裏木戸通信 109号
舶来品
所謂外国製の品物。
一昔前までは、高級品、高品質品、おしゃれなものと、ほぼ同義語で使われてきた言葉。
瀟洒な舶来品、高価な舶来品。
昔の小説などを読むと、そんな表現に出会うことがある。
日本製品が、高性能、高品質に成ると、一部の舶来品以外には、それほど、威厳、権威は無くなった。いま、舶来品が持っているのは、高級品、お洒落な物と言ったイメージの方が強いのでは無いだろうか。
だが、考えてみれば、現在の生活、舶来品に溢れている。
現在稼動中の身の回りの家電製品。
そのほとんどが、台湾製だったり、中国製だったり、マレーシアだったり、インドネシアだったり、フェリピンだったり、兎に角、第三世界と言われる所で生産された、製品で溢れかえっている。
表向きは、日本性でも、その構成部品の一つ一つは、第三世界で作られたものだったりしている。
だが、これらの製品は、所謂一般にある舶来品のイメージは与えられない。
普及価格帯の製品、安い製品、etc、場合によっては、安かろう、悪かろう敵なイメージで見られる事だってある。
所謂「舶来品」とは、ほぼ対極のイメージを与えられる。
いや、Maid in ○○、と言うのを、見える製品や、なんとなく、どこ製の、製品か見てしまう製品以外にも、舶来品は、沢山あるかもしれない。
例えば、日常使う、衣料品、タオル、小物、etc。
果たして、これらの、物の中には、一体如何程の舶来品があるのか?
だが、しつこく言うようだが、これらのものには、舶来品、のイメージは与えられない。
場合によっては、「日本市場を脅かす!!」等という理由で、関税措置、経済措置の、規制対象になりかねない。
これらの制裁が、所謂、「舶来品」、に、課せられる事は無い。
日本市場を脅かしていないから、が、理由なのだろうが、本当にそうなのか?
例えば、ドイツ車。
日本の高級車市場を脅かしているんじゅや無いの?
ブランド衣類など。
日本の、ブランド衣類の市場脅かしていない?
アメリカみなよ。
日本で造られる製品、色んなものに制裁かけようとした入りしているじゃない。
一部では、ジャパニメーションすら、「文化侵略」とか言って、規制しようとする人達もいるのに。
だったら、映画はどうよ?
日本で公開されるハリウッド映画の数。
あれだって、立派な舶来品なんじゃない?で、文化侵略になっちゃうんじゃないの?
でも、ほとんどの人が思うはずだ、やっぱり、ハリウッド映画は、なんだかんだ言って、面白い。で、「邦画はつまらん。」、 ハリウッド以外の映画は、所謂、マニア向けだった利するでしょ?第三世界の映画なんかどう?、そのほとんどが、単館上映、マニア様向けだ。
どちら様も、立派な舶来品なのに。やっぱり、その扱いは違う。
兎に角、舶来品、と言う言葉に含まれる、欧米コンプレックスを、未だに引きずっているところがあるような気がする。(だからと言って、日本の文化がどうのこうのという気は、さらさらないが)
たとえば、スウェーデン製の家具、と言うと、何となく、デザインが、瀟洒な気がして、少々高くても、なんとなく納得してしまう。東南アジア製の家具を見ても、オリエンタル、エキゾチック、と言う感じを受けるが、それが高いことには、納得が行かない人も多いのではないだろうか?
ヨーロッパブランド品の衣類なんぞは、デカイ顔して、高い値札を付けている、海外高級ブランド、も、同じである。
本当に、それだけの値打ちがあるのかお前ら?
所謂「舶来品」を見るたびに、そう心の中で、つぶやいてしまう。
第三世界の製品は、価格に関しては、正直なのではないだろうか?下手な値段をつけたら、売れなくなってしまうからね。
ただ、舶来品、本当に、適正価格で売られているのだろうか?
何と言うのかさ、
「ジャパニーズは成金で、金の値打ちを知らないから、ぼったくってOKね。」
なんて思って、価格を付けているのではないかと邪推してしまう。
確かに、「舶来品」には、お洒落、高級品、荷見える製品が多いのも事実である、だが、その値段を見ると、大抵、「値段相応じゃないな」と私は、思ってしまう。
ま、貧乏だから、舶来品買えないしね。