「かってに改蔵」と「MMR」

この両作品の違いは、「ネガティブ」か「ポジティブ」かの違いである。

一見、「MMR」が「ネガティブ」。「かってに改蔵」が「ポジティブ」のように思える。

しかし、それは違う。

ではどちらが「ネガティブ」で、どちらが「ポジティブ」なのであろうか?

実はそれは読み手によって変わるのである。

「MMR」

これは、小、中学生(一部電波系の大人)が読むと非常に「ネガティブ」な内容の漫画になってしまう。

この作品、基本的にドキュメント風の漫画である。

一見、ちゃんと「取材」、「考証」、「検証」をしているように見えるこの漫画。しかし、実際は実にいい加減な「取材」、「考証」、「検証」しかしていない。(実際は、何もしないで書いているという噂すらある)

だが、その内容ゆえ、「電波系」の「破滅」、「終末」にたどり着く。また、出てくるネタも実に電波系で(グレイ、ナチィス、影の政府系多し)それを読んですごく不安になった後、「やっぱりこの世界は、破滅に向かっているんだ」と嫌でも実感させられる。そう「小、中学生」(一部電波系の大人)が読むと実に「ネガティブ」な内容の漫画になってしまうのである。

逆に、トンでも系の知識のある大人(一部悟りきった電波系)が読むと非常に「ポジティブ」な内容の漫画になってしまう。

トンでも系の知識があると「なるほどそう来たか」、「これが元ネタだな」、「それは『共振』じゃなくて『干渉』だろうが」等など(電波系は『本当の破滅の形は、・・・』などと、自分の破滅知識の豊かさを再確認する)実に「ポジティブ」に楽しむことができる。

「かってに改蔵」

これは真性のオタク(一部隠れ系のオタク)が読むと非常に「ネガティブ」な内容の漫画になってしまう。

この作品、基本的にギャグ漫画風の作品である。

一見、何の「取材」、「考証」、「検証」もしてないように見えるこの漫画。しかし、実際はかなり確りとした「取材」、「考証」、「検証」を行っているのである。

だが、その内容ゆえ、「オタク」の「真実」、「実態」にたどり着く。また、出てくるギャグも実にマニアで(アニメ、漫画、ガンダム系多し)それを読んで大笑いした後、「これを理解できるなんて、俺ってやっぱりオタクなんだ。」と嫌でも実感させられる。そう、「真性」(隠れ系のオタク)が読むと実に「ネガティブ」な内容の漫画になってしまうのである。

逆に、オタク系の知識のある一般人(一部悟りきったオタク系)が読むと非常に「ポジティブ」な内容の漫画になってしまう。

オタク系の知識があると「なるほどそう来たか」、「これが元ネタだな」、「それは『シャア』じゃなくて『アムロ』だろうが」等など(オタク系は『僕は、ククルスドアンの島より、・・・』などと、自分のオタク知識の豊かさを再確認する)実に「ポジティブ」に楽しむことができる。

 

もうお分かりだろう、この二つの作品、実に良く似ているのである。

そう「MMR」が好きな人は「かってに改蔵」を好きになれるし、「かってに改蔵」が好きな人は「MMR」を好きになれるのである。

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