裏木戸通信 135号
松井 in ニューヨーク
元巨人の松井選手のニューヨークヤンキース入団が決まった。その入団会見前後、少なくとも日本のマスコミは大盛り上がりであった。
何でも、松井選手の入団会見からして、非常に豪華な物(だったらしい)で、ヤンキースが、松井にかける期待のほども伺えると言う物である。(松井の実力を期待しているのか、ジャパンマネーを期待しているのかは不明では有るが)で、その、日本のマスコミの言う、松井フィーバーの影響を受けてか、連日マスコミでは30本はいけるとか何とか、早くも景気のいい話で盛り上っている。
ただあの松井フィーバーを見て思うのが、
本当に現地でも盛り上がっているの?
と言う感じである。なんと言うのか、記者会見場にいたのは、殆ど日本のマスコミ関係者のような気がしたのですが。本当に、盛り上がっているんでしょうね、現地でも。「日本のマスコミの空騒ぎ」何て言うのだったら余りにも虚しいと感じたものですから。
そんなこんなな、松井選手がどれ程の活躍をするのかは、まだわからない。マスコミが言う以上の大活躍をするかもしれないし、逆に、期待倒れに終わるかもしれない。松井選手にはがんばってほしいが、こればかりは、結果を見てみないと何ともいえない。
ただ、連日のマスコミ報道で実感するのが、
日本のプロ野球が全然話題になっていない
と言う事である。
まあ、キャンプイン前の盛り下がるシーズンではあるが、それにしても、聞くのは、サッカーと、松井の話題のみと言う状況である。
まあ、無理も無い。所謂スター選手の殆どが、メジャーに行ってしまった。いや、まあ、日本にも、まだまだスター選手はいる事はいるが、あの、自称「球界の盟主」には、事実上子飼いのスターは居なくなってしまったような気がする。
あまり野球に興味ない人や、お母さんに巨人の選手で、知っている人上げてもらったら?
恐らく上がらないか、他の球団が育てた選手しか上がらないような気がする。大体、育てようと言う感覚は今の所感じさえしない。何しろ、松井の変わりに手っ取り早く、選手を買ってしまうぐらいなのだから。これで益々日本のプロ野球からは客が減ってゆく事請け合いである。
が、逆にこの状況はチャンスかもしれない。
これがきっかけであの球団の人気が落ちて、あの球団の一党支配の体制が崩れるかもしれないからである。そうすれば、ようやく、球界にも、危機意識が生まれて、構造改革の考えが生まれるかもしれない。
まあ、あのオーナーが生きている限りは、まだまだ不可能な感じもしますが、現に、危機意識を持っている関係者もいるようである。が、全体から見れば、まだまだ少数である。実際は、相も変わらぬ、一党支配、その人気のおんぶに抱っこである。
映画のゴジラと同じように、ニューヨークに上陸する松井。映画版ゴジラは、ニューヨークをそこそこ破壊はしたが、活躍は出来なかった。松井がゴジラUSA版で終わるのか、それとも、本家ゴジラ(これも今一かもしれないが)の様に大暴れするのか?結果は見てのお楽しみではあるが、少なくとも、日本の球界に止めに近い一撃を刺して行ったのは事実のような気がする。