裏木戸通信 138号

 

珍走団V

 

 

先日実家に帰った折、少々野暮用があり、夜出かけた。で、帰り道、珍走団とであった。

 

 

この冬の寒い空の下、何が面白いのか、はた迷惑な爆音を立てながら、珍走していた。

 

 

 

今何時だと思っているんだよ?

 

 

 

心の中でそう思いながら、目の前を走り去る、珍走団をやり過ごした。

爆音を立てて夜の街を走り回る、人外のもの。存在自体が大迷惑な人の皮を被った猿。祭りだと言っては、必要以上に、羽目をはずし、普通に祭りを楽しもうとする人をゲンナリさせ、公務に励む警察官を威嚇する。バイクや、車に乗っていなくても、色々迷惑極まりない事をする。

今年の、年始も、初日の出珍走とか言って、正月早々お巡りさん達に迷惑をかけていた。

 

 

 

連中が居なければ、あのお巡りさんのうちの何人かは、家で、家族と、年末年始を迎えられたであろうに・・・・・・

 

 

愚かな連中の、巻き添えを食らって、年始早々、仕事をする羽目になった、お巡りさん達、そして、彼らのお陰で迷惑をこうむった方々には、心から同情申し上げる。

なのに、漫画や、アニメでは美化されまくっている。

 

 

 

 

馬鹿か?

 

 

 

何度も言うが、あんなはた迷惑極まりない連中を美化するんじゃない。

 

 

 

「俺達はマシンと、自由を愛している。」

 

 

その手の漫画や、アニメや、連中自身がほざく台詞。

本当に、乗り物愛していたら、あんなエンジンに負担を掛ける訳の分からない改造をしたりしないし、あんな意味もなくエンジンを空ぶかししたりもしない。彼らのやっている事は、マシンを愛しているわけではなく、ただ単に虚しい注目を集めたいだけである。

大体、あれだけエンジンを空ぶかしして、地球環境にも、激しく迷惑な連中である。

彼らの言う自由だって、ただ単に自分勝手と言う言葉を、自由と言い換えているだけである。

ああいう連中は、もっと厳しく厳罰を持って接するべきと思うのだが、残念ながら、乱闘事件や、器物破損事件などを起こさない限り、迷惑防止条例や、道交法などで、大した処罰も受けない。

珍走行為を行ったら、懲役20年とか、珍走車に乗って、集団で珍走したら車裂きの刑とか、そんな法律を作れない物かと、冗談抜きで思う。

珍走団や、それと大同小異の峠族とか、車やバイクに乗って迷惑行為を繰り広げる方々、いっぺん真面目に自分達の行為について考えてみてください。

峠族とか、ルーレット族とかも、漫画では、さもかっこいい、と言う感じで描かれていますが、ああいう連中のお陰で、迷惑を蒙っている人達は沢山いる。そういう連中を、漫画に描くのは、表現の自由の保障されているこの国、止めはしない。が、せめて、連中を、ただただ美化するのはやめて欲しい。彼らのお陰で、迷惑を蒙っている人たちの事も、考えた上で、書くぐらいの良心は欲しい物である。

この間、ニュース番組で、峠族の事をやっていて、その中の一人が

 

 

 

「走りに命掛けてますから。」

 

 

 

とかぬかしていた。走りに命を懸けているんなら、走行料を払って、サーキットででも走ればいい。で、レーサーにでもなってくれ。サーキットでなら、いくら飛ばそうが、誰も文句は言わないし、事故って死んだって、誰にも文句は言われない、迷惑もかけない。いや、レース中に死んだら、ひょっとしたら、英雄になれるかもしれない。

峠とか、首都高で、命かけて、スピード出して、それで事故って死んだって、周りは迷惑、誰も同情してくれない、場合によっては、「死んで当然」ぐらいの見方をされるかもしれない。ま、同じレベルの連中は、追悼とかしてくれるかもしれませんが。

ね、公道で、走りに命かけたって、損なだけ。命かけるなら、それ相応の場所でかけようよ。その方が、掛けがいもあるし、それで、逝ってしまったって、迷惑もかからないし、万事都合がいい。うん、それが好い、そうしなさい。

お願いですから、公道でははた迷惑な事をしないでください。

 

 

兎に角鬱陶しいんだよ、お前ら