守山自然雑記帳  

6月の観察記録



*2022年*

 
ヤマサナエ
梅雨入り前の好天気。
東谷山の2種のムヨウランを確認しに出かけました。エンシュウムヨウランは4株確認。花がほとんど終わったものまだこれからのものとまちまち。少ないながら健在を確認。ほかにツルアリドオシの白い花がきれいに咲いていました。ウスギムヨウランは昨年はびっしり出ていましたが今年は昨年の3割程度しか見られません。どうしたことなんでしょうか。昨年が異常だったのかもしれません。少ないながらも赤紫の唇弁がちょこっと出ている姿ははにかみやさんそのもの。頂上ではホトトギスの声がするものの全体としては静か。アサヒナカワトンボはまだたくさん見られました。ほかにオオホシオナガバチに出会いました。サナエトンボもいましたが同定できず。帰りに才井戸流れによったところヤマサナエに出会うことができました。

緑地公園にある気になっている植物を見に行きました。まずクサノオウですが花はすっかり終わって実になっていました。やっと2株を確認し今年も健在なのがうれしい。林ではネジキやネズミモチの白い花がいっぱい咲いていました。アカシジミやミズイロオナガシシミも下草に止まっていました。公園の中のソダにトゲヒゲトラカミキリやクビアカトラカミキリ、フタモンウバタマコメツキが見られました。ここのコクランも東谷山同様新芽がいっぱい出ていました。気になるもう1つはホタルブクロです。周り笹に囲まれて何とか2株花をつけていました。笹の勢いが止まらないのでいつまで抵抗できるかとても心配な状況ですが健在を確認出来てまずは一安心。すでに無くなったイチヤクソウのようにならないのを祈るばかりです。(2022/6/4)


*2021年*

 
ミズイロオナガシジミ

ウスギムヨウランの唇弁
梅雨の雨間。東谷山はにぎわっていました。栗の花が咲いていましたが虫の姿はほとんどない。まずはエンシュウムヨウランを4株確認。花はすでに終盤。何とか健在で何より。キイチゴの実が色ずいていました。コクランは花芽がやっと伸びてきたところで花はまだ当分先の様子。ウスギムヨウランの群落に遭遇。100株以上あるようだ。最初はこの辺りに多いホクリクムヨウランかと思ったのですが、画像の通り唇弁の色も紅色が強い紫でしかも上向きの花が多いこと、また花の基部の副萼の下のふくらみがはっきりしているものが多い(中には不明瞭なものもありました)ことによりウスギムヨウランと思っています。名古屋市にはエンシュウムヨウランの記述はたくさんあるのですがウスギムヨウランやホクリクムヨウランの記述はないようです。私も何回か東谷山には来ているのですが今まで気づかなかったのが不思議です。なおムヨウランもこの山にあるという記述があるのですが今のところ出会えていません。登山道ではほかにアサヒナカワトンボが見られました。

小幡緑地公園もかなりの人出でした。土の道なんかはなかなか人に会わなかったのですがさすがここにも多くの散歩の人。しかし例年見られるアカシジミやウラナミアカシジミは出会えなかった。久しぶりに画像のミズイロオナガシジミを見ることができました。トンボ池では今年もノハナショウブがきれいに咲いていました。公園に隣接する小川ではユキノシタが咲いていました。その中にクサノオウが一株だけ咲いていました。ここ2年ほどは見られなかったので一株でも見られてホッとしました。畑ではコオニヤンマが見られました。今年は梅雨の入りも早かったせいでしょうか方々でアマガエルを見ることができました。(2021/6/5)

*2020年*
*6/3/2020* 
早くも30度越えで夏到来。

東谷山のコクランは昨年出た葉がそのままで新規の葉は少ない。今年の花は見られるだろうか。心配な状況。林の中にあるツルアリドウシの小さな白い花がきれい。しかし年々減っているようだ。そんな中エンシュウムヨウランの花を久しぶりに確認できました。3株見られここ数年空振りに終わっていただけにうれしい限り。ただ単に観察の時期がずれていただけだろうということではないと思うのだが。。。確認できた場所は以前と同じ場所だけに信じられない。アサヒナカワトンボは見られず。またアカシジミも見られず。虫たちの姿は少ない。コオニヤンマだけが悠々と飛んでいました。北麓のコアジサイは今が満開で今年も楽しませていただきました。コウゾの花も終わって実になりかけていました。キイチゴはきれいな実をつけていましたがいずれの株も数は少ない。早くもオバボタルが出ていました。ここもクロヒカゲには出会えず。

才井戸流れではオオヨシキリの声がひっきりなしに聞こえていました。ここでもサナエトンボはコオニヤンマだけしか見られませんでした。昨年までたくさん見られたミズタガラシはわずか2株しか見られず。すでに花の時期は過ぎてしまったようです。しかしヨシとナガエミクリがはびこっていて休耕田の様相は一変。株自体が見つからず。とても心配な状況。ミズトラノオの二の舞になってしまうのだろうか。大きなマムシが現れて観察を打ち切り。

緑地公園ではホタルブクロがきれいに咲いていました。しかし年々株数が減少しているようで悲しい。トンボ池ではノハナショウブがいっぱい咲いていました。こちらは保護が行き届いているのか年々増えているようでうれしい限り。町中の我が家にもゴマダラチョウが初めて現れてびっくり。鳥羽見地区でも南方系のトゲヒゲトビイロカミキリを初めて見るなど生態系の変化は著しい。
 
コアジサイ オバボタル


*2019年*

*6/8/2019* 
昨日梅雨入り。しかし本日は晴天。早速観察に趣く。

東谷山南麓を散策。栗の花がいっぱいでどれも目を引く。ウリカエデの実がたくさん垂れ下がっていました。キジが散歩していました。林ではまだアサヒナカワトンボが健在でした。オオバウマノスズクサはかなり葉が少なく木苺に母屋をとられた雰囲気で精彩がない。コクランは種子だけの姿ですでに花はとっくに咲き終わっていました。この時期普通に見られるアカシジミやウラナミアカシジミの姿もない。風が強いので避難しているのだろうかと思ってみたのですがコクランの姿を見る限り季節はかなり進んでいるのだろう。コナラの倒木にいくつかのカミキリムシが見られました。エグリトラカミキリ、ウスイロトラカミキリ、シラケトラカミキリ、キイロトラカミキリにクビアカトラカミキリでこのあたりに多い種ばかりでしたが久しぶりに見ることが出来ました。愛知用水の土手ではオトギリソウが花をつけていましたが大部分は咲き終わっていました。オカトラノオやノアザミも咲き出して5月の高温の影響を受けたもの、あまり関係ないもの面白い現象が起きていました。オオニワゼキショウはまだ咲いていました。ネジキの花はすでに盛りを過ぎていました。ウスノキはすでに赤い実が見られました。

才井戸流れの近くの工事が進められて葦原は大部分更地になっていました。オオヨシキリの営巣地がほとんどなくなっていましたが声だけは聞こえていました。湧き水の何箇所も更地になったようでもっとも奥の湧き水は何とか残っていましたがわずか2〜3mまで工事がされていました。果たしてこの先湧き水は枯れずにすむのでしょうか。流れの減水は免れないようだ。ナガエミクリが休耕田に入ってたくさん花を咲かせていました。ユキノシタはここでも花が終わり賭けでした。雨上がりということも有ってシマヘビをここでも見られました。なかなか見られなくなっているだけにうれしい限り。キマダラセセリやヒカゲチョウ、コムラサキを見ることが出来ました。

緑地公園のトンボ池のノハナショウブは数が増えて咲き誇っていました。
 
オトギリソウ   キイロトラカミキリ


*2018年*

*6/4/2018* 
梅雨前の晴天。

才井戸流れのミズタガラシの花はすっかり終わってところどころ葦の葉が幅をきかせていました。休耕田の流れに近いところにはナガエミクリが入り込んで花をつけていました。どうやって入り込んだのか不思議。かなりの株が見られたので何年も経っているのだろう。流れの中のナガエミクリは全く花が咲いてないのに休耕田の中だけ花が咲いているのも不思議でならない。流れの下流ではユキノシタがいっぱい花をつけていました。

上志段味の林の中にあったクモキリソウが今年は見られず。土手の土砂が流入していたので心配していたのですがちょっとの環境の変化に耐え切れなくなったようだ。他にどこかでひっそりと咲いてくれているのを祈るばかりだ。栗の花が満開。ノバラも満開でクマバチがたくさん来ていて羽音がうるさいぐらい。愛知用水の周りではアザミの花が咲き出していました。ゴボウゾウムシもやってきていました。コオニヤンマやオナガサナエも見られました。小川の細い流れでサラサヤンマが早くも産卵していました。生まれたてのアカシジミが下草で休んでいました。アサヒナカワトンボもまだまだ健在。林の中でヤマアカガエルに出会いました。若い個体はこの時期林で見られることが多い。東谷山のコクランはやっと花芽が伸びてきたところ。今年も花は見られそうで一安心。近くのオオバウマノスズクサはキイチゴに押されて昨年よりも葉数を減らしているようだ。そのナガバモミジイチゴは方々で黄色く実が熟して見事な景観。東谷山の北西にあるコアジサイはまだ咲いていました。

小幡緑地のトンボ池のノハナショウブはいっぱい増えて花盛りとなっていました。周りの林のムラサキシキブも満開になっていました。竜巻池のクチナシの白い花が見事。近くの湿地に有ったのだが最近は松などに被陰されて見てなかったのでうれしい限り。トウカイコモウセンゴケは例年に比べ元気がない。ヒメジョオンでミドリヒョウモンが吸蜜していました。普通種ですが最近見かけなくなっていたのでうれしい限りです。
 
ユキノシタ   ヤマアカガエル


*2017年*

*6/6/2017* 
入梅間近。

この時期クロヒカゲとコアジサイを見に東谷山に趣く。コアジサイは予想通り満開。梅雨らしいたおやかな花。クロヒカゲはすでに週末、見られたのはわずか1匹のみ。代わってアカシジミやウラナミアカシジミの季節。甲虫ではアオマダラタマムシコウゾチビタマムシ、ユミアシゴミムシダマシやアカハムシダマシが見られました。アオマダラタマムシはここでは定番のようだ。
南麓ではサラサヤンマが草地をパトロールし時々ホバーリングを繰り返していました。ゴマダラチョウも見ることが出来ました。

守山高校の北側の道路が開通。庄内川の堤防の外側はすべて草刈が施されていて花の姿はない。内側の堤防の花の回復も芳しくない。クララが目立つ程度。ウマノスズクサやマンテマは見られず。以前のお花畑には程遠い状態。新しい道路の縁でムシトリナデシコが咲いていました。コマツナギの古株も何とか残っていてきれいな花を咲かせていました。守山高校の東側に出来た池にはアオサギが来ていました。才井戸流れの周りはそのまま残っていました。ここのキハダの花はすっかり終わっていました。葦原ではオオヨシキリやキジの甲高い声。彼らにとっては天国のようだ。ホウジロとともにここの主。才井戸流れの源流の湧き水はまだまだ健在。付近の開発が予定されているのでいつまで湧水が続くのか興味は尽きない。途中オバボタルの保護地との看板。久しく遇ってないので見たいものだ。才井戸流れのヘイケボタルは健在だろうか。

緑地公園のトンボ池ではノハナショウブがいっぱい咲いていました。トウカイコモウセンゴケもピンクのきれいな花をつけていました。コオニヤンマとアサマイチモンジが来ていました。大池ではカイツブリが潜水を繰り返していました。林の中にあったイチャクソウが今年はまったく見られず。痕跡もなく消滅してしまったのは残念で腑に落ちない。
 
コマツナギ  オオヨシキリ


*2016年*

 *6/2/2016*
新緑が濃くなって来ました。

東谷山の麓の栗の花が満開。しかし虫の姿はほとんどない。風も強く避難しているのだろうか。アカシジミも下草に止まって風に耐えていました。さすがにトンボは元気でヤマサナエが見られました。ここのコクランは花芽が伸びてきたもののまだ開花にはしばらくかかりそう。頂上ではこの風の中モンキアゲハが徘徊していましたが、新しい粗朶は見当たらずカミキリムシはエグリトラカミキリが見られたのみで鳥の声も少なく静かなたたずまい。帰途クモキリソウの様子を見に行く。わずか3株だけが残っていました。ちょうど花は満開でした。近くに土砂の流出があり心配したのですが何とか残ってくれていてうれしい限り。

緑地公園を見に行く。風が強いのでゼフィルスが下草で見られるのを期待。案の定アカシジミやウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミが下草で見られました。特にウラナミアカシジミはここでは久しぶりに確認することが出来ました。ルリシジミも下草で耐えていました。公園内にあるイチャクソウは花が咲き始めたところでした。増えてはいないがこんなやせ地で育っているのが不思議。ムラサキシキブの花は満開。ヤブムラサキはすでに満開を過ぎていました。ムラサキシキブとは違って下向きの花なので目立たない。竜巻池のトウカイコモウセンゴケはピンクの花がびっしり。まるでじゅうたんを敷き詰めた感じ。コオニヤンマが休んでいました。トンボ池のノハナショウブは今が満開。植栽されたものであるが、すでに野生のものは守山では見られなくなってしまっているので貴重。公園の入り口から出たところの道路沿いの石垣にあるツタバウンランは花をつけていました。同じところに群生しているヒメツルソバ同様野生化したもので安住の地を得たようだ。
 
ノハナショウブ    ヤマサナエ 


*2015年*

*6/7/2015*
梅雨間近。

この時期何処も栗の花が咲いている。しかしほとんど虫の姿は少ない。虫が集まる栗の花は特定の木のようだ。東谷山の麓の栗の花も特定の木には虫が来ていた。ヒメアシナガコガネやエグリトラカミキリ、クリアナアキゾウムシにアカシジミが見られました。しかしいずれも少ない。小川ではハラビロトンボが多い。コオニヤンマが悠然と行き交い縄張りを誇示しているのだろうか。最近見かけなくなったエンシュウムヨウランを捜したものの見つからず。どこかで咲いていることを祈るばかりだ。今年はササユリの花も見られない。
愛知用水路の水際を散策。セイヨウミヤコグサの黄色い花が人目を引く。ノアザミはところどころで咲いていた。樹林下にあるクモキリソウはまだ咲いていました。以前と比べると随分数を減らしているようでいつまで見られるのか心配な状況。イチャクソウはまだ蕾。

志段味橋付近の土手を散策。ブタナの花が目に付く。従来の花はマンテマが少し残っていたくらい。クララの株は一様に小さくわずかの花だけ。果たして以前のような植生の回復はあるのだろうか。緑地公園に立ち寄る。ヒオドシチョウが出迎えてくれた。テイカカズラの花がまだ咲いていました。ここのイチャクソウはまだ蕾だが膨らんできていて今にも咲きそうな状態。こちらでもコオニヤンマが見られました。
セイヨウミヤコグサ コオニヤンマ


*2014年*

*6/8/2014*
梅雨の晴れ間。

東谷山を散策。南麓の道路工事はまだ続いている。谷筋はヒカゲチョウの天国。アサヒナカワトンボもお出迎え。谷筋のコジキイチゴはまだ花がついていました。林ではテイカカズラと栗の花が目立つ。アカシジミとウラナミアカシジミが交互に出現。栗の花にはクロトラカミキリが来ていました。お目当てのエンシュウムヨウランはやはり見つからず。ツルアリドオシの白い花ばかり。ササユリは今年も昨年とは違う株が咲いていました。頂上ではモンキアゲハが徘徊。オオルリは声は聞こえるものの姿が見られず。ソダにシロヒゲナガゾウムシとウスイロトラカミキリがみられました。甲虫類は見られる種類も少なくなりさびしい限り。

吉根のスイカズラには今年もアサマイチモンジが見られました。驚いた事にクロコムラサキが見られました。随分前に藤岡町で見て以来です。まさか地元で見られるとは思っても見ませんでした。

上志段味の河川敷のハチクの芽だしは終盤。川東山のクロチクも終り、いよいよマダケのシーズンに移行。モウソウチクから始まる守山の竹の子取りもオフシーズンとなる。

コジキイチゴ シロヒゲナガゾウムシ

*2013年*

*6/6/2013*
梅雨の中休みなのか晴天続きである。

東谷山南麓の道路工事は続いている。緑の分断はとどまるところがない。小さな谷すじにある笹百合は今年も一輪咲いていました。下草のツルアリドオシはびっしりと白い花を咲かせていました。しかし以前見られたエンシュウムヨウランは今回も見当たらず。どこかでひっそりと花を咲かせている事を祈るばかりです。谷すじの上部はびっしりとウラジロに覆われてしまっていました。ヒカゲチョウがネザサに産卵していました。駐車場に戻ると車のボンネットの上でアカシジミが休んでいました。

中志段味の庄内側の堤防へ気になっているジャコウアゲハの動向を観察に立ち寄る。志段味橋の袂の工事されてないのり面ではウマノスズクサが残っていました。やっとジャコウアゲハの幼虫を観察出来ました。やれやれである。ナンテンハギやクララも残っていました。しかしシロバナマンテマは見られず。わずかにノアザミがつぼみをつけていたもののさびしい花園になってしまいました。

吉根橋の袂ではマンテマが散見できました。群落まではまだ出来てないようですが広がる傾向にあります。セイヨウヒキヨモギはすでに小群落を形成。松川橋の袂ではナヨクサフジが群落を形成しいずれも花盛り。帰化植物は旺盛。

鳥羽見地区のりんごの木にルリカミキリが発生していました。

マンテマ ルリカミキリ

*2012年*

*6/3/2012*
葉緑の季節。雨がほとんど降らず晴天続き。梅雨はいつからだろうか。
庄内川の土手のかさ上げ工事も一段落。見た目は新しい盛り土で今は何もない。吉根では内側の堤防のすそ部分に従来の草木が一部残っていました。フタバハギやウマノスズクサはかなり見られたので回復は早いかもしれない。しかし外来種ばかりはびこるのではないかと心配もある。今後の推移を見守りたい。中志段味の土手のかさ上げでは、従来の堤防外側にあった部分は盛り土されすべての草木が絶滅してしまったようだ。最大の被害はカワラサイコであろう。私はこの堤防外側しか自生地を知らないので非常に残念である。もし堤防の工事を知っていたら事前に移植できただろうに、今となっては後の祭り。またひとつ貴重な植物が守山から姿を消した。

東谷山南側の山麓を散策。栗の花が咲き出し虫が集まってくるころである。アカシジミやウラナミアカシジミに出会うことができました。やはりいつ見ても心躍る情景である。まだまだこのあたりは自然が残っていると実感できる。テイカカズラの白い花が目を引く。林の中にはツルアリドオシの花が満開になっていました。そしてササユリも花を一輪つけていました。いずれも白い花でよく目立っていました。コナラの倒木にはたくさんのクロホソナガクチキムシが動き回っていました。シラホシオナガバチも盛んにえさを探しまわっていました。

ツルアリドオシ アカシジミ

*2011年*

*6/9/2011*
さわやかな梅雨の雨間。

久しぶりに才井戸流れを散策。手入れがされていて頭の下がる想い。以前に比べれば水も澄んでいた。キジとオオヨシキリの声の競演。姿は見えない。岸辺でオナガサナエが見られた。いつまでこの状態が続くのだろうか。神社の裏手の林ではヒカゲチョウがよく見られるようになった。庄内川の土手迄歩く。クララの花が咲いてクマバチがたくさんきていました。ノアザミも咲き出したが早くも草刈の案内が出ていた。毎年草刈が行われるので、ここのミツバウツギは今年も花は見られず。堰堤の上流の岸辺を散策。例年トンボのふ化したヤゴの殻が残っているのだがまったく気配がない。先日の台風崩れの大雨の影響ならば良いのだが。心なしか水のにおいも気になり、ちょっと心配。

帰りに緑地公園に寄る。ここもヒカゲチョウが増えている気がする。方々にコナラの伐採跡の木が残されていてヨツボシケキスイやユミアシゴミムシダマシが見られました。ネジキやウメモドキの花が満開。ヤブムラサキは峠を過ぎた感じですが、コマルハナバチが盛んに蜜を集めていました。クサノオウは笹の中で花をつけていました。けなげなさに元気をいただく。ベニカミキリやミズイロオナガシジミは今でも普通に見られ、まだまだここだけは自然が残っている。緑ケ池への道すがらエノキでゴマダラチョウの産卵に出会いました。テイカカズラも満開で人目を引く。トベラも満開。栗の花も咲き出して林は華やいだ雰囲気。

ウメモドキ ミズイロオナガシジミ

*2010年*

*6/12/2010*
梅雨入りが遅れている。雨もなく乾ききっている。

志段味橋の工事が終わったので庄内川の袂を散策。堤防沿いは以前と変わらずほっとした。ジャコウアゲハはまったく見られず拍子抜け。孵化が遅れているのだろうか。この時期の花は一通り咲いてはいたが雨がなくどれも元気がない。カワラマツバやフシグロ、コマツナギはぐったりした様子。元気なクララはたくさんの熊蜂を集めていました。アザミもところどころで開花。総じて外来種は元気。クスダマツメクサやセイヨウヒキヨモギがかなり増えていました。コバンソウはたくさんの小判をつけていました。ビオトープの池も水位が低く水質も悪化。トンボの姿も少ないがオオアオイトトンボが早くも見られました。庄内川の川岸にある孵化したヤゴの殻も例年に比べ少ない。オオヨシキリの声も少なく、鳥や虫たちの姿を見つけるのに一苦労。

緑地公園の大池の水位はかなり下がっていました。下側の池の水は中心部にやっとという状況。ムクドリの大きな群れがやってきていました。どうやらお目当ては水田の虫。まだ田植え前で水が少なく格好の餌場と化していました。トンボ池では植栽のコウホネが咲いていました。最近スズメの減少が話題になっているが、当地ではムクドリの増加がスズメの相対的低下を招いている感がしています。かなりムクドリが市街地に入り込んでいるようです。
コバンソウ オオアオイトトンボ



*2009年*

*6/20/2009*
梅雨の中休み。

緑地公園の東端の水生園をのぞいてみました。中には入れませんが外からの観察です。20年以上前はヒメヒカゲやウラナミジャノメ、トウキョウサンショウウオの産地だったのですが、時を経て保護区になったのはうれしい限りですが、往時を知っているものにとっては、何かむなしい気もします。保護すべき対象が以前とは違ってきて、以前普通種だったものが貴重種扱いになっていることに対しての思いでしょうか。ここでもヒメジョオンの花盛りは素直にきれいと感じてよいものでしょうか。

志段味橋の庄内川堤防を散策。相変わらずジャコウアゲハの産卵風景。土手はカワラマツバとノアザミが主役。出遅れたワラビとノカンゾウの花芽が覇を競っていました。ここでもヒメジョオンが群生美を誇っていました。コマルハナバチも吸蜜に忙しい。ここでは珍しいミツバウツギは今年も葉ばかりでした。葦原ではオオヨシキリの甲高い声が響くも姿は見えず。

滝の水池の北側雑木林は開かれてすっかり様変わり。住宅の新設が止まらない。わずかに残された林でコジキイチゴが鮮やかな実をつけていました。

カワラマツバ コマルハナバチ

*2008年*

*6/28/2008*
毎週週末は雨にたたられて出動できず。雨はなんとか昼過ぎまでは待ってくれた。
落花生の花が早くも咲いている。アスパラも花が咲いて実をつけている。10月以降に実がなる柿や栗も今年はたくさん実をつけている。何か先急いでいる感じがしてならない。9月に地震のうわさがあるが関係があるのだろうか。

志段味橋の下流の堤防は早くも草刈が済んでいた。このためジャコウアゲハは上流に移動してノアザミやツメクサに群舞していた。カワラマツバやカワラナデシコ、カワラサイコに混じってナンテンハギやコマツナギがたくさん花をつけていました。河川敷に生えてきた桑が大きくなってきたのにあわせクワカミキリが数匹宿にしていました。小さな林では早くもヌスビトハギが満開。上流の河川敷には2M以上に達するコマツナギが満開で、これならば馬をつなぐことが出来るほど幹が太くなっていました。

東谷山は鳥のさえずりも少なく静かなたたずまい。ヤマモモの実が落ちていました。伐採された木はほとんどなくわずかにカタシロゴマフカミキリとオオウグイスナガタマムシが見られた程度。
ナンテンハギ クワカミキリ

*2007年*

*6/16/2007*
梅雨の中休みと言えど30度を超えて暑い。

上志段味の雑木林にあるクモキリソウは早くも花が咲いて終盤の状況。昨年まではいくつか見られたものの、今年花が咲いていたのは2株しかありませんでした。ここも衰退の域を出ないようです。栗の木にはまだ花が咲いていましたが、ほとんど来ている虫も少なく静か。

中志段味の雑木林を散策。コウゾにはたくさんのコウゾチビタマムシが見られました。またムラサキシキブにイチモンジカメノコハムシがたくさんついていました。エゴの葉にはオトシブミの揺籃がぶら下がっていました。池の周りの林にはキトンボがきれいな黄色でよく目立っていました。

クモキリソウ コウゾチビタマムシ

*2006年*

*6/18/2006*
天気が早く回復。久しぶりに才井戸流れにオオヨシキリを見に行く。姿は例年の半数以下。エサが減っているのだろうか、静かな葦原になっていた。今回も撮影できず。

ヤブジラミにはアカスジカメムシが群がっていました。流れの中のナガエミクリも例年になく少なく、花もわずか。湿地ではサラサヤンマが倒木などに盛んに産卵を繰り返していました。藤ズルにはトガリシロオビサビカミキリやシラケナガタマムシが見られました。ケヤマウコギの幼木も大きく育っていました。どこからともなくオオウラギンスジヒョウモンの新個体が現れ、感激。まだまだ捨てたものではないかなり荒れては来ているもののまだ自然度は何とか保たれている。

ナガエミクリ オオウラギンスジヒョウモン


*2005年*

*6/19/2005*
今のところ空梅雨。雨が少ない。緑地公園の大池の西側の池は水がわずかしかなく魚はアップアップ。北側にある逸出か捨てられたものかわからない園芸種の花の周りは完全に干あがっています。数年前はこの花は1株だったのだがいつの間にか10株以上に増えて完全にこの池の主のいでたち。

東谷山麓の雑木林ではリョウブが咲き出しました。ネズミモチはすでに盛り。コナラの葉にコバネヒメギスが止まっていました。東谷山のヤマモモの実がはっきりしてきました。

庄内川の河川敷にあるヤナギやオニグルミの樹液が出ているところはクワガタムシの天国。サトキマダラヒカゲと仲良く食事中。ヒラタクワガタやノコギリクワガタ、コクワガタが見られました。草も生い茂ってすっかり夏模様。

ヤマモモ ノコギリクワガタ


*6/12/2005*
上志段味の雑木林でヒョウタンボクの実が紅くなってきました。自生なのか植えられて放置されたのかわかりませんがとても綺麗です。草原の上をサラサヤンマがホバーリングしていました。

東谷のハンノキに今年もミドリシジミが見られました。ここの小川で初めてニシカワトンボを見ました。コナラの木にアオオニグモの巣がありました。巣から引っ張り出して撮影。特徴ある綺麗な蜘蛛です。ケヤキの木にラミーカミキリがとまっていました。食草のカラムシはあるにはあるがここには少ない。外来種の旺盛な繁殖力を垣間見た思いです。

ヒョウタンボク アオオニグモ


*6/5/2005*
上志段味の雑木林でエンシュウムヨウランが咲いています。薄暗い林の中で薄黄色の花は幽玄な感じ。ほとんど花が終わっていましたが残り花を撮影することが出来ました。早いものはすでに実の状態でした。ほかにはツルアリドオシの白い花がびっしりで足の踏み場所もない。いずれも枝先に2輪のかわいい花です。開けた草地でコニワハンミョウとオオヒラタシデムシがエサを探していました。キビタキやヤマガラの声がひっきりなしに聞こえるのだが、姿は確認できず。

庄内川の土手のミツバウツギは今年も花はありませんでした。毎年草刈が行われるため、今後も花は期待できそうにもありません。しかし守山ではここでしか見られない。

エンシュウムヨウラン オオヒラタシデムシ


*2004年*

*6/27/2004*
志段味プール下の小さな雑木林や区画整理中の荒地を散策。用水路の周りの草地でセイヨウノコギリソウが小群落を作って早くも花が咲いていました。わずかに残された林にマルタンヤンマが
やってきて休息。若い個体でした。最近なかなか見られないヤンマだけに、間近に観察できラッキー。近くに東禅寺池等がありそのいずれかで生まれたのでしょう。

下志段味橋から新東谷橋近くまで庄内川の土手や河川敷を散策。台風の影響もほとんどなくまずは安心。上流に行くに従い、ノアザミやカワラマツバがまだ咲いていました。花の終わったクララも上流ではまだ花をつけていました。わずか2キロ程度ですが花の時期が上流ほど遅れていることが実感できます。ウマノスズクサもいっぱい花をつけていました。ジャコウアゲハも産卵場所を探して盛んに低空飛行。このジャコウアゲハはこの地域では初見参。元来守山には吉根にオオバウマノスズクサの群落があり、たくさん見られました。しかし2年前に駐車場の開発でこの群落が消滅してしまいました。でもまだ残されたオオバウマノスズクサはありますが、少ないのか新天地を求めたようです。昨年は同じ吉根の庄内川の土手に生えているウマノスズクサにホソオチョウと幼虫の同居が見られました。どちらが競争に勝つのでしょうか。そして今回ここから数キロ先のこの地で見られるようになりました。しかしこの地域は毎年草刈が行われるため世代をつなげられるか興味あるテーマです。開発によって消滅する種もあれば拡大する種もあることを実感。
まだ見つからない種もたくさんあるのですが、コカモメズルがたくさん花をつけていました。やっと懸案事項が1つ片付いた面持ちです。初めて見る花序の大きさに感激。

土手に生えている栗の幼木にドウガネサルハムシやホソサビキコリが見られました。オニグルミの実がしっかりしてきました。そのオニグルミにノコギリカミキリやカナブンが来ていました。また葉にはナガタマムシの仲間が止まっていましたが名前がわからず。

コカモメズル マルタンヤンマ


*6/19/2004*
庄内川の土手ではクララに代わってカワラマツバがいっぱい咲いています。川原ではムシトリナデシコの赤い色が鮮やかです。数株になったカワラサイコも花をつけていました。ヒルガオも咲き始め、ジンガサハムシがところどころで見られました。しかし昨年からアレチウリが大きくはびこり脅威。

滝の水池に久しぶりに行って驚きました。名古屋側の池畔の木がすっかり伐られて笹薮のみになっていました。風通しは良くなったのですが、虫や鳥たちにとっては最悪?タカ類の止まり木になっていたのに。伐られた木が積んでありましたがカミキリムシの姿はなし。わずかにムツボシタマムシとウグイスナガタマムシが見られただけでした。近くの雑木林ではウラゴマダラシジミが活動していました。
カワラサイコ ジンガサハムシ


*6/13/2004*
庄内川の河川敷を歩く。砂がほとんどなく礫地も石にヘドロが絡み付いている感じで、気持ち良いものではない。最近川原にのみ生息していた生き物は激減したという状況は、すぐに感じ取れます。在来種より外来種の天国になっています。
といっても名前がわからないものも多い。ユウゲショウが小さな群落を作っていていっぱい花をつけていました。他にはヤグルマソウやパンジーがところどころで咲いていました。パンジーが多くなった気がします。在来種のカワラハハコと思われる株が3株。今後が楽しみ。

カラムシがたくさん生えている上志段味に行ってみました。といっても道端に沿って20mもありません。早くも花が咲いていました。目当てのラミーカミキリは数匹ほど見られました。目ざとく気配を察するとすぐに飛んでしまい、カミキリとしてはすばしこい。しかしこんな小さな群落に依存しているとは驚きです。周りは葦やススキが多く、この外来種が最初にどこからやってきたのでしょうか不思議です。葦にはオオヨシキリがひっきりなしにさえずっていました。ニセアカシアにシロコブゾウムシが活動していました。
ユウゲショウ ラミーカミキリ


*6/5/2004*
小幡緑地の大池の近くの道路沿いの崖に南アメリカ原産のノハカタカラクサがいっぱい咲いています。ツユクサの白花の風情でとても味があります。園芸種のトキワツユクサの野外逸出したものです。ノバラの花にヒメヒラタタマムシが来ていました。

中志段味の庄内川の土手ではクララやコマツナギがいっぱい咲いていました。それらの草の上をホソキリンゴカミキリが飛んでいました。このカミキリムシのホストはハギ類なのですがお目当ては近くのフジのようでした。こんな場所で見られるとは思いもかけませんでした。コマツナギにはたくさんのクマバチがやってきていました。
ところどころに生えているヨモギにはヒメジンガサハムシが見られました。
ノハカタカラクサ ホソキリンゴカミキリ


*2003年*

*6/29/2003*
志段味のある雑木林にはノコギリクワガタやヒラタクワガタがいます。ここには水が湧き出るところがありサワガニが棲んでいます。散々区内を探し回ったのですがサワガニは見つからずあきらめていましたので、こんなわずかな水量で生きていたとは信じられません。
今の時期やぶ蚊の襲来がひどく長くは居られない。フタモンウバタマコメツキやシロヒゲナガゾウムシも見られました。

ハッチョウトンボは上志段味の湿地で見られますが、今回初めて他の湿地でも見られました。守山では2ケ所目です。去年まで見られなかったのですがどこからやってきたのでしょうか。それとも見落としていたのでしょうか。湿地の周りではオカトラノオが咲いていました。

上志段味には守山では珍しいクワノキがまとまって生えているところがあり、キボシカミキリがたくさん出ていました。他にフジの枯れ木にトガリシロオビサビカミキリが止まっていました。
オカトラノオ サワガニ


*6/21/2003*
雑木林はアカメガシワの花盛り。エゴノキの実も大きくなってきました。
この時期クマノミズキの白い花が目立つのですが、守山では幼木しかない。東谷山山麓には花盛りの木があるものの瀬戸市側100m位離れています。この花にもヒメヒラタタマムシやトラフシジミが来ていました。
松の枝のてっぺんにオナガサナエのメスがとまっていました。栗の木の残り花にここでは珍しいヨスジハナカミキリがやってきていました。高原では普通に見られるのですが、守山では初見参。

山頂の伐採木にはクビアカトラカミキリとウスイロトラカミキリ、クロナガタマムシが見られましたが、今まで見られたカミキリの姿は見られなかった。天気と気温の影響なのだろうか。他にわからないゾウムシがいた程度。

才井戸流れにはクロイトトンボやセスジイトトンボが盛んに飛んでいました。流れのふちは草刈が済んでいて、鳥の巣が卵ともどもうち捨てられていました。草刈で巣がむき出しになってしまったためでしょう。雑木林でヘイケボタルが見られました。日中初めて見ました。最近少なくなっているのでまずは一安心。
クマノミズキ ヨスジハナカミキリ


*6/15/2003*
雑木林は、栗の花が盛りを過ぎて、「アカメガシワ」の蕾が大きくなってきました。
ある湿地では「カキラン」が見事に咲いています。守山では1ケ所しか見られなくなってしまいましたが、まとっまて咲いているととてもきれいです。姿も大振りで夏が来たという感じです。小幡緑地の栗や「ネズミモチ」の花に「ヒメヒラタタマムシ」が訪れていました。

東谷山山頂の伐採木に「キイロトラカミキリ」や「クロトラカミキリ」の産卵が見られました。日によっては訪れる虫が微妙に違っているようで面白い。「ムツボシタマムシ」ばかりの時もあり、時間で棲み分けているのだろうか。「キスジトラカミキリ」が蜂のように枝から枝を飛び回っていました。

上志段味の庄内川の土手で「ムスジイトトンボ」が見られました。守山ではあまり見られない。今回初見参。ビオトープの影響でしょうか。
カキラン ムスジイトトンボ


*6/8/2003*
栗の花が咲いて虫たちのもっとも活動的な季節となりました。
守山では栗の花にじょうかいやかみきりもどきが多い。かみきりむしは少ない。「ヒメヒラタタマムシ」や「コアオハナムグリ」「ベニボタル」の姿はどこでも見られます。蝶では「ミドリシジミ」が見られるようになりました。
東谷山山頂の伐採木に「キイロトラカミキリ」や「クロトラカミキリ」「ウグイスナガタマムシ」「シリジロヒゲナガゾウムシ」がやってきていました。

志段味の雑木林で「ヤブムラサキ」が咲いていました。毛が多いので手触りが良い。守山では「ムラサキシキブ」が多く、わずかしか見られない。赤松の枯れ木に「オオホシオナガバチ」がやってきていました。産卵管も含めると10cm以上。体長も4cmほどで、見るからに壮観です。キバチの幼虫に寄生するということです。

ヤブムラサキ オオホシオナガバチ

*6/1/2003*
やっと昼から天気が回復。吉根の雑木林の工事が済んだので散策。
雑木林をつぶして立派な道路が出来ていたのには驚いた。その先はすべて私有地の駐車場になっていた。
誰の道路なのか。このあたりの雑木林も将来は売却されて開発という同じ運命をたどるのだろうか。露地が全くなくなっていて、「ハンミョウ」はどこに行ったのだろうか。「イワガラミ」は全く見当たらず。手付かずの林の中で「コゴメウツギ」と「オカタツナミソウ」の残り花に出会うことができた。以前は近寄れなかったところにまだ残っていてほっと一安心。このまま残って欲しいものです。以前は今頃「アカシジミ」の乱舞が見られたのにひっそりとした感じ。このあたりは吉根でも昆虫が多いところだったため至極残念。

同じ吉根の田植えが済んだたんぼで多くの「ケリ」が集団で餌を漁っていました。吉根橋の上流で「ヤマカガシ」を目撃。河川敷の一部では「キキョウソウ」の小群落。小さい花でも集まって咲いているととてもきれい。土手の「スイカズラ」に「ニセリンゴカミキリ」がきていました。

下志段味では蝶の「ウラゴマダラシジミ」がたくさん見られるようになりました。他に「モンキアゲハ」もいたるところで見られました。この2種は明らかに勢力拡大中です。
おかたつなみそう にせりんごかみきり


*2002年*

*6/29/2002*

午前中は梅雨の中休み。この頃季節感覚がなくなってきています。吉根でも「のこんぎく」が満開になっている株がありました。「のこんぎく」とは思えず冠毛の長さで確認。また東谷山の麓では、「こせんだんぐさ」が咲いていましたが、早くも種子が出来ているものもあります。秋まで待っていられないというような咲き方は尋常ではありません。

方々の雑木林に咲いている「ねずみもち」にはたくさんの虫を集めていました。かみきりもどきやはなむぐりの仲間やみつばち、くまばちなどが多いのですが、「べにぼたる」もやってきていました。近くの「あかめがしわ」の花よりたくさんの虫を集めていました。「しゃしゃんぽ」の花も咲いていますがこちらには集まっている虫がほとんどない。

上志段味の愛知用水の土手では「うつぼぐさ」が咲いていました。土手の改修から2年。やっと土手にも「うつぼぐさ」の花が所々で見られるようになりました。「ほそばせせり」も活動していました。

 
うつぼぐさ   ほそばせせり

 

*6/22/2002*

中志段味の雑木林のへりに近い畑地の道端で「くさのおう」がまだ咲いていました。薬草の1種で実もつけていました。守山では始めて目にしました。近くには「むらさきつゆくさ」も咲いていました。

上志段味の雑木林では「おおばのとんぼそう」が咲いていました。数株あるうち1株を除いては、皆穂先が黒く枯死状態。6月上旬までの日照りの影響だろうか。「あかめがしわ」が満開になり「りょうぶ」も早いものは満開になっています。「あかめがしわ」には虫の訪花も多いがここ守山では「こあおはなむぐり」など限られた種類しか見られない。

下志段味のサイエンスパークの近くの荒地に「けり」と「こちどり」が仲良く棲んでいます。
「けり」は集団で羽を広げて威嚇のポーズ。注意を集めるために必死の形相。なんともいじらしい。鳴き声も「けりっ」と甲高い音。「こちどり」は「ぴっー、ぴっー」と鳴いて歩きまわっていました。千鳥足を連想しますが、結構すばやい動きです。

 
くさのおう   けり

 

*6/16/2002*

大久手池の近くで行われていた工事が終わり、始めて散策。無残にも新しい道路の新設で、林はけずられ、池の湿地状の個所は人工的な護岸に取って代わり、虫の棲むところがなくなった。特にとんぼは大打撃であろう。便利性は人にとって有効かもしれないが、自然の癒しは不要なのだろうか。いつもなら「おおやまとんぼ」でにぎわっている池畔にも「しおからとんぼ」が見られるだけであった。志段味の開発によって何を亡くすのかしっかり見ていきたいものです。

上志段味の雑木林では「くりのき」の花が満開をすぎましたが、花にはコガネムシやカミキリモドキの仲間がたくさんやってきていました。ハナカミキリの仲間は姿が見られず。林縁では「ほたるぶくろ」が咲いていました。栽培品の逸出なのか区別がつきませんが、きれいな花だけにほっとします。所々で「あかめがしわ」の花が咲き始めました。こちらにも「あおかみきりもどき」や「きばねかみきりもどき」がやってきていました。蝶の「うらぎんすじひょうもん」が羽化したての処女飛行に出合いました。高い位置なので残念ながら画像は取れず。守山でもまだ棲んでいることが確認できました。また「のこぎりかみきり」も新しい個体が見られました。

上志段味の湿地では「はっちょうとんぼ」がたくさん発生していました。「もうせんごけ」も一杯咲いていました。

 
ほたるぶくろ   のこぎりかみきり

 

*6/9/2002*

水辺が恋しい季節です。庄内川の河川敷を散策したもののただ暑いの一言。雨が無いので笹の葉もまるまっている。「こがねむし」や「うずらかめむし」など小さな虫が一杯いるが、名前がわからないものが多い。

各湿地を散策。めぼしい花や昆虫はほとんど見られず。「さらさやんま」だけは元気に飛び回っていた。守山から50mほどの区外の湿地では、「いしもちそう」が咲いていました。八竜湿地にはあるといわれているものの保護下にあり見ていない。守山の他の湿地を探したものの見つからなかった。ほとんど花は終わっていましたがやっと目にすることが出来ました。

東谷山フルーツパークの駐車場には、しだれ桜のほかにりんごの木も植えられていて、昆虫の格好の棲家になっています。消毒が行き届いていて昆虫はいないだろうと考えていたのですが、りんごの害虫「ももちょっきり」が隠れていました。他に「ちゃばねあおかめむし」などかめむしも多い。近くの雑木林では「ひめひげながかみきり」がたくさん見られました。

志段味橋の土手では、「ふしぐろ」と「うまのすずくさ」が咲いていました。どちらも地味な花なので青草が一層際だっていました。吉根の造成地では、「おかとらのお」が早くも咲いていました。蝶の「あかたては」が1匹日向ぼっこ。久しぶりに見ることが出来ました。

 
いしもちそう   ももちょっきり

 

*6/1/2002*

吉根の雑木林では先週「ささゆり」の花を見つけたもののしおれる手前であった。今回再び目にすることが出来たもののやはり盛りをすぎていた。花をつけない株は良く目にするが、花にはなかなかお目にかかれない。「ねずみもち」も咲き始めました。林の中ではやぶ蚊が多く、林の中に入るのは辛い。こならの腐りかけた枯れ枝に「きまだらみやまかみきり」が昼寝をしていました。

東谷山北麓の庄内川では、今年「みやまさなえ」の羽化殻が少ない。昨年の1/3程度しか見当たらない。他のとんぼも見つけられず空振りに終わっている。そういえば毎年吉根で見られた「べにかみきり」も知らないうちに発生が終わっていた。蝶の「あかしじみ」等のゼフィルスも発生するときはほとんど一斉で、発生時は群生して見られることが多いのだが、今年はまったく群生を観察できてない。いつのまにか終わっているという感じです。

二つ池では早くも池に「こしあきとんぼ」が見られるようになりました。「おおやまとんぼ」との
はちあわせもたびたび見られます。「きしょうぶ」の花も終わって池は夏の装い。「かるがも」は元気。

先週「むしとりなでしこ」のことを紹介しましたが、ユトリートラインの小幡緑地公園駅の近くの野原にたくさん咲いていました。「こまつよいぐさ」や「ひるざきつきみそう」も一緒に咲いていました。ユトリートラインの工事でどこからか運ばれたものと思いますが、帰化植物の勢力拡大にこのような工事が大きくかかわっているのでしょう。他にも園芸的な花も見かけられました。近くでは「のこんぎく」も狂い咲きか、既に7月の装いです。

 
ささゆり   きまだらみやまかみきり

 

*2001年*

*6/23/2001*

曇り時々小雨。典型的な梅雨の1日。先週に引き続き守山高校北側の庄内川の土手に向かう。「ひなぎきょう」はすべて花を閉じていた。「ふしぐろ」や「こまつなぎ」はたくさん花をつけていた。所々で「かわらなでしこ」の茎ものびてきている。ここより上流の土手の1角に「のびる」が生えているのを見つけた。どこにでもあるといわれているが、守山では本当に少ない草です。土手に生えている「ねむのき」はいっぱい花を付けていました。

上志段味の2つの湿地で「はっちょうとんぼ」だけが活動していた。1ケ所は初めての知見。近くの雑木林で「おおばのとんぼそう」が咲いていました。
愛知用水路の近くの草原で「じゃのめちょう」が3匹草むらにとまっていた。東谷山や麓で見られるが少し離れたここで見られるとは思っても見なかった。最近減少している蝶だけに喜ばしい。ここではすでに「かわらなでしこ」が咲いていた。近くの湿地では10株ほどの「くされだま」。まだつぼみであるが1株だけ咲いていました。黄色い花でここだけが華やか。守山のほかの湿地では見られずここだけのようである。

「のはなしょうぶ」と「かきらん」をあちこち探して見たものの見つからず。残念ながら絶滅リストにいれざるを得ない。きれいな花が咲く草ほどリストアップしなければならないのは悲しい。

 

*6/16/2001*
梅雨の晴れ間。夕方近くになって晴れてきた。大矢川の上流で羽化したての「みどりしじみ」に出会いました。今年も健在。これで守山のゼフィルスが揃ってきた。「おおみどりしじみ」や「うらごまだらしじみ」はまだ見つからず。雑木林では「さかき」の白い花が目立っている。守山の雑木林には「さかき」の木が方々で見られる。東谷山の雑木林で「おながさなえ」と「ひおどしちょう」に出会った。

中志段味の守山高校の北側の庄内川土手は花盛り。「かわらまつば」と「ひめじょおん」の中で「ひなぎきょう」が可憐な花を咲かせています。「ききょうそう」の花はほとんど終わり今は、「ひなぎきょう」が満開。といってもよく見ないと見過ごしてしまう。土手には「ふしぐろ」や「こまつなぎ」などが咲きかけです。少し離れた土手には「うまのすずくさ」がたくさん生えているものの花はまだなかった。

どこの池畔でもくちなしの花が満開。特に小幡緑地の竜巻池のくちなしが多くてきれいであるが、やや満開は過ぎてしまった。よい香りもすばらしい。

 

*6/9/2001*
梅雨。この季節喜んでいるのはかえる。先日気象台の観測として「とのさまがえる」が見られなくなった地方気象台が増えたとのこと。守山ではまだかえるの合唱が聞かれるものの数が減っている。滝の水池の堰堤で「あまがえる」に遭遇。昨今では、遭遇という言葉がぴったりあってしまう。

雑木林の多くで「むらさきしきぶ」の花が咲きはじめた。秋の実も美しいが花もきれいです。「ねずみもち」の白い花もよく目立っています。上志段味では「のあざみ」の花が2輪咲いていました。瀬戸では田んぼの畦でよく見られるものの守山では本当に少ない。この時期のあざみにはヒョウモンチョウがよく集まってきているが、「みどりひょうもん」がやってきたものの花には目もくれず湿った地面で給水していた。

中志段味の庄内川の土手で「ききょうそう」がたくさん咲いていた。小さな花なのでよく見ないと見過ごしてしまうが、群れて咲いているととてもきれいです。明るい紫色の花は、梅雨空の中の清涼剤です。

 

*6/2/2001*

雑木林の緑が一段と濃くなりましたが、今の時期花は少ない。そよごの小さい白い花が目立つ位です。りょうぶは花芽が大きくなっています。下草では「いちやくそう」の白い花が上志段味の雑木林でひっそりと咲いていました。
とんぼも春のとんぼは産卵を済ませて世代交代の最中です。「はっちょうとんぼ」のオスは羽化から1週間たち赤くなってはっちょうとんぼらしくなってきて、メスも黒のまだらもようがはっきりしてきました。竜泉寺では「はぐろとんぼ」が林の中で優雅に舞っていました。

夜小幡緑地の「げんじぼたる」を見に行く。10匹ほど見られた。下志段味の吉田では「ひめぼたる」が20匹程群舞していました。