守山自然雑記帳  

4月の観察記録



*2022年*


イタドリハムシ
桜吹雪の季節となりました。
東谷山の南麓のショウジョウバカマは少なくなりましたが何とか花をつけてくれました。シデコブシは残り花。コバノミツバツツジは満開になっていました。コツバメも現れて春本番。北麓のコスミレはまだたくさん花をつけていました。クサイチゴはまだ花芽も見られず。昨年より遅れているようだ。庄内川沿いの国道のわきに咲いているシロバナタンポポはまだ健在ですが毎年勢力を拡大している様子はない。今年もわずかな一角に限られていました。昨年見られたコスミレの白花種は今年は見られずどうしたことだろうか。また昨年見られたオシドリも今年は全く見られず。ほかのカモも見られず、すでに渡ってしまったのだろうか。

松川橋付近の庄内川の土手を散策。ナヨクサフジがたくさん花をつけていました。お目当てのツマキチョウには会えず。どこも見られる数が少なく激減の様子。どうしたことだろうか心配は尽きない。イタドリはそこらじゅうではびこっていて多数のイタドリハムシが見られました。

大森御膳洞のマメナシは満開で見事。下草のアリアケスミレもきれいな花をたくさんつけていました。(2022/4/6)


*2021年*



コスミレ
桜の満開も過ぎ早くも新緑の趣。東谷山のシデコブシはほとんど花が終わっていました。ウリカエデやマルバアオダモがいっぱい花をつけていました。ショウジョウバカマは何とか勢力を維持していて所々で花をつけていました。北麓にあるコスミレはすっかり花が終わっていました。すでにクサイチゴの花が咲いていました。久しぶりにミヤマセセリを見ることができました。北麓の国道沿いではシロバナタンポポがまだ健在でした。ここの数は多くないのですが守山ではほかに1カ所だけのため貴重。庄内川のオシドリはまだ少数が見られました。山手沿いではまだコスミレが咲いていました。画像の通り白花系で東谷山の北側斜面の下部にあたり開花が遅れていて見ることができました。花はナガバスミレサイシンかと思われるほど似ていましたが距が長くコスミレそのものです。

小幡緑地ではコバノミツバツツジやヤマツツジがきれいに咲いていました。ガマズミやコバノガマズミの白い花もよく目立ちます。湿地ではハルリンドウがいっぱい咲き誇っていました。緑が池のカモはすっかり少なくなっていました。数羽のホシハジロとつがいのハシビロガモだけが残っていました。アオジやシロハラが盛んにえさをあさっていました。気持ち良い風に誘われて絶好の観察日和が到来です。(2021/4/2)


*2020年*

*4/7/2020* 
春爛漫。

桜も花吹雪となってしまいました。マメナシは今が満開。東谷山麓のシデコブシはすでに盛りを過ぎていました。やはり今年は桜同様早い開花のようでした。ここの小さな小川に沿って咲くショウジョウバカマはすっかり少なくなってしまいました。目を凝らして探さなければならない状態。上流もかなり減っていて心配な状況。ウリカエデは花をいっぱいつけていました。この時期たくさん見られたコツバメやトラフシジミはわずかしか見られず。ツマキチョウも同様。わらびは例年より早く顔を出したようで早くも葉が開いていました。枯れたモンゴリナラからわずかに芽吹いた葉が確認できほっとしました。静かなたたずまいの中、コバノミツバツツジはどこも花盛りで春を満喫。

大森八竜湿地ではハルリンドウが満開になっていました。例年より早い装い。ここのシデコブシは元気がない。コバノミツバツツジがどれも満開で斜面をピンクに染めていました。山つつじの花は濃い赤みがかった色でコントラストが何とも言えない。所々でコバノガマズミの白い花がピンクの中に浮かび上がって何とも言えない。歩道は落ち葉が敷き詰めていてたくさんのテングチョウが日向ぼっこを楽しんでいました。下草のシハイスミレとフモトスミレは競って花を咲かせていました。ここのマメナシはまだ満開前でした。

吉根にあるキブシの花はほとんど終わっていました。雄花のためほとんどの花穂は落ちてしまい残っていません。ただ枝の先にある小さな花穂だけがわずかに残っていました。とは言え守山では貴重な木です。

 
 キブシ ツマキチョウ


*2019年*

*4/11/2019* 
桜の季節も過ぎて新緑がまぶしい。

上志段味に新しく出来た守山古墳ミュージアムを散策。古墳が目当てではないのですが大久手下のマメナシがこの古墳群の中に再整備されました。大久手下辺りは野原に点在する古墳の整備が進み広い野原が出現しています。マメナシの存在感とともに野原にはアケビやタンポポやレンゲの花が咲いてツマキチョウやスジグロシロチョウなどがキタキチョウやモンキチョウとともに飛び交っていました。越冬したヒオドシチョウも見ることが出来ました。
東谷山の南麓ではシデコブシの花が盛りを過ぎていました。ウリカエデの花はいっぱい垂れ下がっていました。コバノガマズミの花も咲き始めコバノミツバツツジのピンクとのコントラストがきれい。ショウジョウバカマは今年は衰退の一途で花が咲いた株はほんのわずかになってしまいました。上志段味の方々の道路沿いの樹木が切り倒されています。少なくなった緑がさらに少なくなり見通しはよくなったものの自然破壊がいっそう進んでいます。
もう自然はやせ劣るばかりになってしまいました。

小幡緑地のハルリンドウもやっと咲き始めました。ここも歩道の整備が進み自然らしさが退化しています。基に戻ることを期待したいものです。シハイスミレはいっぱい咲いていました。ここもコバノガマズミが咲き始めました。ガマズミはまだ硬い。マメナシは満開。ザイフリボクは今年は花が少ないが雪をかぶったようできれい。小川でフキが咲いていましたがとなりで早くもシャガが咲き始めていました。シジュウカラの群れがひとしきり同じところにとどまって、春を謳歌しているようでした。
 
シハイスミレ   スジグロシロチョウ

*2018年*
*4/3/2018* 
初夏の陽気で早くも桜は散りはじめ。

桜ばかりではなく今年は例年に比べて植物の開花が早い。マメナシもすでに満開。花壇のチューリップも品種によってはすでに満開。東谷山の麓のシデコブシも満開。すでに色あせている株もありました。それでも日陰のものはちょうど見ごろでした。アオモジの花はすでに色あせていましたが遠めにはまだ満開。ウリカエデの花もたくさん咲いていてトラフシジミが数匹吸蜜に来ていました。コバノミツバツツジも満開でしたがコツバメもウリカエデの花に来ていました。これらの蝶にとっては余程魅力的な花のようだ。残念ながらカミキリムシの仲間はまだ見られなかった。テングチョウにとっては全く気にしてない様子。好みの花がそれぞれ違うようで面白い。小川沿いのショウジョウバカマの花は例年に比べ少なめなのが気になった。

下志段味真光寺の田んぼがレンゲ畑としてイベントを開催するとのこと。そもそも守山では田んぼが少ないのでレンゲ畑とは懐かしい。まだ始まったばかりで一面レンゲ畑となっていなかったが今後に期待。近くの畑に植えられている菊の新芽に早くもキクスイカミキリが活動していました。庄内川の土手ではヤセウツボがそこかしこでにょきにょきと花茎を出して花をつけていました。新葉の草の中で褐色の花茎は目立つ存在。イヌコモチナデシコが早くも咲いているのが見られました。才井戸流れではタチツボスミレとツボスミレが咲いていました。林縁にあるウワミズザクラもすでにたくさんの花をつけていました。ツバメも飛び交い春は短く季節はさらに進みそうです。
 
ヤセウツボ  キクスイカミキリ


*2017年*

*4/12/2017* 
やっと雨から開放、桜はまだ残っていた。

東谷山麓のシデコブシはほぼ盛りを過ぎた。ショウジョウバカマはほとんど花をつけていました。アセビは満開。コバノミツバツツジも満開。コツバメやオオハナアブが蜜を盛んに吸っていました。ミツバアケビがいっぱい花をつけていました。ウリカエデなどの楓はまだつぼみ。愛知用水路の側道でヒミズの死体が見られました。外傷もなくまだ日にちはたってなさそうで死因は何なのだろうか。アスファルトの上なので土に潜れなくて餓死だろうか。生態を見たいものです。上空をトビが旋回していました。まだまだ自然は残っている。

大久手池の周りの古墳群の整備が進み、マメナシの花を見に出かけた。まだ満開にはいたらず。ここのマメナシは株立ちの状態でいったい何株あるのか見当もつかない。幼木も多く十分に保護されているようだ。公園化された草地にはサケツバタケのきのこがたくさん出ていました。タンポポにはスジグロシロチョウやツマキチョウが来ていました。スジグロシロチョウはここ守山では最近見られなくなっていただけにうれしい限りです。

大森の新池にハルリンドウの状況を見に行く。今年もいっぱい咲いていました。ここのコバノミツバツツジとヤマツツジのコントラストは見事。緑地公園の水生園のハルリンドウも満開でした。どちらにもあるマメナシもまだ満開にいたらずちょっぴり残念。公園内はマキノスミレがいっぱい花をつけていました。林縁にあるザイフリボクは花が見ごろで、白いハタキ模様が見事。
 
ハルリンドウ ヒミズ


*2016年*

*4/6/2016* 
20度を超えて暖かな日。

若葉の美しい季節となりました。桜も満開。東谷山のシデコブシも満開。鶯も甲高い音を響かせていました。コバノミツバツツジも満開のものが多い。コツバメがその花に埋もれて吸蜜していました。ビロードツリアブもコバノミツバツツジのよいお客さんのようで多数集まっていました。ウリカエデの花にはテングチョウが来ていました。マルバアオダモも満開ですがこちらには虫が寄り付かずひっそりと咲いていました。愛知用水路沿いにあるモンゴリナラは若葉が展開し花も伸びだしました。昨年一部が枯れたのですが樹勢が回復しているようでうれしい限りです。トラフシジミもアスファルトで暖を取っていました。クロコノマチョウも藪から出て日に当たっていました。それぞれが春を満喫しているようです。

大森八竜へ趣く。ここもコバノミツバツツジが満開となっていました。ヤマツツジの柿色の花との色合いがなんとも美しい。ところどころにあるガマズミの白い花がアクセントになっていました。新池の周りのハルリンドウは今が満開。個体数も増えてすばらしい眺め。保護区内のハルリンドウも満開。ミツバアケビも満開。ここのマメナシはまだ5分咲きにも満たない。後1週間ほどかかるだろう。中腹の湧き水の出ているところはトウカイコモウセンゴケの赤いロゼットで埋め尽くされていました。その中にある白いフモトスミレの花とのコントラストが絶妙でした。
 
モンゴリナラ    コツバメ 


*2015年*

*4/3/2015*
雨続きの晴れ間との予報。

この時期上志段味の散策が一番。東谷山のフルーツパークはこの時期近寄れないのだが新しい道が開通し思いのほかスムーズ。その分緑が随分と少なくなってしまった。シデコブシは満開を過ぎてしまっていました。桜同様今年は早い。開きかけの濃い色の花弁を捜すのに一苦労。川沿いのショウジョウバカマも盛りを過ぎたものが多い。雑木林の中のムシカリの花を見に行く。ここだけが明るくなっていました。今年も残った1本の木に花をつけてくれました。周りは大きな木が多くいつまで咲いてくれるのだろうか。貴重な木だけに心配。道端でシハイスミレがいっぱい咲いていました。湿地では卵からかえったおたまじゃくしが群がっていました。まだ卵のうもありかえったばかりのようだ。たぶんアカガエルであろう。(2種類いるので確定は出来ない。)
大村池に寄り道。ガマズミやナガバモミジイチゴが花盛り。テングチョウやルリタテハ、ビロードツリアブも出迎えてくれた。池のほとりのワラビも芽を出し春を謳歌。

シデコブシ ビロードツリアブ


*2014年*

*4/6/2014*
桜は満開であるが寒の戻り。

東谷山のシデコブシも満開。蛭池のマメナシもほぼ満開。いずれの花も甲乙つけ難い。蛭池の下草のアリアケスミレが全く見られなくなっていた。シロハラが盛んに餌を捜していました。東谷山の麓のヤシャブシはかなり雄花序が落ちていました。ホソバモミジイチゴはいっぱい花をつけていました。冬眠から覚めたテングチョウとルリタテハがアスファルトで日光浴。コバノミツバツツジの花が浅き春の林を彩っていました。まだまだ若葉は少ない。大村池のほとりのハンノキはまだ色あせた花をつけていました。アオキはやっと一部花が咲いていました。

緑地公園もコバノミツバツツジの花が迎えてくれる。下草のマキノスミレもいっぱい咲いていました。ここのは葉が広くシハイスミレとの中間型のようであるがどちらかと言うとマキノスミレと思われる。ガマズミはやっと花芽の花序が形成されたところ。トンボ池の周りではタチツボスミレがいっぱい花をつけていました。田の畦のセリも伸びてきていました。ムラサキサギゴケとオオジシバリの花の競演。レンゲソウも咲いて春の野辺の原風景がまだここには残っています。

JR中央線の土手のクサボケも満開。ビロードツリアブが菜の花で吸密していました。
オオジシバリ シロハラ


*2013年*

*4/7/2013*
桜は早くも散り急いでいます。

マメナシの花は最盛期。今年はなにもかも早い。東谷山の麓のシデコブシも盛りを過ぎた。細い小川に沿った岸辺ではショウジョウバカマやマキノスミレがけれんな花を咲かせていました。蕨も顔を出し、うぐいすの声も聞こえ名古屋の別天地。林ではアケビやコバノミツバツツジが咲いて彩りがついてきました。林の木の上でテングチョウが忙しく飛び回っていました。中には道路のアスファルトの上で日向ぼっこをしている個体もあり、自動車に踏みつけられないものかと心配。道端のナガバモミジイチゴはいっぱい花をつけていました。ここも道路の延伸工事が進みアキグミのあった場所は更地になっていました。いよいよ守山の聖地にも開発の手が伸び自然はなくなってしまうのだろうか。

中志段味の庄内側の堤防の工事も終ったと思ったがまだまだ続いている。車を止めて観察する場所もない。ジャコウアゲハの動向が気になり食草のウマノスズクサの調査をしたかったのだが断念。早くもツバメが飛んできて巣の材料集めに忙しい。
マキノスミレ テングチョウ


*2012年*

*4/8/2012*
すっかり春色。
畑では菜の花の上をツバメが飛び始めました。桜もやっと満開。しかし上志段味はまだちらほら。例年になく遅い開花です。東谷山の麓のシデコブシは満開になっていました。越冬したキタテハやルリタテハが見られました。生まれたてのトラフシジミがわずかな風にあおられていました。まだつくしが残っていましたが、例年今頃顔を出すワラビはまったく姿がありません。コバノミツバツツジはいっぱい花をつけていました。やはりまだ虫の姿は少ない。今回もコツバメやツマキチョウはまだ見られなかった。

吉根の昨年水害にあった地区の庄内川の堤防のかさ上げ工事が行われています。昨年まで自生していた草花は戻るのでしょうか。すべて外来種ばかりにならなければ良いのですが。おなじ庄内川の志段味橋からの中志段味地区の工事でこちらの堤防にも入れない。春の花の観察が大幅に制限されてしまった。どんな風に変わっていくのだろうか。この先心配。

緑地公園でスミレを観察。林の中のシハイスミレは健在。タチツボスミレやヒメスミレは小群落を作っていました。マメナシはまだ蕾。木の芽はまだ硬く春はしばらくお預け。
ヒメスミレ ルリタテハ

*2011年*
*4/10/2011*
絶好の行楽日和。
桜は峠を過ぎたがマメナシが満開。御膳洞ヒル池のマメナシは本数も多く、相変わらず圧倒される。植栽も交えて手入れが行き届いている。多くの人に愛でてもらいたいお勧めのスポットに間違いない。花を良く見ると少しずつ花びらや葯の色・形が少しずつ違い、それらを観察するのも楽しい。大森北吉長公園、東尾張病院、吉根八幡社と見て周ったが、いずれも咲き誇っている。八幡社の付近の畑ではアリアケスミレが咲いていました。最も心配な風越池へ。一時の衰退はとまったようでうれしい。まだ花の数は少ないが、数年前に比べれば格段に多い。やはり環境に、手入れされた結果だろうか。

東谷山フルーツパークのシダレ桜も満開。驚いたことに南側の駐車場の南の端の先で新たに道路を作っていた。緑を削ってどこにつなげようとしているのか。どうも守山には緑の聖域はないらしい。東谷山の麓を散策。シデコブシも満開であったが、何故かテングチョウやコツバメには出会えず。手入れされているものは何とか答えてくれているようだが、自然はいつの間にか見放しにかかってきたという印象を強く持った。そんな中でトラフシジミがセイヨウタンポポで求蜜していた。このような組み合わせは初めて目にした。今の時期他にないのだろうか。
アリアケスミレ トラフシジミ

*2010年*
*4/10/2010*
桜も盛りを過ぎて若葉の季節。
久しぶりにまめなしの花の状況を観察。花付きの状態は総じてやや良といった感じ。緑地公園や大森の各公園内は満開で見事な花を堪能できました。しかし公園以外では衰退し全く花のついてない木も多く見られ、将来が案じられる。守山以外ではすでに枯死した木も見られた。

志段味橋の通行止めで観察地域が激減した。東谷山はニホンカモシカのニュースで脚光をあびているが、以前の目撃情報から、棲みついたとなれば状況は大きく変わる。しかし東谷山も交通渋滞で近づけられない。この時期は避けざるを得ない。
吉根を散策。シロバナタンポポや庄内川の土手の伸び始めた草花を見て回る。ノジスミレがたくさん咲いていました。雑木林ではマキノスミレやフモトスミレが可憐な花を咲かせていました。隣接する畑でミイデラゴミムシを見ることが出来ました。
ノジスミレ ミイデラゴミムシ


*2009年*

*4/11/2009*
桜も散り始め、若葉がきれい。

東谷山フルーツパーク付近は渋滞で近寄りがたい。近くの林では木々の芽だしがきれい。コバノミツバツツジも満開で彩を添えている。木苺も咲き出して昆虫の活動も盛ん。越冬から目覚めたシラホシカメムシは枝を行ったりきたり忙しい。早くもベニカミキリが飛翔。オグマサナエが林の中で飛翔の稽古。林の奥でムシカリがひっそりと花をつけていました。

東谷山への自動車道は相変わらず閉鎖されたまま。道端にある木苺はひそっりと花をつけていました。
定光寺に足を伸ばす。今年もギフチョウは健在。ミヤマセセリとともに林道を飛び交っていました。
ムシカリ シラホシカメムシ


*2008年*

*4/19/2008*
枝垂れ桜もマメナシの季節も終りを告げ、若葉の鮮やかな季節となりました。
予定していたマメナシの調査も出来ずに終わってしまいました。緑ケ池のマメナシは何かの調査が行われていて、いくつかの袋がぶら下がっていました。何を目的としているのだろうか。

志段味地区の整地事業はとどまるところを知らず、雑木林が切り開かれ突如新しい道が出現している。東谷山の麓まで侵食されて残された林は孤立状態。死を宣告されたも同然の状態で、もはや守山にはグリーンベルトは存在しないといっても良い状態になりつつ有ります。その中でムラサキケマンは勢力を維持しているものの、ニオイタチツボスミレは何とか残っている状況。また北麓のシロバナタンポポは1株だけになっていました。

久しぶりに才井戸流れを散策。飛び交っているツバメの数は激減。林のウワミズザクラは満開の木も有りまだ見頃であった。しかし訪れている虫の姿は少なく、ヒラタハナムグリの他はウリハムシなどのハムシ類とアブ・ハエの仲間ばかり。草むらでは時折ツマキチョウが姿を見せ、キジの甲高い声が静寂を切り裂いていました。生まれたてのベニカミキリが風に吹かれて草にしがみついている風情は、この地の行く末を暗示する姿と思われてなりません。

ムラサキケマン ベニカミキリ



*2007年*

*4/14/2007*
桜も終わりを告げ新緑の季節。
吉根地区のウェルネス吉根北側の丘の雑木林が切り開かれ更地になっていました。新緑もなくただむき出しの露地は痛々しい。このあたりは守山でも有数のシュンランの自生地でもあっただけに
悔しい思いです。付近もほとんど宅地造成が進み、今までの荒地にはびこっていたカワラケツメイは壊滅の模様。したがってこれと共生していた絶滅危惧種のツマグロキチョウも激減すると思われます。付近にただ1ケ所残された小さな湿地にはハルリンドウが数輪咲いていました。

愛知用水路に沿った雑木林では早くもコバノガマズミが咲いて、トゲヒゲトラカミキリが訪れていました。下草はヒメハギの紫のじゅうたん。雑木林の中ではフモトスミレがまとまって咲いていました。越冬から醒めたクロコノマチョウや羽化したてのオグマサナエが見られいよいよ躍動の季節の始まり。

フモトスミレ クロコノマチョウ



*2006年*

*4/22/2006*
すっかりマメナシの花は落花を迎えました。吉根大鼓ケ根のマメナシは枯死したままで芽を吹きませんでした。この場所にあった3本とも消滅です。小さな水溜り様のところに産廃がありその影響だったのでしょうか。吉根のほかの林を散策。チゴユリが満開になっていました。少なくなったシュンランも元気。最近笹の勢力拡大で下草は脅威。

上志段味の宅地造成地を検証。ウラジロノキは健在でうれしい限り。しかしここにあったヤマナラシ、スノキ、イチヤクソウ、オオバウマノスズクサ(タンザワウマノスズクサ)はまわりの残った林を確認したものの見られず消滅したと思われます。志段味はその語源が”滴る水”で山紫水明の代名詞であったはず。しかしなぜか志段見(味に変更)の漢字が充てられました。まさに志段で緩やかな雑木林の丘が次々に宅地造成がなされ、まさに段見状態。しかもそのほとんどが宅地建設が進まずアレチ状態。なんのための開発なのか疑問を抱かざるを得ない。この地は植物だけでなく、大きな栗の古木がたくさんあった地域でまさに昆虫も多く守るべき山だったのに。残念なことで最近の観察は脚が重い。ツマキチョウはタンポポに群れ遊んでいましたが。

東谷山麓の庄内川ベリはケイリュウタチツボスミレが満開。クロマダラカゲロウもまだ少ないながら見られました。
チゴユリ クロマダラカゲロウ


*2005年*

*4/30/2005*
再度東谷山麓の庄内川河畔を覗いて見ました。さすがにケイリュウタチツボスミレの花は終っていました。替わってツボスミレが満開。ここにも外来種のノジシャが入り込んで花をつけていました。カワゲラやミドリカワゲラの仲間がたくさん飛んでいました。

上志段味のある雑木林が宅地に生まれ変わっていました。この雑木林にはイチヤクソウの群落があったのですがあとかたもありません。こうして緑が失われて点しか残らない状態になり、めっきり虫の姿も少なくなって来ている気がします。近くではアズキナシの花が満開。しかし虫はあまり集まっていない。

最近外来種のマメカミツレが目立つようになりました。
マメカミツレ ミドリカワゲラの仲間


*4/17/2005*
シロバナタンポポが咲いていた道路際から庄内川の渓流まで降りてみました。この時期は東谷山には渋滞で近づけなかったのですが、今年は万博の影響か渋滞は短かった。ケイリュウタチツボスミレは今が満開でした。崖の岩の割れ目にびっしりで、下から見るととても綺麗です。
普通のタチツボスミレに比べどことなく細面です。

吉根地区の開発は途絶えることなく続いていて、緑がやせ細るばかりです。アキノタムラソウの2つある産地の1つが開発のため更地になっていました。ショウジョウバカマはいっぱい花をつけていましたが、林が明るくなって植物の環境悪化は避けられそうにもありません。

東谷山麓の放置されたナシは今年は元気に花をつけています。下草のクサイチゴも同じく白いたくさんの花。ここだけは別世界。クビキリギリスがわが世の春とばかり動き回っていました。
ケイリュウタチツボスミレ クビキリギリス


*4/9/2005*
桜が一気に満開になりました。マメナシも咲き始め春爛漫。
太鼓ケ根のマメナシはまだ実がたくさん残っていて花と実が同時に楽しめます。たくさんあるマメナシの中で花の時期まで実が残っているのは珍しい。林の中でホソミオツネントンボが見られました。

吉根の畑の周りの野辺を散策。特に変わったものはないが畦道の花を見ていると春を満喫できます。スミレやカラスノエンドウ、スズメノエンドウに混じってカスマグサが咲いていました。普通種ですがあまり多くはない。

東谷山麓のシロバナタンポポが復活し花をつけていました。数株はりっぱな株になっていました。工事のためここ2年ほど見られなかったのですが以前と少し離れたところで復活しうれしい限りです。JR中央本線の土手は今回探したのですが見つからず。こちらは絶滅したと思われます。私の知る限りでは2ケ所で健在です。

カスマグサ ホソミオツネントンボ


*4/3/2005*
今年は桜の開花が遅れています。やっと開花の状態。
大森にある公園でアマナが咲いています。ほとんど咲き終わった状態です。なかなか見つけることが出来ずこんなところでといった場所にありました。桜のように花をめでる人もなくひっそりとしたたたずまい。

吉根の雑木林ではシュンランが花をつけだしました。この林にはまだたくさん見られ花の違いを十分に楽しませてくれます。近くにはスズカカンアオイの群落。守山でも筆頭株。花もいっぱいつけていました。しかし、ここの近くまで開発が迫ってきており、いつまで安住の地でいられるのだろうか。アシブトハナアブがカマキリの卵のうの上で日向ぼっこをしていました。
アマナ アシブトハナアブ

*2004年*
*4/25/2004*
大矢川上流近くの造成工事が終わりました。雑木林はすっかり明るくなり湿地は日が差し込んでいました。多分植生が変わって帰化植物の天下になるのだろうか。馬舟池は半分になり護岸はコンクリートで固められ生き物の姿はない。土木天国守山を象徴しているのだろう。

過去の文献にあるオオバタネツケバナを探したものの見つかりません。どこの小川もオランダガラシに占領され繁茂しています。小川べりではニホンカブラハバチがいっぱい飛んでいました。エノキの木にナミガタチビタマムシが止まっていました。

先週述べたヤマナラシにやっと芽が出ました。上の方だけが生き残っていましたがすでに毛虫に襲われていました。守山はここしか知らないし、名前がすばらしく、秋の黄葉も美しいので何とか存続してもらいたいものです。

庄内川河川敷の土手の側溝に鳥のヒナが落ちて飛べなくてもがいていました。もう1羽が心配そうに側溝を覗いていましたがいかんともしがたい様子。親は見当たらずどうしたのでしょうか。草原に戻してやりましたが、どんな鳥でしょうか。まだよちよち歩きでした。カラスの餌にならなければよいのですが。
ヤマナラシ ナミガタチビタマムシ


*4/18/2004*
イヌコリヤナギは早くも綿毛の季節となりました。綿毛といえばヤマナラシもすばらしい。今年は花を撮影したいと思っていましたが、上志段味のヤマナラシは枯れてしまっているのかまだ芽が出ずじまいでした。他のところに生えているのだろうか。

雑木林の下草のマキノスミレはほとんど花が終わってしまいました。雑木林ではコバノガマズミとミヤマガマズミが咲き誇っていました。ミヤマガマズミにトゲヒゲトラカミキリが見られました。

小幡緑地公園のため池にあるアカメヤナギがやっと芽吹いて花をつけています。たくさんのヤナギルリハムシが見られますが、ヤナギハムシは少ない。やっとの思いで見つけることが出来ました。花にはクロヒメハナノミもやってきていました。池ではアオモンイトトンボの孵化ラッシュでした。
アカメヤナギ クロヒメハナノミ


*4/10/2004*
マメナシの花が満開となっていました。今年は今まで頂いていた情報をもとに吉根の八幡社境内の2株と平池緑地の1株の花を新たに確認できました。今年は総じて花つきは良かったようで見事でした。

東谷山のナガバモミジイチゴの花もほとんどが盛りを過ぎてしまいました。ムラサキケマンもしかりで季節の移ろいの早さには驚きです。麓の小さな谷筋に生えているすみれは今年も閉鎖花ばかりでどんな名前のすみれか断定できずにいます。

生垣の下をアオジが餌を探していました。
ナガバモミジイチゴ アオジ


*4/3/2004*
桜も咲き始め、最もうれしい季節になりました。とはいうものの、守山の自然はやせ細って見るべきものが少なくなっています。出来れば今までに紹介できなかったものをと思うのですが、なかなか見あたらない状況です。

東谷山でギフチョウを目撃。是非名古屋のギフチョウの写真をと思いましたが、逃げられてしまいました。昨年は目撃すら出来なかったので、それでも満足。他には定番のコツバメやビロードツリアブが活発に動き回っていました。シデコブシもいっぱい花をつけていましたが、まだ高いところばかりで写真にならず。雑木林ではまだモミジがつぼみでしたが、アオキはかなり咲いていました。

麓の雑木林の中にナシの木が数本生えていて今満開でした。かなりの古木で自生の可能性も捨てきれませんが、植栽されたものと考えたほうが自然でしょう。今年元気なのは2本しかなく、数本は枯れ木になっていました。ハネカクシや小さな虫がやってきていましたが、名前が分かりません。アシブトハナアブも多数訪れていました。

ナシ コツバメ


*2003年*

*4/27/2003*

やっと良い天気。いつのまにか「こばのがまずみ」も散りはじめて雑木林は「くろばい」の花が目立っています。「くろばい」にも「とげひげとらかみきり」が来ていました。

吉根の庄内側河川敷の「きじ」をやっと撮影することが出来ました。めすはよく見られるもののおすはなかなか姿が見られなかった。

同じ吉根の雑木林では「ちごゆり」が咲き終わっていました。散々探してやっと一輪だけ花が残っていました。雨続きのためすっかり花は散ってしまっていました。ここの「こばのがまずみ」にも「とげひげとらかみきり」しか見られず。「もちつつじ」の花が彩りを添えていました。

 
ちごゆり   きじ


*4/19/2003*

週末は天気の悪い日が続いています。
吉根の庄内側河川敷にはきじの鳴き声が方々でしています。所々で「のぢしゃ」が咲き誇っていました。ここでやっと「しろばなたんぽぽ」に出会いました。以前あったところにはもう見られないのでとてもうれしい。

上志段味の湿地では「はるりんどう」が咲いていますが今年は花が少ない。その中に1輪白花が咲いていました。雑木林では「みやまがまずみ」や「あずきなし」「まるばあおだも」が咲いて「とげひげとらかみきり」や「ふたおびひめはなかみきり」がたくさん来ていました。特に「とげひげとらかみきり」は食樹が杉なのでおびただしい数です。しかし他のハナカミキリは見られず。もみじも花が咲いているがまったく見られず。変わりに珍しい「うしかめむし」が止まっていました。

 
白花はるりんどう   うしかめむし


*4/13/2003*

雨も上がり一気にアウトシーズン到来。各地の「まめなし」は満開。弱っている木は花が少ない。風越池の「まめなし」は心配。ほかは例年通りきれいな花を咲かせていました。

東谷山のフルーツパークは枝垂桜が満開。今年も渋滞で近づけられない。確認したい草もあるが来週に延期。「とうぐみ」も咲いていたが「はなかみきり」の姿はない。しょうがないのでそのまま定光寺へ。「ぎふちょう」には2匹出会ったものの「みやませせり」の姿は見られず。守山でもそうであるが、毎年「みやませせり」の姿が見られなくなってきています。午後という時間帯もあるかも知れないが蝶の姿は少ない。

滝の水池に寄ってみたがさなえとんぼの姿も見られず。守山の部分の湖畔が丸坊主になって木も切り倒されて切り株のみ。これではトンボの身を隠す場所もなく、避難してしまったようである。草ぼうぼうでないので見た目はすっきりしているが、動物が共存できない環境を作っているようで残念でならない。かみきりむしがよく観察できた木もない。整地場所にあった栗の木も跡形もない。この木には「おおみどりしじみ」が集まると聞いていたので、今年は期待していたのに。今まさに自然破壊が進んでいて観察場所も狭められています。今年は観察に行く度気が重い。わずかに「ほそみおつねんとんぼ」が枯れ草にとまっていました。
 
まめなし   ほそみおつねんとんぼ


*4/6/2003*

桜が満開となりました。まめなしも咲いて春うらら。今の季節「ぎふちょう」であるが風邪をこじらせて遠くに行く元気もないので近くを散策。

吉根の雑木林ではさまざまな木が芽ぶいて楽しい季節。「うりはだかえで」が咲いていましたが、ハナカミキリの姿はない。林下では「まきのすみれ」がたくさん咲いていました。「みやまうずら」の芽がたくさん出ていて昨年より増えている感じ。しかしここにあった「しゅんらん」が見つからず。散々探したもののやっと弱った株が1株のみ。悲しさに桜の花も曇って見える。
昨年古老より吉根に「いかりそう」があったとのお話を聞いていたので探したもののやはりというべきか見つからず。昨年探しておいた「たちしおで」も見つからず。ここでも「びろーどつりあぶ」が日向ぼっこ。
 
まきのすみれ   びろーどつりあぶ


*2002年*

*4/28/2002*

「ふじ」の花も終わりすっかり青葉の季節になりました。

今吉根の雑木林の北側で造成工事が進んでいます。道路沿いからは見えませんが、すっかり破壊され尽くしてしまいました。「ちごゆり」やら「おかたつなみそう」などの自生地で、吉根の雑木林でもっともいろんな種類が見られた地域なので非常に残念です。多分「おかたつなみそう」は守山の自生地はここだけだったと思います。他にも「じゃこうあげは」の食草の「おおばうまのすずくさ」も群生していて、わずかながら見られた「じゃこうあげは」も絶滅した可能性があります。守山最大の「はんみょう」の自生地でも有りました。昨年写真が撮れなかった「ささゆり」も今年はと期待していたのに憤まんやるかたなし。
林の中でわずかに「とらふしじみ」と「えさきもんきつのかめむし」に出合った程度です。あらたに「たちしおで」を見つけたものの入口の「しゅんらん」は盗られたのか姿が無い。二重のショック。

志段味の小さな湿地では「かざぐるま」が満開になっていました。守山で初めて目にしました。「きつねあざみ」はまだつぼみが固く、「きつねのぼたん」はすでに特徴あるぼたんをつけていました。

東谷山へきいちごの写真をと思い出かけたもののすっかり花は終わっていました。草はそれほどでも有りませんが、木の花は約半月も早い。早くも「さわふたぎ」や「にしきぎ」が咲いていました。「さわふたぎ」には、はなかみきりがたくさん来ていて先週の「ふたおびひめはなかみきり」がたくさん見られました。池では「ほそみおつねんとんぼ」や「おぐまさなえ」が見られいよいよシーズンイン。

 
かざぐるま   えさきもんきつのかめむし

 

*4/20/2002*

季節の進むのが早い。早くも「ふじ」が満開で落花のものまである始末。

雑木林では「やまつつじじ」があちこちで咲いて華やかさを演出。「あずきなし」が方々で満開になっています。東谷山には近縁の「うらじろのき」もあるといわれているものの探したが見つからない。瀬戸にはたくさんある「むしかり」も東谷山には幼木が見られる。花の咲く木を探したものの「うらじろのき」同様見つからない。来年に持ち越しか。「ありまぐみ」や「なつぐみ」のぐみ類は一杯花をつけていました。

いつもこの季節桜の後で「ざいふりぼく」が咲くのだが今年は見られない。一昨年、風越池のものは東海豪雨で失い、今冬野鳥園に続く雑木林のものははフェンスの設置工事で無くなっていた。本日確認に行ってきました。「あおいすみれ」に続いて私の好きなきれいな花が工事のため消滅しています。何ともやりきれない。志段味の湿地も一部掘り返されていて「おかとらのお」はどうなったのだろうか。今のところ何も芽が出てない。他にも工事で心配な花があり、今年はどれだけの消滅を記録しなければならないのか悲しい年になりそう。

「ありまぐみ」に小さなはなかみきり「ふたおびひめはなかみきり」が来ていました。体長わずか5mmです。ひめという名前を冠しているのもうなづけます。大自然の中でどうやって相手を見つけたのでしょうか。不思議。

 
あずきなし   ふたおびひめはなかみきり

 

*4/13/2002*

 桜に代わって、「うわみずざくら」が満開になっています。守山でも結構生えていて志段味地区ではあちこちで見られます。中でも才井戸流れの南側の雑木林には何本かあって遠くからでもよく目立ち見応えがあります。雑木林の下草の「ほうちゃくそう」が満開になっていました。斜面に群生していて下から見上げる形となりますのできれいです。ここの「あまどころ」はまだつぼみが小さい。

他の雑木林では「みやまがまずみ」、「こばのがまずみ」が咲いて、つつじの「もちつつじ」や「みやこつつじ」が華やかに彩っています。「まるばあおだも」もわずかですが競演に加わっています。

守山区区外わずか100m足らずの湿地では「はるりんどう」に混じって、「むしとりすみれ」に似た草の花が咲いています。むしとりすみれのようにロゼット上面の葉には粘液があります。花の色はむしとりすみれに比べごく薄いピンクで、距は小さい。(顎の外側に出ずに、コンパクトに顎の中にあります。)これはどこかで栽培していた外来種が逃げ出して野生化したものでしょう。周りは雑木林ばかりなんですが。多分北アメリカ原産の食虫植物、「プリムリフロラ」(Pinguicula Primuliflora)と思われます。かなり繁殖力旺盛なので、守山にも飛び火の可能性があります。

都市近郊では、栽培種の野生化が著しく、この先何が出てくるか見当もつかない。

 
うわみずざくら   プリムリフロラ

 

*4/6/2002*

庄内川河川敷の「せいようからしな」も一段と黄色く染まってきました。竜泉寺の川沿いの崖では、「とび」が三羽、もつれ合うようにじゃれていた。崖にある「にわとこ」がいずれの木も満開。雪をかぶったようなので遠くからでもそれとわかる。陽だまりはぽかぽかで、「うぐいす」も鳴いてしばし春の宴。

守山高校東側はまだ整地が進んでいない。農道に自生している「くさぼけ」(しどみ)が頭を刈られていたがいっぱい咲いていた。このままでは消滅は確実。最後の記念?? 「たちつぼすみれ」も満開。

志段味の雑木林では、「やまざくら」が終わり「かすみざくら」が満開になっています。桜の下では「みやまがまずみ」の白い花が目立ってきました。「こばのみつばつつじ」のピンクとのコントラストがきれい。林の縁では、「においたちつぼすみれ」がやはりいっぱい花をつけていました。「みやませせり」と「こつばめ」は仲良く日向ぼっこ。「ぎふちょう」らしきを目撃。さなえとんぼは見かけず。

このまま瀬戸へ足を伸ばす。今年は「ぎふちょう」が豊産で、おおよそ10mおきに現れる始末。ポーズをとってくれているのか目の前に来て休息。いずれも労せずシャッターイン。

 
くさぼけ   みやませせり

 

*2001年*

*4/28/2001*

いよいよゴールデンウイーク。遠くへ行くあてもないので、相変わらず守山を散策。

緑が鮮やかになってきた。多くの雑木林では「もちつつじ」や「やまつつじ」が咲いて華やかさを演出。「あずきなし」の白い花が目立っている。
滝の水池ではとんぼの「たべさなえ」がたくさん止まっていました。「おぐまさなえ」や「ふたすじさなえ」の早春のさなえとんぼが集結。「しおやとんぼ」もいるのですがむしろ探すのに一苦労するくらい少なくなってしまった。蝶も「こみすじ」などが現れて賑やかになってきた。東谷山の麓の池では「ほそみおつねんとんぼ」が元気。

吉根の雑木林で「おおばうまのすずくさ」の花が咲き始めた。蝶の「じゃこうあげは」も確認。「くろあげは」ばかりと思っていたが「じゃこうあげは」も混じっているようである。「くびきりぎす」が鳴いている。「くさいちご」が一面白のじゅうたんをしきつめている。ここには「はんみょう」がたくさん見られる。「じゃこうあげは」は守山ではここだけになってしまったようである。「はんみょう」もここを含めて2カ所のみ。しかし、公園化(散策路)の計画もあり、行末が案じられる。

 

*4/22/2001*
春の嵐。まめなしの花も散り終え、雑木林のつつじも「こばのみつばつつじ」から「もちつつじ」へとリレーされています。すみれ類も盛りを過ぎ生気なし。
守山では「ざいふりぼく」も散りかけて、今はがまずみ類や「あずきなし」の白い花が目立っています。「ふじ」は咲きかけました。緑ケ池西側がお薦め。

東谷山山ろくではまだ「はるりんどう」が足の踏み場もないくらいいっぱい咲いています。青紫の花ですが、2輪だけ紅紫のものがありました。
大村池ではとんぼの「おぐまさなえ」が風を避けてあちこちの枯草に止まっていました。
この時期かがんぼがえさになっているようです。数も多く歩くたびにそこかしこで飛び立っていました。

久しぶりに松川戸橋上流の庄内川河川敷を覗いてみました。一面「せいようからしな」の大群落が出来ていてまさに春爛漫。歩くうち、いろんな木にめぐり会えました。「おにぐるみ」や「やまぐわ」「えのき」「うつぎ」「つるまさき」は花芽をしっかりつけていました。「きり」の花が盛り。「にわとこ」はすっかり花が終わって若い実がいっぱいなっていました。

 

*4/15/2001*

まめなしの花を調査。今年は例年になく早咲きで花付きが不良であった。真っ白になる程花が咲いている木が少ない。中には新池のまめなしのように枝の半分ほどが枯れたままの木もあり昨年の豊作がうそのよう。豊作の後は休息か。ただ植栽された若木がたくさん花をつけており展望は明るい。

今日何十年ぶりか(子供の頃に小幡緑地で)野ウサギに出会いました。
1月の雪の次の日、足跡を見たとの情報があったのでもしかと思っていたのですが。すぐにブッシュの中に潜られてしまいました。まだ草木が茂ってないためチャンスだったようです。

先週出会ったとんぼの「おぐまさなえ」はきょうも元気。林の緑がはっきりしてきた。「がまずみ」の白い花がよく目立つ。下草のすみれ類も元気。「ふもとすみれ」や「しはいすみれ」がそこかしこで競演している。食べられる草もわらびを始めとして、たらの芽も採集には最適の大きさになっている。守山では取る人もないのか、伸び伸びと育っている。
JR中央線の盛土の土手でやっと「しろばなたんぽぽ」に出会った。「くさぼけ」の花を撮りに出かけて偶然見つけた。子供の頃はたくさんあった気がするのですが、今は守山では、希少種。

 

*4/8/2001*

桜がやっと満開。まめなしも咲き始めた。
「おらんだがらし」も花をつけている。別名クレソンであるが、守山では川、池畔、湿地などいたるところで見られ、なかには占拠されている湿地もある。。
上志段味の湿地でやっと「はるりんどう」が咲き出した。早いところより2週間遅れである。同じ守山でも差が激しい。

花見客で各所で渋滞。大村池から東谷山あたりは特にひどい。
今年羽化した蝶では、「こつばめ」が多数見られた。「つまきちょう」は数匹。「ぎふちょう」、「みやませせり」および「とらふしじみ」は各1匹のみ。春の蝶はすべて勢ぞろい。
越冬した「ひおどしちょう」は芽ぶいたえのきに現れた。大収穫の1日。

しかしぎふちょうは写真が取れず。そのまま隣の定光寺へ。数匹以上確認。天候も時々曇りの絶好の撮影日より。この早い時期、花で求蜜している姿は見られず。盛んに動き回っているが、曇ると草むらの日溜りの暖かい所で休憩。羽化したての頃、写真を撮るのはこのような天気の時が最高。おかげで3回もシャッターチャンスを頂いた。ここでは「つまきちょう」は1匹しか見られず。東谷山とは逆転。

 

*4/1/2001*

花冷え。桜は開花したものの低温続きで咲き渋っている。まめなしも早咲きのものはちらほら。ほとんどがまだつぼみ。しかし、庄内川の土手の緑は日増しに濃くなっている。
季節は「つくし」から「すぎな」へと衣替え。「のかんぞう」はちょうど食べ頃。

雑木林では芽吹きの季節。「うりはだかえで」の花が目だっている。「おとこようぞめ」の葉はほとんどが出揃っていた。
「しゅんらん」も早咲きのものはすでに花をつけていた。最近は大変少なくなり守山では十数株程しか見られない。「こばのみつばつつじ」の花も所々で見られるようになった。大村池の東側に生えている「ふさあかしあ」が満開になっていた。

気温が低いためか越冬から目ざめた蝶も今回は影も見えず。
池ではカルガモしか見られない。代わりにツバメが飛び交って、主役は交代。
あずまひきがえるの卵からは、早くもおたまじゃくしが生まれていた。