マイノリティー・リポート

 

監督:スティーブン・スピルバーグ

出演:トム・クルーズ、コリン・ファレル

 

ストーリー

 

近未来のワシントンDC。三人の予知能力者の力を利用し、計画的、突発的にかかわらず、これから起こる犯罪を予知し、その加害者を拘束する事で、犯罪を予防するシステムにより、犯罪による、死亡者が発生しないと言う状態になっていた。

その、犯罪予防局で働く、敏腕調査官アンダートン。が、彼は、プライベートでは孤独だった。幼い子供殺されて以来、妻とは別居状態であり、薬物に頼る生活が続いていた。

そんな彼にとって、このシステムは、理想であり、救いでり、完璧な物のはずであった。彼自身が、犯罪者と予知されるまでは・・・・・・・・・・

 

解説

 

犯罪の無い世界。

戦争の無い世界と並んで、理想の世界である。

もしも、犯罪が予知できれば?

すなわち、もし未来がわかれば?

そして、未来に起こることを知り、それに対し対策を練る。その事は、許されるのかどうか?

SFなどで度々扱われてきたテーマでもある。

本作は、それを、犯罪と言うわかり易い物を置いて、そのテーマに切り込んでいる。

もし、犯罪があらかじめわかれば、犯罪の無い世界が出来るのか?

未来がどうなるのかは、誰にもわからない。その人が、犯罪を犯すと予知されても、本当に犯罪を起こすかは、その時点に成らないと判らない。犯すかもしれないし、犯さないかもしれない。それまでは、その人は、厳密に言えば、犯罪者ではない。が、その人が犯罪者になる瞬間は、すなわち、犯罪が起こった瞬間でもある。

犯罪を防ぐために、ひょっとしたら、犯さないかもしれない人まで、逮捕してしまうか、それとも・・・・・・・

もし、そんなシステムが出来たら、私はどういう考えを持つか?

例え殆ど正確に当たる予知でも、犯罪を犯すまでは、逮捕すべきではないと言う考えを持つのか?

それとも、予知システム賛成の考えを持つのか?

恐らく、身内を犯罪で失ったら、賛成に回ってしまうと思う。たとえ、幾人かの、本当は無実で終わる人が、捉えられる恐れがあるシステムだとしても。

 

 

あなたは犯罪を犯します、だから逮捕しますって言われたらどうします?