静岡の旅’01(2001年5月27日〜28日)

 5月27日(日)

 友人Tの車で、今年も恒例の、静岡へ生シラスと桜エビを食べに行く旅。午前8時頃に出発。出発時の天候はしだいに雨模様。町田から東名高速道路へ入る頃は、かなり激しい雨となった。今回は一路、浜松を目指す。
 静岡県内に入ると、雨はしだいに上がってきた。浜松西インターで高速を下りて、この日の昼食場所、去年も訪れた鰻屋「なかや」へ。少し道に迷いながらも、11時50分頃には店に到着した。

 一年ぶりに、目の前でさばかれるウナギの味を楽しむ。「特うな」(3200円)を注文して、半分を塩焼にしてもらう。お昼を過ぎると、狭い店内は満席となったが、ご主人は手早い仕事で、次々とウナギを開き、焼き、蒸していく。われわれの注文したウナギも、20分ほどで目の前に供された。初めて食べるウナギの塩焼は、外側が香ばしくて絶品だった。もちろんタレをつけて焼いた蒲焼のほうも、中がふわっとしておいしかった。

 
ウナギを開くご主人(左)と焼き上がったウナギの蒲焼と塩焼(右)

 この日は、けっこう混雑していて、ご主人も忙しそうだったので、あまりゆっくり話はできなかったが、また来ることを約して店を出た。
 昼食のウナギでけっこう腹が膨れていたが、次の目的地、浜北の「浜名湖ビール」へ。今度は、ほとんど迷わずにたどり着くことができた。付属の駐車場が満車で、臨時駐車場に案内される。いくら日曜日といっても、妙に混んでいると思ったら、ブルワリー5周年記念祭が行なわれていてた。

     
5周年記念祭で人がいっぱい 特設のビールサーバー 屋台で焼かれるソーセージなど

 ブルワリー・レストランは、全品半額で飲食できるため満席で、かなりの順番待ちの様子。また、レストラン前の広場には、特設のビールサーバーや川魚、牛串、ソーセージなどを焼く屋台が出ていて、すべてチャリティーで無料とのこと。まったくタダで飲み食いするのは申し訳ないので、数か所にある募金箱に、持っている小銭を投入しつつ、ビールとつまみを楽しむ。
 ビールはすべて樽生で、ヴァイツェンボック、スタウト、レッドエール、ゴールデンエール、バーレーワインの5種類。セルフサービスなので、自由に味わうことができる。一通りテイストしたが、いずれもフレッシュでおいしい。香り高くさわやかなゴールデンエールとアルコール感が強く深い味わいのバーレーワインが特に印象に残った。
 食べ物の屋台は行列していたが、焼きソーセージとローストビーフを入手し、ビニールシートに座ってビールとともに食べる。しかし、「なかや」の昼食で腹がいっぱいだったので、さすがにそれ以上は食べることができなかった。
 5周年記念のチャリティーは、この日だけだったようで、まったく偶然にイベントに参加できてラッキーだった。
 浜名湖ビールを後にして、浜北から浜松に抜け、国道1号線を静岡へと向かう。ほぼ順調に静岡市内へ。今年も、常磐町の「ヴィノスやまざき」に立ち寄る。「プピーユ」などワインと「磯自慢」を購入。その後、今晩の宿として、駅周辺のホテルを探索。結局、、昨年と同じオレンジホテルへ、午後5時過ぎにチェックイン。

 
居酒屋「大鉢小鉢」(左)とつまみに食べた桜エビのかき揚(右)

 少し休んでから、午後6時頃、夜の静岡の街に繰り出す。日曜日で休みの店も多かったが、とりあえず「大鉢小鉢」という居酒屋へ初めて入ってみる。ここは、地元静岡の酒の種類が豊富だ。私は、「磯自慢・大井川の恵み」、「翁弁天・純米吟醸生」、「葵天下・純米吟醸生」、「国香・大吟醸」などを飲む。半合単位(値段も一合の二分の一)で注文できるので、いろいろ飲みくらべることができる。
 酒の肴は、桜エビのかき揚、黒はんぺんフライ、サヨリ、生タコなどの刺身を食べる。生シラスが入荷していなかったのは残念だったが、桜エビのかき揚はボリュームがあって満足だった。この店では、酒の肴にも大鉢と小鉢があって、やはり小鉢は二分の一の値段。一人で飲むときなど割安でよさそうだ。
 一軒目でけっこう酔っ払って、飲み屋街を徘徊、よい店がみつからずカラオケへ。2時間ぐらい歌ってから、青葉おでん街の「かすり」へ。同席した先客と、名古屋の話で盛り上がったような気がする(酔っていてよく憶えていない)。「かすり」の女将さんは、去年亡くなったとのことで、今は若い女性が店を引き継いでいる。最後にチェーンそば屋「桜小判」でソバを食べて、ホテルへ戻る。深夜0時を過ぎていた。

5月28日(月)

 前日の酒が身体から抜けず、朝から気持ち悪かった。最近、つくづく酒に弱くなったと感じる。ホテルを午前9時頃にチェックアウト。静岡市内でありながら、かなり秘境の雰囲気が漂う、湯ノ島温泉を目指す。天気は、前日の雨が嘘みたいに、雲はほとんどなく、晴れわたっている。

 
静岡市営湯ノ島温泉浴場(左)と藁科川の渓流(右)

 湯ノ島温泉は、静岡市内から1時間ほど、藁科川の渓谷沿いにある。「湯ノ島温泉浴場」という、静岡市営の日帰り温泉施設があって、500円で利用できる。泉質はナトリウム炭酸水素泉、無色透明のやわらかな湯である。月曜日の午前中ということもあって、浴室も休憩室も空いている。二日酔い気味だったので、お昼近くまで、ゆったりとくつろいだ。
 また、隣接する「玄国茶屋」の食堂で、朝食がわりに、「ざるそば」を食べた。店のオバちゃんの手打ち蕎麦で、いかにも素人っぽい、太い田舎ソバだが、味は悪くない。

 再び静岡市街地へ戻り、昼食処の「はまや」へ。登呂遺跡近くの意外な場所に、さりげなく店を構える定食やだが、地元のサラリーマンたちで賑わっている。人気の秘密は、生しらすや桜エビなど新鮮な魚介類が、低価格で味わえることである。
 この日は、生シラスが入荷していたので、私は「生しらす」と「ねぎとろ」の定食にしてもらった。生シラスもネギトロもボリューム十分、これだけ食べて1000円でお釣りがくるのだからうれしい。
 こんな店がすぐ近くにある、地元の人たちがうらやましい。
「はまや」での昼食

 昼食を食べ終わって、日本平の海岸線を清水方面へ進む。清水鮮魚センターに立ち寄り、巨大な鯵の干物と小ぶりな蛤を購入。その後は、国道1号線をずっと東へとたどる。三島から函南方面へ抜け、酪農王国オラッチェへ。
 ここ丹那の里「酪農王国」では、地ビールやチーズ、バター、ジャムなどのオリジナル農産物が生産されていて、それらの製品をその場で味わったり、購入したりすることができる。われわれは、レストランで地ビールを飲むつもりだったが、あいにく午後の休憩時間で、レストランはオープンしていなかった。仕方がないので、「花の温室」というティールームで、樽生のオラッチェビールのビルスナーを1杯飲み、自家製のソフトクリームを食べる。ピルスナーは、フレッシュで変なクセもなく、よくできている。また、帰りがけに、売店でオラッチェの瓶ビール3本セットを購入した。

   
酪農王国オラッチェの正面入口 準備中だったレストラン「Oratche」 ティールーム「花の温室」

 丹那からは、熱海へ出て、真鶴道路など海岸線を走り、小田原から小田原厚木道路経由で帰ってきた。

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