょう」や「いちもんじせせり」「きまだらせせり」も「さわひよどり」でたくさん吸蜜していました。池への途中のやぶの中で「きつね」らしき遺体を発見。こんな雑木林にも動物が棲んでいたとは驚きです。近くの水田で「ほそばひめみそはぎ」を確認。花は終わりかけで少ししかついてなかったのですが赤茶色の実はびっしりついていました。

下志段味では「にしきはぎ」と白花の「しらはぎ」が咲いているものの1週間前に比べると花はわずかになってしまっていた。「まるばはぎ」はあちこちで咲いていました。

小幡では帰化植物の「はねみぎく」に続いて「まるばふじばかま」が咲いています。

 
まるばふじばかま   めすぐろひょうもん

 

*9/23/2001*

「つくつくほうし」の声も少なくなり本格的な秋の到来です。そこかしこで萩がいっぱい咲いています。

吉根の庄内川の土手の一角では、「なんてんはぎ」が咲いています。守山ではここしか見当たりません。同じ土手には「まきえはぎ」と「めどはぎ」がたくさん咲いています。萩以外では「ひがんばな」や「なんばんからむしそう」、「いぬきくいも」、「つるぼ」もいっぱい花をつけています。水田では稲穂がたれて、「こなぎ」や「いぼくさ」が根元で咲いていました。雑木林では「やまはぎ」が多いのですが、愛知用水路の草原では、「いぬはぎ」が1株だけ咲いていました。

安田池の周りの道端では、「やぶたばこ」や「がんくびそう」に混じって、「ひめじそ」や「ぼんとくたで」が可憐な花をつけています。「やぶまめ」も控えめな花をつけていました。上志段味の溜池では、「あぶらがや」や「まつかさすすき」の草の中で「あかばな」がひっそりと咲いていました。ここの「やなぎたで」は咲きかけてきました。

吉根の荒地では、一面「つるまめ」と「かわらけつめい」がはびこっています。わずかに取り残された雑木林でとんぼの「まいこあかね」が暑を避けて休憩していました。成熟したオスは顔が青くとてもきれいです。「あきあかね」もやっと里に戻ってきていました。

 
なんてんはぎ   まいこあかね

 

*9/15/2001*

湿地ではしらたまほしくさが幻想的に咲いています。
緑ケ池の東側の草原では、しばしば「おにやんま」が休憩しているのが見られますが、「のしめとんぼ」など秋のとんぼが数の上でも優勢になってきました。またこの草原で「すずむし」の声が聞かれますが、姿は確認できず。秋を感じます。

下志段味の滝の水池近くの湿地では、「あおいととんぼ」がたくさん集まっていました。成熟してかなり白粉がはっきりしてきました。ここには「しろばなのさくらたで」が小群落を作っています。整地が進んで現在は荒れ放題ですが、整地完了とともにこれらの種がなくなる可能性もあり、心配です。「しろばなのさくらたで」が守山で見られるのはここだけのようです。「あおいととんぼ」は林を越えた尾張旭市側の湿地でも見られます。

志段味橋の上流や野添川の堤防も草刈が済んでいました。「つるぼ」や「ひがんばな」の花が咲いていましたが、他はまったく影もなし。志段味橋の下流は早く草刈が行われたため、「かわらなでしこ」「のあざみ」「かわらまつば」「ふしぐろ」「われもこう」などが花盛りです。「くさぼけ」も新芽を伸ばしていますが、来春の花が期待できるか微妙です。わずかに残った水田の用水路で、「ほうきぎく」の花が咲いていました。

大村池では「ほていあおい」が増えだしました。池畔では「おおふたばむぐら」と「ちょうじたで」「あめりかみずきんばい」が咲いています。国産種の「ちょうじたで」は水田が少なくなったたことと、外来種の「あめりかみずきんばい」等の勢力が強くなり、守山では少ししか見られなくなってしまいました。

小幡では帰化植物の「はねみぎく」が満開になっています。

 
しろばなのさくらたで   おにやんま

 

*9/8/2001*

大分秋めいてきました。湿地の「しらたまほしくさ」も随分と白い玉がはっきりとしてきました。
緑ケ池の西側のたもとでは、「りんぼく」の白い花が満開となっています。この時期木の花は「ぬるで」の他にはこの木のみなのでよく目立ちます。たくさんの虫が集まっていました。「みどりひょうもん」「あかたては」「るりたては」「いちもんじせせり」の蝶のほかに「しろてんはなむぐり」や蜂も何種類か見られました。

吉根の雑木林で「うど」の花芽が大きくなってきました。「ぬすびとはぎ」もひっそりと咲いています。他の場所ではどこも帰化植物の「あれちぬすびとはぎ」がはびこっていますが、吉根の雑木林ではまだ国産種が残っています。他には一面「あれちうり」で埋まっているところがありました。また「はしかぐさ」もたくさんあり、林下で小さな花をつけています。「はなたで」も花を付け始めました。ここには「みずひき」とともに白花の「ぎんみずひき」が混生していました。「ひよどりばな」や「ぬるで」の花にはこちらも「みどりひょうもん」がたくさん求蜜に訪れてきていました。

才井戸流れの回りを散策。水辺では、「みそはぎ」の他には、「すずめうり」や「つるまめ」「せんにんそう」が他の草に絡み付いて咲いていました。回りの田畑は整地を控え荒れ放題。稲がないためか「いなご」も例年に比べ少ない。「よめな」も荒地では美しくない。

八竜緑地でやっと「ちちぜみ」の姿を確認。

 
りんぼく   ちっちぜみ

 

*9/1/2001*

「ながばのいしもちそう」はやっと顔を出すことが出来ました。実も少しつけていましたが今年は完全に枯れた状態です。来年は激減の予測。水没していたことで、「ほざきのみみかきぐさ」も姿はなし。「みみかきぐさ」だけは背丈が伸びて健在で花を付けていました。明暗が分かれた。(1週間たってやっとほざきのみみかきぐさも花をつけはじめました)

雨が続いたおかげできのこにとっては豊作か。雑木林では「あわたけ」や「きくばないぐち」などこなら、くぬぎの林で見られるきのこが一杯。すでにすっかり採られた跡もあり、残っているのはほとんど毒きのこばかりか。食べなければ色とりどりのきのこを見るのは楽しい。

大森緑地では「つくつくほうし」に混じって「ちっちぜみ」が鳴いています。声はすれど特定できず姿を見つけられなかった。東谷山近辺でも聞かれます。八竜湿地では「ひめしろね」が見頃を迎えた。フェンスの外からでも観察できる位置に生えています。吉根や上志段味の湿地では「みずぎぼうし」が大分咲いてきました。

吉根の沢沿いでは1株だけ「はっか」が咲いていました。

 
はっか   あわたけ

2000年

*9/24/2000*

先日の東海豪雨で東谷山に登る自動車道も通行止めのまま。南麓では山崩れでいくつかのはんの木が倒壊。昨日の雨のせいかどこも水量は豊富。

愛知用水の土手に生えているわれもこうが健在で一安心。付近では、みやまがまずみの実も少し赤く色づいて、萩やのこんぎくの花が満開で秋の役者が揃ってきた。

 

*9/15/2000*

東海豪雨の被害を見て廻る。庄内川の河川敷は無残。葦等すべて倒され虫や鳥の姿は少ない。こさぎは田んぼに避難していた。八竜新池へ通じる雑木林の大学裏側が崖崩れにあい林が明るくなってしまった。雨池の池畔のミソハギも跡形なし。すっかり干上がっていた湿地や池の水は充分に回復。水位が回復したので池の水の透明度も上がっている。

緑地公園ではひよどりばなが満開。「みどりひょうもん」がひっきりなしに訪れてきた。しかしほとんどが羽根が擦り切れていた。今年は暑くて夏眠の条件が厳しかったのか、そんな思いにかりたてられた。はなむぐりや「いちもんじせせり」も加わりいよいよ秋本番。

大池の水も完全に回復。ぎんやんまが数匹産卵していた。

 

*9/9/2000*

大森二つ池で多くのうちわやんまを確認。数羽のカルガモが葦の中に首を 突っ込んで餌を捜していた。ここは水量が多く緑地公園内の池とは大違い。雨池の横の隈除川に咲いているくさぎに「からすあげは」が求蜜。下の川面めがけてかわせみが飛行。るり色は、いつ見ても絵になる光景。雨池の北西付近でみそはぎが満開。あれほどいたちょうとんぼはいまいずこ。新池のほとりのこならの梢で1匹のみ目撃。

志段味の才井戸流としだみ橋近辺の田んぼの回りを散策。道端ではよめなやいぬたでが見頃。休耕田では帰化植物のあめりかみずきんばいが 群落を作って、一面黄色。

しだみ橋下流のたんぼの畦でやっとひがんばなに遭遇。いよいよ秋の趣。

 

*9/2/2000*

秋、やっと秋。湿地のしらたまほしくさも大きくなってきた。しかし、まだしらたまくさ。星の花にはなってない。さぎそうにとって代れば、本格的な秋がやってくる。さわしろぎくの花もまだまばら。先週のおもとぎぼうしに続いて、ぎぼうし三昧。みずぎぼうしが数株すでにほとんど花が終わっていた。しらたまほしくさ同様、東海丘陵要素植物である。みずぎぼうしより幅広の葉であるこばぎぼうしは小群落を作っていた。げんじぼたるの自然発生地で知られる大矢川の上流ではこばぎぼうしがひっそりと群生していた。

近くの馬舟池でこさぎの親子が盛んにえさを漁っていた。帰りに、庄内川吉根橋下流の葦の川原できじの親子に出会った。すぐに葦の中に大きな音をたててもぐられてしまった。くずの花に「うらなみしじみ」が群がっていたが飛ぶスピードが早く、目で追うのもひと苦労。ひめあかたてはが3匹荒地を散歩していた。