守山自然雑記帳  

5月の観察記録


*2022年*

 
モモチョッキリ
新緑がまぶしい。
東谷山の南麓のエゴノキは咲き始めました。葉がたくさん巻かれて風に揺れていました。エゴツルクビオトシブミの仕業で探したところやっと成虫を確認。アサヒナカワトンボもたくさん出ていました。どこもモチツツジがいっぱい咲いていました。山頂ではカミキリムシを探したのですが見られず。コジャノメはいっぱい見られました。ヒメシモフリコメツキが見られたものの花も少なく静かなたたずまい。東谷山のオオバウマノスズクサはまだ花が咲いていませんでしたが麓の林ではいっぱい咲いていました。しかし開発が近くまで伸びてきていつまで見られるのだろうか心配は尽きない。

才井戸流れではミズタガラシが咲き誇っていましたが葦に住みかを侵食され昔の勢いはない。ニガキはいっぱい咲いていました。ウラシマソウは花が終わっていましたが形は残っていて確認できました。コオニヤンマが見られました。湿地ではカサスゲがいっぱい咲いていました。ここのエゴノキは満開でたくさんのクマバチが来ていました。ここではかなり自然保護が進められていてうれしい限りです。

緑地公園ではズミが満開でした。トンボ池ではまだハルリンドウが咲いていましたがカキツバタも咲き出して初夏の装い。近くの果樹園ではモモチョッキリが若い実に穴をあけていました(2022/5/8)


*2021年*

 
キマダラカミキリ
コロナ禍のためゴロネウイーク推奨ですが、久しぶりに東谷山の北麓の小さな沢に出かけました。行政上は守山区と瀬戸市の境界にあたります。沢の右側は名古屋市ですが斜面はコンクリートで固められて以前あったタツナミソウのあたりも人工物ばかり。それでもコミスジやアサヒナカワトンボが見られました。それに引き換え左側の瀬戸市側は自然がそのまま残っていました。スルガテンナンショウはいくつもありましたがすでに花がすっかり終わっていました。オカウコギもほとんど花が終わっていました。サルナシは小さな花芽がついていました。ツボスミレやミヤマナルコユリはいっぱい花をつけていました。ウツギも咲いていましたしイチゴはクサイチゴの花が終わりコジキイチゴが咲き始めていました。フタツメカワゲラの仲間(?)と思われるカワゲラがたくさん出ていました。エゴノキの花も咲き始めていてそこに上の画像のようにキマダラカミキリがいました。東谷山の南側の林ではホウノキの花が咲いていました。守山ではここだけで見られます。少し離れた林ではオオバウマノスズクサがいっぱい花をつけていました。

才井戸流れはコストコが進出して心配したのですが、自然保護活動が進み整備されていました。ミズタガラシの花が満開で蟹原湿地の中までめでることができました。西側の池ではイチョウウキゴケが見られました。林のホウチャクソウはほとんど花が終わっていました。ここでもミヤマナルコユリはまだ花をつけていました。竜泉寺北側の庄内川河川敷にある小さな用水路は完全に干上がっていました。ここに例年見られたアサヒナカワトンボの褐色型は姿を消したようです。いつからなのでしょうか。竹ばかりが増えていました。ツマキチョウがタネツケバナで吸蜜していました。(2021/5/4)


*2020年*

*5/14/2020*
新緑の季節。今日緊急事態宣言解除ということで早速観察に出かけました。

東谷山ではオオバウマノスズクサが咲いていました。小さな流れではアサヒナカワトンボが見られましたが例年に比べて少ない。どうしたことだろうか。シオヤトンボはたくさん出ていましたが。登山道にハネカクシの仲間がいましたが同定はできず。頂上ではモンキアゲハが飛び交っていました。ダイミョウせせりも見られましたがお目当てのカミキリムシは皆無。麓ではハルジオンにベッコウハナアブが来ていました。近くの雑木林にウラジロノキを見に行く。花はほとんどが終わっていましたが何とか残り花を撮影。この辺りも伐採が進められているのでいつまで見られるのだろうか心配。ちょうど伐採の境にあったオオバウマノスズクサは東谷山のものよりたくさん花をつけていました。

才井戸流れに立ち寄る。ニガキの花は今年もいっぱい咲いていました。ホウチャクソウはまだ残り花が見られました。だいぶヨシが刈られて少なくなっていましたがオオヨシキリは今年も来ていました。だいぶ開発が進んできましたが残った草むらではヨツボシハムシがたくさん見られました。近くの庄内川の土手ではヤセウツボの花が終わって、セイヨウヒキヨモギの黄色の花とヒサウチソウとシロバナマンテマの白い花のコントラストがとてもきれい。あたり一面を染め上げていました。以前あったウマノスズクサを探したのですがまったく見つからず。外来種に圧倒されているようです。近くのシロバナナヨクサフジは少し増えていました。

吉根の開発も急ピッチで進んでいます。残された雑木林にコガクウツギの様子を見に行く。今年もいっぱい花をつけていました。開発のちょうど境にあったため、陽にあたってしまいましたが何とか生育しているようでうれしい限りです。近くの林を探してみましたがチゴユリの群落はなくなっていました。ツクバネウツギは2株いっぱい花をつけていました。上志段味のツクバネウツギは少なくなっているだけにここは貴重。
 
オオバウマノスズクサ ヨツボシハムシ


*2019年*

*5/11/2019* 
10連休も過ぎて静かなたたずまい。

東谷山も登山道に小さな埴輪が設置されていました。古墳ミュージアムの整備にあわせて作られたようだ。アサヒナカワトンボとコジャノメがお出迎え。オオバウマノスズクサはまだ花芽も見当たらず。コクランは柔らかな葉を出していました。登山道に小動物の糞が落ちていましたが動いていたので棒でつついてみるとセンチコガネがいました。頂上ではクロアゲハが飛び交ってはいましたが新しいソダはなくカミキリムシは全く見ることが出来ませんでした。ハイノキの花も咲き終わってモチツツジだけが咲いていました。鳥の姿もなく静まり返っていました。近くの林ではウラジロノキが白い花をつけ若い葉裏の白い毛とともに遠くから白く目立っていました。

才井戸流れではミズタガラシが咲き始めていました。今年は昨年の面影がないほど少しの花しか見られませんでした。どうしたことでしょうか。シオヤトンボに混じってフタスジサナエが見られました。林内ではホウチャクソウの花はすっかり終わっていました。近くの庄内川の土手や原っぱにはナヨクサフジが群落を作っていました。その中で1株だけ白花があってひときわ存在を誇っていました。

吉根の林の開発が進み宅地化の真っ最中です。チゴユリやササユリのあったところは更地と化したようです。方々でタラノキが目立っていました。ここにあった貴重なコガクウツギは斜面に有ったのが幸いしぎりぎり開発から免れたようで白いかわいい花をつけていました。しかし陽のあたるところに出たため環境の変化に耐えられるか今後の動向に注意したいものです。
 
シロバナナヨクサフジ    センチコガネ


*2018年*

*5/6/2018* 
新緑がまぶしい季節となりました。

東谷山の南麓では藤の花に変わってエゴノキの花が満開。たくさんのクマバチが吸蜜にやってきていました。ウグイスが近くで鳴いているのですが姿は見えず。アサヒナカワトンボがたくさん出ていました。おめあてのオオバウマノスズクサの花芽を探したのだが見つからず。近くの愛知用水の土手にシランが咲いていました。園芸品の野外逸出ではあるが、かなり以前から報告されているものであろう。近くの湿地に有ったのだが最近は松などに被陰されて見てなかったのでうれしい限り。

下志段味の庄内川の土手に先月に引き続いて出かける。ヤセウツボはすっかり枯れていました。替わってセイヨウヒキヨモギの花が目立っていました。矢田川に多いヒサウチソウがここにも進出していました。ここではまだセイヨウヒキヨモギが優勢ですが今後どうなるのでしょうか。他にシロバナマンテマ、イヌコモチナデシコの外来種に混じって、在来種のヒナギキョウやカナビキソウも咲いていました。竹林ではハチクがもう出ていました。なぜかクズの葉にハラグロオオテントウがいました。才井戸流れを観察。キハダの花が満開でした。ここのものは雄株。周りをナガサキアゲハが飛び交っていました。やはり雄ばかりでなかなか雌には出会えない。以前は黒いアゲハチョウと言えばクロアゲハだったのですが、都市部ではすっかりナガサキアゲハに取って代わってしまいました。クロコガネが葦につかまっていました。休耕田ではミズタガラシの花が満開。群生しているので見事としか言いようがありません。湧き水の贈り物なので枯れないでこの先も楽しませてもらえることを祈るばかりです。

小幡緑地のトンボ池ではカキツバタが満開。公園の北東部にあるミズキの花も満開でした。北側の林縁のヤブにあるサルナシはつぼみが膨らんでいました。
 
キハダ  クロコガネ


*2017年*

*5/9/2017* 
新緑がまぶしい。

東谷山を一周。南麓では小さな小川にアサヒナカワトンボが見られました。カマツカはまだ咲いていました。藤やモチツツジ、ヤマツツジの花がきれい。それにもまして新緑がきれい。ウリカエデはすでに実の状態。ここにあるオオバウマノスズクサは今回初めて花芽を確認。いままで見られなかっただけに期待が膨らむ。山頂ではクロバイが咲き誇っていました。そだでは多数のヒメクロトラカミキリしか見られませんでした。車道を下っていくとヒメコウゾの花がかわいい。いつの間にかクサイチゴが小群落を作っていて、いくつか花が咲いていました。ヒョウタンナガカメムシが花に来ていました。ところどころの木の葉が巻かれていました。ヒメクロオトシブミの仕業で揺籃はまだ新しい。麓近くは開発が進みクロヒカゲの生息地も伐採されていてまだ生息しているか心配。以前にあった西側斜面の湿地は土砂の流入でいずれも跡形なし。近くの林に移動。ウラジロノキは健在でところどころ花をつけていました。サワフタギにヒラタアオコガネが来ていました。

再び大久手池の周りの古墳群へ移動。マメナシの花も終わって代わりにマユミの花が咲きかけました。草地のサケツバタケのきのこはまだ健在。キツネアザミも咲いていましたが、オオマツバウンランが群落を作って咲き誇っていました。マツバウンランより少し花が大きく、距が大きく曲がっているのが特徴です。外来種ですが見事。

緑地公園のトンボ池では植栽のセイヨウキランソウがきれいに咲いています。林ではズミやサワフタギなどの白い花がいっぱいです。
<5月17日の観察追記>
オオバウマノスズクサは1つはすでに花が終わってすぼんでいました。もう1つもすぼみかけていたものの何とか確認できました。周りはツクバウツギやエゴノキの花が満開で季節の移り変わりが激しい。クロヒカゲも健在で数匹見られました。ツマグロハナカミキリも見ることが出来ました。
 
クサイチゴ ヒメクロトラカミキリ


*2016年*

*5/8/2016* 
GW最後の日。

東谷山の賑わいも静かになっている。駐車場から出たとたんニホンイタチに遭遇。愛知用水の土手のあたりから出てきて側溝の中へ、さらに畑を横切って守山区の茂みにもぐってしまった。残ったピンボケの写真でも尾率から判定できた。生きている哺乳類はなかなか会えないのでラッキーというしかない。守山リス研究会の会員たちがお世話をしているオニグルミやミズナラの植栽の新緑がきれい。リスたちのえさになるにはずいぶんかかりそうであるが、会員のお話を聞いていると楽しい。谷筋はアサヒナカワトンボが多い。まだモチツツジが咲いていました。お目当てのオオバウマノスズクサは今年も花芽はつけてなく至極残念。ナガバモミジイチゴの実が大きくなりつつありましたがまだ黄色味はない。これを目当てのハナカミキリには出会えず。ウグイスの声だけが癒しの響き。シマヘビが木株から顔をのぞかせてくれました。久しぶりの対面となりました。

矢田川の矢田橋の袂にあるキリの花はほぼ終盤。昨年の実もまだつけていました。ここから下流の土手はヒサウチソウがいっぱい。ところどころ群落を形成しています。実はこの花の名前がわからず紹介できずにいました。昨秋日本帰化植物写真図鑑第2巻が増刊されそこに記載されていました。なんとこの名古屋市で1982年に初めて発見されたとのこと。いわゆるご当地の花なんですね。庄内川に多いセイヨウヒキヨモギ同様半寄生植物です。ヒサウチとは植物学者久内教授に因んで命名されたとのこと。それにしても土手を白く染め上げているのは圧巻です。同じ帰化植物のシロバナマンテマもところどころで咲いていましたが影が薄い。まして日本産のスミレやニガナも咲いていましたが見つけるのに一苦労の状況。

小幡緑地ではズミやカナメモチの花が満開になっています。ここだけにあるサルナシはまだ花芽が硬い。
 
ヒサウチソウ     シマヘビ


*2015年*

*5/13/2015*
台風一過。天気予報では暑いとのことであったがさわやかな1日。

東谷山に向かう。途中カザグルマが生育していたところを見たものの影も形もない。山麓はエゴの花盛り。立派な木が数本あるので見応えがある。多くの虫が来ていました。羽音がうるさいクマ蜂のほかにミツバチやダイミョウキマダラハナバチも来ていました。トラフシジミも見られました。ツヤケシハナカミキリとツマグロハナカミキリが来ていたのには少々驚きました。サワフタギの花ではよく見られるのですがエゴの花では初めてです。モチツツジやツクバネウツギがきれいに咲いていました。アサヒナカワトンボやコジャノメが多く見られました。山頂ではニワハンミョウに出迎えられました。雨上がりなのかソダにはカミキリムシの姿はない。蝶道ができていてモンキアゲハが盛んに飛び回っていました。鳥の声が随分と少なくなった印象。広葉樹があまり育ってない影響かもしれない。

志段味橋の袂を散策。土手のウマノスズクサの生育を調べたもののほとんど壊滅状態。ブタナの花が随分と目だっていました。クララやイタチハギの大型種は健在。ヒナギキョウやシロバナマンテマ、カナビキソウは以前のように復活していました。オオヨシキリの鳴き声も随分と少なくなった感じ。土手の草が少ない事もありヒバリの姿が目に付きました。
シロバナマンテマ ニワハンミョウ


*2014年*

*5/4/2014*
薫風が気持ち良い。

庄内川の堤防を散策。豪雨によって吉根から上流は改修工事が進められてすっかり様変わり。しかし川宮町の堤防から竜泉寺下の河川敷はまだ往時の自然に出会える。川宮町の堤防にはヒナギキョウやイヌコモチナデシコの小群落が出来ていました。松川橋を過ぎると河川敷はナヨクサフジの群落がところどころで出来ている。

愛知霊園の下にあった河川敷はハチクがすっかりなくなってバイクのダートコースに早変わり。オニグルミも見られず。堤防に近いところは往時のまま。草むらで盛んにノビルとセリを摘んでいる人に出会う。ハリエンジュが満開。くま蜂の羽音がうるさい。この雑木林の下草のムラサキケマンは花が終わりかけ。道端にはノヂシャが満開。ツマキチョウもいっぱい見られるものの時期を過ぎたのか雌ばかり。ヨモギにはヒメジンガサハムシやキクスイカミキリ、タンポポにはダイミョウキマダラハナバチがみられました。ここの用水路でアサヒナカワトンボ(旧ニシカワトンボ)に出会いました。しかも橙色翅型で守山では他の場所すべて透明翅型ばかりなので驚きです。吉根の産地とは目と鼻の先しかありません。個体数は多くなく今回が初見参です。今後継続観察が必要かと思います。

クロチクの林を過ぎてひときわ大きな桐の花。ブッシュがひどく近寄れず。センチコガネも現れて春の野辺を満喫。
イヌコモチナデシコ アサヒナカワトンボ


*2013年*

*5/8/2013*
GWも終って行楽地は静か。やっと東谷山に出かけられる。

モチツツジやヤマツツジがきれいに咲いていました。小さな谷沿いではニシカワトンボがたくさん見られました。トラフシジミやキマダラハナバチも元気に活動。サワフタギやツクバネウツギは満開。うぐいすの声もなんとなくのどか。登山道ではコジャノメがたくさん飛んでいました。今回の目的のオオルリもあらわれたのですがまたもやカメラには収められず。今年もやってきたようだ。頂上ではクロバイの花が真っ盛り。ソダではヒメスギカミキリとシラケトラカミキリが見られた程度で虫の姿も少ない。ときおりモンキアゲハが訪れてきていました。南麓は道路工事の真っ最中。スジグロスジチョウも見られず。東谷地区は整地も進み建物の建設も始まった。シマジタムラソウが見られる湿地のすぐ隣まで建物の工事が進められこの貴重な湿地も風前の灯火。この先何が見られなくなるのだろうか。

中志段味の庄内側の堤防の工事後やっと観察。ヒトツバハギがあった場所は埋め立てられ跡形もない。この一連の工事で守山ではここにしかなかったカワラサイコとミツバウツギに続いてヒトツバハギも失った。橋の袂のウマノスズクサは少し残っていたがジャコウアゲハを養うには十分ではない。今回はタツナミソウやシロバナマンテマも見られず。蝶もツマキチョウにも会えず、わずかな観察では限界があり本格的な調査が必要だろう。

鳥羽見地区にある我が家の菜園の石垣が2ヶ所崩れていたので修復。その際石垣を取り除いた際2匹のヒバカリが休んでいました。隣は水田であり環境は申し分ないのだろう。きれいなルリクチブトカメムシが畑にやってきていました。またヒメバチの仲間も来ていましたが同定できず。

サワフタギ ヒメバチの仲間


*2012年*

*5/4/2012*
初夏の陽気。
若葉に誘われて前日に続き東谷山南麓を散策。前日は東谷山南斜面に設置してある巣箱の上でフクロウの雛の巣立ちを教えていただきました。ほとんど白い毛に覆われていて、教えていただけなければフクロウとはわかりません。巣箱の上で昼寝の状態でした。近くで親鳥が監視しているとのこと。一週間もすれば茶色い毛になるとの話をしていただきました。オオタカも鳴いていますねとのこと。すべてはじめての経験。先達に感謝。
気になって今日も出かけてきたのですが、雛の姿はありません。ほかの人も探していたのですが見つからず。無事巣立っていったのでしょうか。

麓の谷筋でシマヘビに遭遇。ヤマツツジとモチツツジがきれいに咲き誇っていました。ここにはニシカワトンボとハラビロトンボが群れていました。頂上ではテングチョウに会うことができました。すでにガマズミの花は終わり、クロバイが咲いていました。ソダにはヒメクロカミキリがきていました。サワフタギが咲き出せばいろんな虫にあえるでしょうが、今は静かなたたずまい。石の階段にハネカクシの仲間がいましたが名前はわからず。ミカワオサムシは多くの個体を見ることができました。

帰りに大留橋近くの庄内川堤防を散策。目当てのツマキチョウはここでも見られず。橋の守山側は流失したままです。土手の花はやっとフタバハギが咲き出したところ。難を逃れたオニグルミは雄花を垂れ下げていました。数は少なくなったもののいつもの年と変わらない風景。しかし土手の外側は整地も済み新築ラッシュ。その変貌に唖然。
クロバイ フクロウのヒナ


*2011年*

*5/8/2011*
汗ばむ季節となりました。

守山でも数少ない吉根の田んぼを見て回る。まだあぜ起こしも行われてないがケリがきていました。揚げヒバリが甲高い声で空からさえずれば、近くの河川敷ではキジの甲高い音の競演。ここは今でも名古屋の別天地の趣。最近庄内川の土手では新顔のベニバナツメクサが増えてきてひときわ目立つ存在に。ムラサキツメクサより紅色が濃い。いつのまにかツボミオオバコも多く見られる。帰化植物でも以前からのコメツブツメクサやノジシャ、コバンソウはところどころで多くの群落を作って咲き誇っています。数少ない純国産のフタバハギは探さないとわからないぐらいに埋もれていました。以前は畑の雑草であった純国産のオオバコはどこに行ってしまったのだろうか。やたらと帰化植物が生い茂っている土手ではあるが、帰化植物の消長も激しい。

鳥羽見のJR中央線沿いを散策。まだ畑や田んぼがわずかに家の周りで見られ自然も少し残っている。荒地でナヨクサフジが繁茂していた。キクスイカミキリも見られました。しかし昨年まで見られたツマキチョウが今年はまったく見られなくなっていた。どこに行ってしまったのだろうか。そんな中でヒバカリに出会うことができました。こんなところで見られるとは思っても見ませんでした。確かに餌となるカエルやミミズは見られるもの数はさして多いとは言いがたい。名古屋市では準絶滅危惧種になっていてなかなか見られる機会が少ない。まだ自然が残っていると、ちょっと安心した気分。

ベニバナツメクサ ヒバカリ


*2010年*

*5/16/2010*
初夏の季節。

志段味橋の工事はまだ継続中。才井戸流れを見て回る。荒れ果てた印象。林の中のウワミズザクラやミヤマナルコユリの花も終わってひっそりと静まり返っていました。オランダガラシの花も少なく衰退の態。

東谷山の南麓の道路工事も終わり、緑の保全がなされて開発に歯止めがかかればうれしい限りである。林はモチツツジで華やいだ印象。ハルジョオンにダイミョウセセリやキマダラハナバチがやってきていました。羽化したてのヤマサナエに出会うことができました。ここだけはまだまだ自然が残っている印象。

中央線沿いの鳥羽見地区はまだ畑も残っていて中央線の土手など街中ではまだ自然が残っている地区です。ツマキチョウは年々増えている気がします。梨の木の下草にルリカミキリが見られ驚き。ナヨクサフジやノビルの花が咲き誇っていました。
モチツツジ ヤマサナエ


*2009年*

*5/3/2009*
新緑がまぶしい季節。

志段味の変貌は著しく新緑が忽然となくなっている地域が増えている。更地になって荒地と化しているか、雑木林のまま残っていても笹などに侵食されて貴重な植物が見られなくなってきている。在来植物の生存が危うい状況に変わりはない。例年見られたカザグルマも笹に覆われて姿が見られない。植物ばかりでなく昆虫もめっきり姿が見られず寂しい限り。しかし毎年見られるワラビは今年も健在。東谷山のゼンマイも元気。

庄内川の堤防はまだ活気を呈している。ツマキチョウやツマグロキチョウがタンポポを訪れてきていました。ここのタンポポはまだ在来種のヒロハタンポポが見られます。土手ではナンテンハギが咲き出しました。食用にはすでに時期を逸してしまいました。川岸のオニグルミも花をつけていました。生まれたてのハラビロトンボがよたよた飛んでいました。
ゼンマイ ハラビロトンボ



*2008年*

*5/11/2008*
目に鮮やかな若葉も徐々に色濃くなってきました。雨も早く上がり久しぶりに出動。

最近守山で勢力を伸ばしている蝶は、ジャコウアゲハとツマキチョウでしょう。ジャコウアゲハは庄内川の土手にたくさん生えているウマノスズクサを拠り所にしています。ガードレールには蛹(の殻)がびっしりついていました。ホソオアゲハの侵食をものともせず完全に優位に立っています。ウマノスズクサは他の草に埋もれてしまっていますが、メスは丹念に草むらを探し廻っていました。
守山ではここにしかないミツバウコギも今のところは他の草に埋まっていました。毎年草刈が行われるため大きくなれず、今年も花は拝めそうにもない。ナヨクサフジはところどころに進出し、群落を形成しています。

ツマキチョウは庄内川の河川敷や土手に加えて、整地事業による空き地が増えて、イヌガラシが増えたことが原因だろうか。個体数が増えたためJR中央線の土手沿いにも進出し、鳥羽見地区は市街地でも普通に見られるようになっています。中央線の土手には他にツルフジバカマが繁茂していました。ところどころでノビルも他の草から顔を出していました。

ノビル ツマキチョウ


*2007年*

*5/5/2007*
東谷山北麓の小さな谷筋でケイリュウタチツボスミレが咲いていました。庄内川の崖地より少し遅れて咲いているようです。近くにあるウツギはまだ蕾でしたが、トラフシジミが開花を待ちきれずに訪れてきていました。ここのカワゲラは名前がわからないものがほとんど。瀬戸市に入るとサルナシとスルガテンナンショウがひときわ目立ちます。ミカワオサムシもぞろぞろ出迎えてくれました。

頂上に行く道のサワフタギの花にはフタオビハナカミキリが群がっていました。何故か集まる木は決まっているようです。頂上では夏鳥の合唱。キビタキはその美しい姿を見せてくれました。

上志段味にある小さな湿地で毎年花をつけていたカザグルマですが、湿地の乾燥化に伴い笹がはびこり姿がない。わずかに湿地の外縁にあった1株だけが残り、花を咲かせていました。来年も同じように咲いてくれるのでしょうか。非常に危惧される状況。

カザグルマ キビタキ



*2006年*

*5/28/2006*
新しい道、新しい家、志段味の変貌は著しい。観察も気が進まない。
残された緑にしがみつくように息づいている生き物はけなげ。今年も「アカシジミ」のシーズンがやってきて初夏の装い。上志段味の林では、アカシジミのほかに「コジャノメ」がたくさん見られました。「ベニカミキリ」「オオアオイトトンボ」は新しい個体が多数。

吉根の林に「オオバウマノスズクサ」の花を見に出かけたものの2週間前にあった蕾は全て枯れて落ちてしまった模様。雨の影響?来年に期待。途中の林のなかで「コガクウツギ」が満開。薄暗い林の中では花の白さがひときわ目立っていました。この吉根の林にも開発の波が押し寄せて「キハギ」のあるところの際まで整地がなされていました。いつまで無事で見られることやら。

コガクウツギ コジャノメ


*2005年*

*5/29/2005*
初夏の陽気。庄内川の遊水地を尋ねたがミゾコウジュの姿はなし。カワジシャばかりが目立っていました。この時期野外に逸出した園芸種がところどころで咲いていました。とくにケシの仲間は鮮やか。

上志段味の雑木林のソダ場ではコナラの伐採木にカミキリやタマムシの仲間がたくさん集まっていました。特にシラケトラカミキリやキイロトラカミキリに混じってクビアカトラカミキリが20数匹も集まっていました。こんなにもいたのかと驚きの数です。昨年は1匹見ただけなのに。大発生といっても良いかと思います。守山では珍客だったのに今年は普通種?他にキスジトラカミキリやムツボシタマムシ、ウグイスナガタマムシもたくさん来ていました。
カワジシャ キスジトラカミキリ


*5/21/2005*
久しぶりに滝の水池にリンゴカミキリに会えないかと参上。名古屋市側の池の土手がすっかり伐採されていて桜の木は全くなし。リンゴカミキリどころではなく、この土手にあった絶滅危惧種が瀕死の状態。守山区はここだけ、しかも名古屋市はここだけの植物があるというのに。踏み荒らされて地形も変わっていて1種は見つけたものの他は判らず。なんてことをするのか。憤まんやるかたなし。
この土手をコンクリートで固めようとするのだろうか。今ならまだ保存は出来るかもしれない。伐採後でよく目立つ県有林の看板がむなしい。「樹木を伐採したり・・・」の行為をしてはいけませんと書いてあるが・・・。この自然は誰のものなのか。最近自然破壊がすさまじい守山にあって、ここだけは県有林なのでと安心していたが、緑がコンクリートで踏み潰される日は遠くはないと言うのが実感。このあたりクサフジがすさまじい勢いで勢力を広げていました。

東谷山麓でムカシヤンマに出会いました。とうに守山では絶滅したと思っていましたがうれしい限りです。瀬戸からの飛来とも考えられますが、このあたりはまだゼニゴケが生えた水の滴る環境は残されておりここで発生した可能性も捨て切れません。ムカシヤンマに会いたいのなら白い服を着て行けば向こうから会いに来てくれるとの採集記事が各方面から出ています。この記事通り私の腕に止まってくれました。しばらく私と遊んでくれるほどおうようで、もちろん近づいて写真をとっても全く動く気配なし。ポーズを取っていてくれるのだろうか。まだまだ守山もすてたものではないとの思い。

近くにある林の中の高さ10メートルを越えるオオウラジロノキは下から見上げるしかなく、全く花が咲いているかどうか判らない。地面には子房が少し膨れた実の部分が落下し花が咲き終わったことを確認できました。下のほうには花はなく今年も花の写真は空振り。湿った野原でアヤメがポツポツ咲いていました。

アヤメ ムカシヤンマ
伐採された滝の水池の土手


*5/8/2005*
新緑がまぶしい初夏。
上志段味のヤマナラシは今年はたくさんの葉をつけて昨年の枯死状態を脱した模様。尾根筋にあるウラジロノキはやっと花をつけました。昨年は花が咲かなかったのでとてもうれしい気分。スノキもかわいい花をいっぱいつけていました。

上志段味の庄内川土手を散策。土手の草原にハグルマトモエが顔を出していました。ノイチゴが咲き出していろんな虫を集めていました。イチゴハナゾウムシも活動していました。クロハネシロヒゲナガがひらひらとたくさん飛び回っていました。カワゲラやトビケラの仲間も見られましたが名前がわからず。
アマドコロは鈴なりの花で目立つ存在。
ウラジロノキ イチゴハナゾウムシ

*2004年*

*5/30/2004*
「レッドデータブックなごや2004」が発行されています。これで国、県、市とレッドデータブックの
3部作がそろったわけですが、やはり身近な市のものが参考になります。当地の希少種を扱っているため私の知らないものもたくさん記載されています。希少種はなかなかお目にかかれないので、そちらを参考にしていただきたいと思います。もし出会ったら紹介していきたいと思います。

庄内川の土手のノアザミが咲き出しました。そのノアザミにゴボウゾウムシが、たくさん見られました。 ノアザミの花を幼虫が食べるためですが、庄内川のどこにでも多いということではなさそうです。幸心には多い。土手のノブドウにはブドウハマキチョッキリが見られました。またここの土手の一角でセイヨウヒキヨモギが小群落を作っていて、今が満開。その黄色の花は数が揃うと見応えがあります。外来種です。ここではカワラマツバが早くも咲いていました。同じ庄内川でも志段味より微妙に早い。

雑木林ではアカシジミに1週間遅れてウラナミアカシジミが見られるようになりました。これらの新鮮個体は飛翔力もまだ弱く撮影にうってつけ。今回小幡緑地でも見られました。下志段味や吉根でもたくさん見られ、ここ守山では近年増加しているのではないかと思っています。その雑木林でオオバノトンボソウがあらたに見られました。ハルジョオンには蛾のブドウスカシクロバが蜜を吸っていました。
セイヨウヒキヨモギ ゴボウゾウムシ


*5/22/2004*
小幡緑地公園の雑木林の花は今はガマズミに移っています。よく目立つ白です。林がぱっと明るくなっています。イボタの木もたくさん花をつけていました。そのイボタにオリーブアナアキゾウムシが活動していました。曇天で夕方を思わせる暗さから、夜行性のゾウムシも活動を始めたのでしょう。
長いこと放置されている林縁の休耕地にあるサルナシに蕾が出来たのを以前確認していたのですが、今日来て見ると花びらは散っていて残骸しかありません。先週の日曜日は雨でしかも藪用があり観察時期を逸してしまいました。自生でなく植生かも知れませんが、近くで見られることはうれしい。両性花のようなので実も楽しめそうです。

庄内川の土手ではいろんな花が咲いていますが、ごみもやたら多く残念な事です。吉根のあたりではヒメコバンソウがはびこっています。ウマノスズクサにはホソオチョウの小さな幼虫がいっぱい見られました。今年も健在なようです。同じ仲間のオオバウマノスズクサは吉根にも少量残っていますが、上志段味でも花が見られました。

サルナシ オリーブアナアキゾウムシ


*5/8/2004*
行楽の人出も少なくなり観察日より。今年もカザグルマが咲いています。生えているところがかなり乾燥してきているため心配したのですが、まだまだ他の草に負けじと6輪の花。守山ではここだけなのが寂しい。

今年はどうしたことかアズキナシの花がどこも大変少ない。咲いた形跡すらない。昨年は大豊作だったのに。他にずっと注目しているウラジロノキも花はなさそうです。ウラジロノキのある雑木林の入り口にあるスノキは花をつけていました。

東谷山は昨年伐採が行われたためカミキリムシが豊作でしたが、今年はそれもなく甲虫類は例年のごとく静か。ひっそりとしています。頂上の広場に薪が積んであり、松の薪にツヤケシハナカミキリが産卵していました。他にはクロナガタマムシが見られただけでした。麓の草原ではたくさんのゴミグモが巣を張っていました。
スノキ ゴミグモ


*5/2/2004*
ゴールデンウイークなのでゆっくり観察が出来ます。しかし狭い守山ではたかが知れています。花は目新しいものが見られないので、いろんな葉を虫を探して観察。今年のアズキナシの花は少ない。小幡緑地のミズキが満開。ヒメホソコメツキやキバネニセハムシハナカミキリがやってきていました。タカノツメの花がたくさん咲いていました。お目当てのシャシャンボやケヤキ、カキにはタマムシ類は見られず。

大矢川上流の雑木林では伐採されて木が少なくなり、虫の姿も少ない。ズミの葉にセモンジンガサハムシが見られました。藤の木ではフジハムシがいっぱい群がっていました。1匹だけシラケナガタマムシが葉をかじっていました。馬舟池はすっかり変わり、付近は鳥の声も少なくなり観察適地とはいい得なくなって寂しい限りです。
タカノツメ セモンジンガサハムシ


*2003年*

*5/25/2003*
先日の新聞に東谷山で「かもしか」の記事が出ていました。昨年に続いての観察。同じ個体だろうか。

小幡緑地の入り口の「くわ」の実が黒くなってきました。「がまずみ」が咲いて林は明るくなっていますが、訪れる虫が少ない。緑ケ池のほとりにある「からたち」の木に大きな「あおだいしょう」が絡み付いて道行く人を見下ろしていました。近くの池のほとりにあった「こむらさき」が草刈で跡形もなし。見た目がきれいなのは生き物にとって死活問題。折り合いが難しいが。「あおだいしょう」も住むところが取り上げられた結果なのだろうか。片付けられた伐採木に「あともんさびかみきり」が来ていました。

東谷山麓の湿地で盛んに「さらさやんま」が縄張り飛行。相手が見つかるのだろうか。池では「くろすじぎんやんま」もパトロール。先週山頂で見た「のらうさぎ」は姿がない。「かもしか」ももちろん姿はない。今週も伐採木にはいろんな虫が集まってきていました。守山ではあまり見られない「むつぼしたまむし」、「きいろとらかみきり」、「くびあかとらかみきり」が枝に止まっていて、オサムシやハムシの仲間も目撃。

大村池から出る小川に「ほそばのよつばむぐら」のかわいい花が咲いていました。

ほそばのよつばむぐら あおだいしょう


*5/18/2003*
「すたじい」や「つぶらじい」の花が咲いて雑木林は黄金色のまだら模様。特に東谷山は山が笑っているように見えます。「うつぎ」が咲き始めました。山頂には伐採の潅木が横たわっていて、いろんな虫が集まってきていました。「くしひげべにぼたる」や「ながくろたまむし」「しらけとらかみきり」「うすもんおとしぶみ」が判った程度。「うすもんおとしぶみ」は小学校のある教科書に載っているようですが、野外で見たのは初めて。しかし他の虫はほとんど名前がわからず。

この伐採木の葉を「うさぎ」がしきりに食べていました。恐らく捨てられた飼いウサギのようです。ウサギの世界にもリストラ旋風が巻き起こっているようで、「エゴ専横」がまかり通っているのが悲しい。麓の藤の伐採木などには「なかじろさびかみきり」と「わもんさびかみきり」「ひとおびあらげかみきり」「ごまふかみきり」が仲良く競演していました。

志段味橋近くの土手で「たつなみそう」が咲いていましたが、昨年より少なくなった感じ。「しろばなまんてま」も激減。しかし「しろばなまんてま」は野添川に沿った道端に勢力を移していました。近くの庭先に咲いている「まゆみ」の花に「じょうかいぼん」と「せぼしじょうかい」のおびただしい姿。「くず」の葉には「くずのちびたまむし」や「こふきぞうむし」がたくさん見られました。

すたじい うすもんおとしぶみ

*5/10/2003*

小幡緑地公園では「ずみ」や「さわふたぎ」が満開を過ぎて残り花になっていました。
「えごのき」が咲き始めました。

本園入り口の駐車場の北側より用水路の端を沿うように雑木林の林縁に沿って北に進みますとゆとりーとラインの事務所の東側に出ます。このあたりは園芸種の逸出が多くさまざまな花が咲き乱れていました。さらに進むと用水路の淵に「くさのおう」の黄色い花があたりを明るくしていました。「さわふたぎ」の花には「ほたるが」の幼虫と「ひめまるかつおぶしむし」が一杯みられます。林縁沿いの道端の一角に、中志段味の整地でなくなった「からすびしゃく」が咲いていました。こんな雑草でも畑が少なくなった今の守山では貴重。

さらに進むと左手に畑が広がって、日本の原風景の縮小版。用水路の小川には「たにし」畦道の土手には「ひめすみれ」や「きらんそう」がまだ咲いていました。「とうばな」は小群落でじゅうたんを敷き詰めたよう。用水路をはさんで南側は雑木林。小鳥の声もたくさん聞こえ、狭いながらも自然に囲まれてほっとする空間が生まれていました。

下志段味の「にせあかしあ」の林の下で「きくすいもどきかみきり」が休んでいました。

 
ひめすみれ   きくすいもどきかみきり

*5/5/2003*

雑木林の緑が徐々に濃くなってきました。その中で「うらじろのき」は白粉を吹いたようによく目立っています。この時期になると今年も「うらじろのき」の花を撮影しなかったことを後悔するばかりです。守山では数本しかありませんが。
愛知用水路の近くの「ひめはぎ」は今年もかわいい花をつけていましたが、「かなびきそう」に
圧倒されていました。とんぼの「おぐまさなえ」が数匹日向ぼっこをしていました。雑木林では「はるぜみ」の甲高い声がしていました。

東谷山山頂付近ではまだ「こばのがまずみ」や「あずきなし」「くろばい」が咲いていて「もみじ」の花とともにハナカミキリを集めていました。普通種ばかりですが「きばねにせはむしはなかみきり」「とげひげとらかみきり」「ひめくろとらかみきり」「ふたおびひめはなかみきり」は数も多い。他に「ひめすぎかみきり」「べにかみきり」「つまぐろかみきり」「ほたるかみきり」が飛んでいました。
麓では「さわふたぎ」が咲き出しこちらにも「つやけしはなかみきり」など多くのハナカミキリを集めていました。

 
くろばい   ひめくろとらかみきり

*2002年*

*5/26/2002*

吉根の雑木林では「つるありどおし」が咲き始めました。2つペアで咲くためほほえましい。近くの「ちごゆり」の実が大きくなってきていました。工事は相変わらず続いていますが、いまごろなら「あかしじみ」や「うらなみあかしじみ」の乱舞が見られたのにどこに行ったのでしょうか。こならの大木に絡み付いていた「いわがらみ」の花も昨年撮影できずになっていたのでかえすがえすも悔しい。

東谷山では「ごんずい」の花が咲いていました。ここでも「いぼたのき」に「うらごまだらしじみ」の姿を見ることが出来ました。探してみると結構広い範囲で棲んでいるようです。その気で探さないとなかなか見つけられない。「うらなみあかしじみ」も発生していました。山頂近くの沢では「こあじさい」が早くも満開になっていました。装飾花はありませんが、守山ではここだけのようです。暗い谷が明るく輝いていました。

下志段味の林では「こじきいちご」の花がすでに終わってしまっていました。名前がよくありませんが、残り花を撮影出来ました。例年になくたくさんの木が見られました。サイエンスパークの東側では「ぶたな」がちらほら。守山では今は珍しいが、雑草の仲間入りも近い。

志段味橋上流の土手で「むしとりなでしこ」が二輪咲いていました。青草の中では良く目立つ真っ赤な花です。ここにもとんぼの「おじろさなえ」が羽化していました。

 
むしとりなでしこ   うらごまだらしじみ

 

*5/19/2002*

小幡緑地では「がまずみ」が咲き誇っています。こんなに一斉に咲くとは思いませんでした。天気も悪く訪れていたのはせいぜい「ひめあしながこがね」位で虫の姿は少ない。

吉根や志段味の庄内川の土手では「なんてんはぎ」が咲き出しました。志段味橋上流の一角にある細葉のものは珍しい。土手では他に「ききょうそう」や「ひなぎきょう」「のびる」「くらら」「のあざみ」が咲いていました。

下志段味の溜池では「よつぼしとんぼ」が数匹テリトリーを分けてうまく棲み分けしていました。ときどき「くろすじぎんやんま」と「おおやまとんぼ」にちょっかいを出していました。池の袂の「ぬるで」の枯れ木に「よつきぼしかみきり」と「えぐりとらかみきり」が来ていました。近くでは「いぼたのき」が咲いて「うらごまだらしじみ」が見られました。他に「あかしじみ」「みずいろおながしじみ」が早くも出ていました。今年は蝶も現れるのが早い。

 
くらら   よつぼしとんぼ

 

*5/12/2002*

二つ池ではすでに「きしょうぶ」が満開。周りの荒地では「なよくさふじ」が盛りを過ぎたもののまだ一杯花をつけていました。野生化した「ゆきのした」も花をつけはじめていました。放置されたのか「あやめ」も咲いていました。
二つ池や小幡緑地の「くろみのにしごり」も早くも花が咲き始めました。「まゆみ」や「つるうめもどき」も今が満開のものは少なく、花が終わってしまったものもたくさんありました。早くも「いぼたのき」がちらほら咲き始めました。松林では「はるぜみ」の合唱が始まりました。

上志段味にある若い「ほうのき」は今年2つ花を咲かせていました。「ほうのき」を見る限り早いと言う感じはありません。近くの湿地では「しらん」も満開。心配した「おかとらのお」もたくさん芽を出していました。ほかの湿地では「あぎすみれ」の葉が三日月状になってきました。4月下旬に見られたはなかみきりは「さわふたぎ」の花が終わってどこに行ったのでしょうか。「くろみのにしごり」には、はなかみきり類は見られず。どこも「ほたるが」の幼虫で一杯です。池や湿地では「ほそみおつねんとんぼ」がたくさん見られました。

東谷山フルーツパークの駐車場りんごの木に「くろぼしつつはむし」が見られました。

 
なよくさふじ   くろぼしつつはむし

 

*5/6/2002*

先々週に吉根の開発により「じゃこうあげは」の絶滅を心配したのですが、姿を確認できました。やれやれです。「おおばのうまのすずくさ」も数は少ないながらも確認できましたので、当面は大丈夫かと思います。朽木に「おおごみむしだまし」が見られました。
林ではすでに「さわふたぎ」の花が終わって、「えごのき」が咲き出しました。小幡緑地では「みずき」もすでに咲いていました。初夏も同居している感じです。春では、まだ「きり」が咲いていました。矢田橋の袂の「きり」はすっかり終わっているのですが。

吉根橋の下流では、志段味橋付近で見られる花は「しろばなまんてま」と「あまどころ」を除いて一通り見られました。ここにも「たつなみそう」や「かなびきそう」がありました。ほかに「ぶたな」が1株花をつけていました。えのきが生えている林があり、樹冠を「ごまだらちょう」が盛んに飛翔していましたが写真には取れず。方々で「きじ」の鳴き声がするものの姿は見えず。「やまぐわ」の実も色づき始めました。湿った所に「かわぢしゃ」が咲き始めていました。

才井戸流れの脇に「みやまよめな」が一輪咲いていました。最初は「よめな」の狂い咲きと思えるほど、まさか守山で見られるとは思ってもみませんでした。回りには家もなく園芸種の「みやこわすれ」が逃げ出したとも思えないのだが。近くの畦道では「ときわはぜ」が群落を作っていました。ここでやっと「からすびしゃく」を見ましたが、整地のため今年限りか。

 
みやまよめな   じゃこうあげは

 

*5/3/2002*

守山の花畑を散策。(志段味橋付近の庄内川の土手を私的に勝手に呼んでいるのだが)
今のお薦めは「しろばなまんてま」といってもつぼみの頃はピンクで花が開くと白色に代わる。したがって花穂の上はピンク、下は白色となり、群生して咲いているととてもきれいです。「あまどころ」はほとんど盛りをすぎてしまった。「こめつぶつめくさ」の黄色と「のぢしゃ」の白が群生しているととてもきれいです。「まつばうんらん」に混じって「ひめはぎ」や「たつなみそう」が所々で咲いています。「ひめはぎ」は方々の草地で見られますが、「たつなみそう」は今のところ守山ではここでしか確認していません。「しろつめくさ」など、春の雑草と呼ばれているものは一通り目にすることが出来ます。近くの才井戸流れの雑木林では「みやまなるこゆり」が咲いていました。

東谷山北側、庄内川の土手を久しぶりに散策。とんぼの羽化はまだ早いのか見られず。
もう遅いかと思っていた「むべ」の残り花を撮影することが出来ました。すでに「うつぎ」は満開になっている木もありました。「つぼすみれ」はまだ一杯花をつけていました。

東谷山頂上付近に杉の材木が置いてあり、そこに「ひめすぎかみきり」が産卵にやってきていました。

 
むべ   ひめすぎかみきり

 

*2001年*

*5/26/2001*

雑木林では「えごのき」の花がほとんど終わり、「ねじき」と「いぼたのき」の白い花が目立ちます。それに「がまずみ」が加わって春最後の競演。

多くの池ではたくさんの「おおやまとんぼ」が先週見られたが、二つ池では、1匹のみ。代って「こしあきとんぼ」が池に戻り岸辺を占拠していた。八竜湿地や小幡の湿地では「さらさやんま」が湿地の上をパトロールする姿がみられた。上志段味でも見られ全部で10匹程。守山を代表するとんぼの一つにはちがいない。湿地の朽ち木に産卵する姿も目撃できた。この中の1つの湿地では「はっちょうとんぼ」が数匹みられた。今年も健在。
とんぼの話題をもう一つ。東谷山の麓、庄内川では「おじろさなえ」と「こおにやんま」の羽化に遭遇。特に「おじろさなえ」は本日3匹を目撃。先週の日曜日に引き続き見られ、かなりの数が発生しているにのではないかと思います。

方々の雑木林では、「はるぜみ」の鳴き声がするものの姿を見つけられない。1匹が鳴きだすと他も鳴きだす。最初の先鞭はどのようにつけるのか不思議である。
大森や小幡の雑木林では「こげら」の姿がよく目につく。
蝶では東谷山でごまだらちょうが高い所を飛んでいる。各所の湿地の周りの雑木林では、「うらなみあかしじみ」が「あかしじみ」よりたくさんみられた。先週はゼロだったので、羽化が「あかしじみ」より1週間ほど遅いせいであろう。

 

*5/20/2001*

小幡緑ケ池では、「あじあいととんぼ」や「せすじいととんぼ」「あおもんいととんぼ」がたくさん見られるようになりました。他の大きな池でも「おおやまとんぼ」や「くろすじぎんやんま」が水際をパトロールしていました。下志段味の滝水池や大村池西の湿地では「ものさしとんぼ」がたくさん羽化しいっそう賑やかになっています。「おぐまさなえ」はだいぶ少なくなった気がします。

各湿地では「くろみのにしごり」の花が咲いていろいろな虫が集まっていました。「とうかいこもうせんごけ」のピンクの花が咲き始めました。

雑木林では「えごのき」、「がまずみ」が満開になってきました。「いぼた」も咲き始めました。木の花はたくさん咲いていますが、以前から写真を撮りたいと思っていた「いちやくそう」や「くもきりそう」を見にいきましたが、全く花芽が見つからず1年近くも待ったのにがっかりです。このところの暑さで(本日31.6度)蝶の「あかしじみ」が数匹も見られました。羽化は早いようです。

 

*5/12/2001*

吉根の雑木林へ「ちごゆり」を見に行く。たけのこ堀の人もいなくなり、静かな林に戻った。5/4では1輪咲き掛けだったのが今日はすべて咲き終えてしまっていた。
やまふじの花も終わり、「うつぎ」や「こごめうつぎ」「えごのき」が咲き誇っている。蝶の「もんきあげは」がたくさん見られた。明らかに勢力を広げている。とんぼの「にしかわとんぼ」や美しいカミキリムシの「べにかみきり」もたくさん見られた。

吉根の庄内川河川敷では、改修工事のまっただ中。柳の木も倒され遊水池も跡形なし。入ることすら出来ない。蝶の「こむらさき」やとんぼの楽園がまた1つ消えた。
竜泉寺下の河川敷は自然が息づいている。「おにぐるみ」や「やまうこぎ」の花が咲いてほっと出来るスポットである。「にせあかしあ」も満開。

庄内川はとんぼ王国でもあり、羽化の季節一見の価値ありと思い、東谷山の北側岸辺を散策。わずか100m位の間で、「こやまとんぼ」が2匹羽化していた。

 

*5/6/2001*

各所の雑木林を見て回ったが、以前の記録が残されているいくつかの植物を見出せなかった。特にきれいな花が咲く種類が多いのは残念である。逆に今春どうしても見つからなかった「まんさく」の木が数本も見つかった。「ささゆり」は見つかったもののすべて花芽はなし。いずれも来年に期待するしかない。
ついでに池も見て回る。多くの池で「きしょうぶ」の花が目だってきた。帰化植物で勢力を広げている。愛知県の花の「かきつばた」が小幡緑地トンボ池の近くの休耕田で咲いている。
恐らく植栽されたものであろうがあまり見られないので紹介しておきます。

池の回りの松林で「はるぜみ」の声が聞かれた。池では「うしがえる」の声も大きくなっている。滝水池では、早くもとんぼの「くろすじぎんやんま」の産卵に遭遇。立夏も過ぎて夏の兆し。

 

*5/4/2001*

雑木林のこならの緑が目に鮮やか。白い花は、「ざいふりぼく」「あずきなし」から「かまつか」「まるばあおだも」「さわふたぎ」「ずみ」に移行してきました。今、「ずみ」が池畔等で赤いつぼみと白い花が混在して最も美しい。小幡緑地では「つくばねうつぎ」が満開。白い花がほとんどですが、中にオレンジ色がかった花がありました。

下草のすみれも「あぎすみれ」が志段味の雑木林でまだ咲いていました。「さわふたぎ」の花にはよくはなかみきりむしの仲間が見られます。

下志段味の長戸川の上流では「にしかわとんぼ」が健在です。奥の滝水池では、成虫で越冬した「おつねんとんぼ」、「ほそみおつねんとんぼ」が動き回っていました。今年羽化したほかのとんぼも元気。守山で見られるイトトンボ類は大抵ここで見られる。