インディペンデンスデイ

 

監督:ローランド・エミリッヒ

主演:ビル・ブルマン、ジェフ・ゴールドブラム

ストーリ

7月2日、人類は、ついに地球外生命体からの電波を受信する。

月の三分の一もの大きさを誇る巨大エイリアンクラフトが、地球にやってきたのだ。

初の地球外生命体の来訪にパニックになる地球。超巨大な宇宙船から放たれた、直径数キロもある巨大な宇宙船が、世界各地の主要都市にやってくる。

彼らの目的は、地球侵略。

強力な、エネルギービームの砲撃で、一瞬で廃墟となる都市。まったく歯が立たない地球上の兵器。

宇宙人の侵略により、滅亡の危機に陥る人類。しかし、人類はこの難局に、あらゆる壁を乗り越えて、団結し、侵略者に立ち向かってゆくのである。

果たして、地球と人類の未来は・・・・

 

解説

アメリカの独立記念日が、人類の独立記念日になってしまうという、ハラショアメリカな映画。

アメリカ・イズ・ナンバーワン。アメリカ・イズ・ジャスティス。こんな主張を能天気に出来てしまうのもハリウッド映画ならでは。(ハラショアメリカ映画No1のファイアーフォックスもいずれ取り上げようと思う。)

ストーリーの下敷きは、間違いなく、H・G・ウェルズの宇宙戦争である。

宇宙の彼方から侵略者がやって来て、人類を攻撃、人類の兵器はまったく歯が立たない、もはや人類はおしまいか、という時にウイルスで宇宙人がやられてしまう。原作では、顕微鏡などが発達していなくて、ウイルスが知られていなかったので、バクテリアに犯されて宇宙人は死亡。1950年に作られた映画では、ウイルスに感染して宇宙人死亡。そして今作品では、コンピューターウイルスに感染して、結果宇宙人死亡。しいて違いをあげれば、原作、1950年のものが、勝手に感染して宇宙人が死ぬのに対して、この作品では、自分から感染させに行き、バリアを破った後は、人類の兵器でとどめを指すということだろうか。

侵略する宇宙人はグレイではなく現在風にアレンジされた蛸型の宇宙人。

地球よりはるかに進んだテクノロジーで作られたコンピューターのシステムをどうやって解析して、どうやってコンピューターウイルスを作ったのか、それが、マザーシップのファイアウォールに引っかからずああも容易に感染したのか?(コンピューターにあまり詳しくないのでよくわからないが、)さらに、あの程度でバリアが破れてしまう、宇宙人の防衛体制、セキュリティー体制、危機管理能力etc、大いに疑問も残る。

最初の砲撃で吹っ飛ぶUFO大好きオカルティスト(ザマー見ろ)。日本でいの一番に死んだのは、ヤオイさんか?それとも永田町の爺どもか?

大統領の言う「我々は、戦わずして滅びはしない」というのも、さすがアメリカ。効かないと分かれば、いったん引き上げて、対策を再検討するところもアメリカらしい。最後のじいさんのバンザイアタックは余りいただけなかったが、あのシーンはやはり良かった。

大統領が、戦闘機に自ら搭乗し、戦ってしまうところはなんともいえない。

職務放棄か、それとも勇ましいのか?

少なくとも私は、責任者、指揮者は部隊の人、部下の人たちを残して死ぬ確率の高い最前線に立ってはいけないような気がする。ねえ、シャア少佐。

 

戻る