ザ・ビーチ
監督:ダニー・ボイル
主演:レオナルド・ディカプリオ
ストーリー
リチャード(レオナルド・ディカプリオ)はいわゆるバックパッカー。東南アジアを気ままに旅する彼は、対のある安宿で隣同士になった男”ダフィ・ダック”から伝説の「ビーチ」の話を聞きその「ビーチ」への地図を手に入れる。しかし、翌日ダフィは部屋で自殺を遂げる。特にやる事も無かったリチャードは、知り合ったフランス人のカップルを誘い、伝説の「ビーチ」を目指す。途中知り合った人たちに「ビーチ」の地図を渡すリチャード。もちろん彼は「ビーチ」の存在などこのときは信じていなかった。
しかし「ビーチ」は存在した。そしてそこは、まさに楽園だった。流れる月日も忘れ「ビーチ」での生活を楽しむリチャード。
しかし楽園はふとした事でその内部に存在する「恐ろしさ」をあらわにしていく。
感想
前半の冒険映画的な展開から、中盤の、まさに楽園を描写した美しい「ビーチ」そして後半の狂気へ。
テンポの良さなどなかなか見ごたえがあった。
狂気にかられたディカプリオの演技もなかなか堂にいってはいたが、いかんせん清潔すぎ。ブラッドピッドが「12モンキーズ」で演じた、鬼気迫る狂気の域には到達していなかった。自力はあると思うだけに少し残念である。狂気を演じるなら、格好を気にしている場合ではない。
ありふれた言い方だが、「楽園」や、「天国」などと言うものは所詮人間の夢の中にだけ存在するものなのである。