裏木戸通信 161号
節電(気料金)
もうすぐ夏、夏が来る。
暑くてジメジメ、太陽が燦燦と降り注ぐ夏が。傘を忘れたときに限って夕立に出くわし、しかもそんなときに限って、待ち合わせの時間まで時間が殆どなく、ずぶぬれになって、待ち合わせの場所に到着したとたん、雨が止む、と言うあの夏が。夏用とはいえ、着ろと言う事が、殆ど拷問であり、人権蹂躙に等しい、スーツを、着て行動しなければならない、あの夏が。夏休みに突入し、楽しそうに駆けずり回る子供たちを横目に見ながら、通勤ラッシュに耐えなければならないあの夏が。夏休みと浮かれ騒ぐ若人たちを見ながら、命露をつなぐため、すずめの涙の給金を得るために働かなければならない、あの夏が。帰り道、仕事と、暑さのダブルパンチで、いつもの倍疲れている状態の帰りの電車のかなで、某巨大遊園地帰りの、延髄蹴りを食らわしたくなる、舞い上がった馬鹿カップルを横目に見ながら、人生の理不尽をかみ締めなければならない、あの、呪わしいまでの夏が、今年も巡ってきた。
と、まあ、夏に関する恨みつらみを、露呈し終った所で本題に入りましょう。
残念ながらと言うべきか、喜ばしい事にと言うべきか、7月21日現在、夏らしい気候にはなっていない。そう、今のところ、梅雨があけた様子は無い。
おかげで、6月下旬から7月上旬にかけてのやたら蒸した時の数回を抜かして、エアコンのお世話にはなっていない。
良かった、良かった、これで今年の電気代は多少は浮く。今年の夏は、色々有って、残業続きとなりそうなので、これで、残業代と、浮いた電気代で、私の家計もちっとは楽になるかもしれない。
等と、実に小市民的な喜びをかみしめている。
取り合えず、東京電力も、少々安心しているかもしれない。そう、現在、関東地方の電力は、実にピンチな状況にある(らしい)からね。
CMで、広報誌で、その他諸々の手段で、東京電力は、現在、しきりに節電を呼びかけている。
エアコンの設定温度は○○度。
電気は小まめに消しましょう。
使わない電気はすぐに消す。
スタンバイ状態は電気を食うから使わないときは、コンセントから抜きましょう。
etc、etc
とまあ、五月蝿い小姑のごとく、色々と言ってくれている。
言われんでもやっとるわい!!
こちとら貧乏人。電気代浮かせるために、色々やっているんじゃい。
大体、節電節電小うるさく言っているけどさ、その原因作ったのは、ほかでもない、東京電力あなた様でしょう。
それを、原発運用するのに、アレヤコレヤ、企業モラルを問われる事をやって、色々事故隠しとか、何だをやって、責任追及されて、それで、原発止めざるを得なくなって、それで、電力が足りないからって節電を呼びかけるって・・・・・・
何だか、本末転倒のような気もするのですが。
確かに、東京大停電とかなったら困ります。
職場のエアコン効かないは、電車は動かないは、信号付かないは、サーバも落ちるかもしれないし、大体、仕事にならない。
だから節電には協力はしますよ、はい。て言うか、貧乏だから、言われんでも節電しているしね。家では。職場だって、昼間は、電気の半分を消している、場所によっては、逆に薄暗いぐらいだし、この蒸し暑い季節に、なるべくエアコンをつけないように、着けたとしても、設定音だ上げての超省エネ運転をしてくれているおかげで、逆に、仕事中の不快指数なんか上がりっぱなしだ。
そんな中で仕事をしていると、
この落とし前をどう着けてくれるんだ?ええ、東京電力さんよ。
と、仁侠映画のように、凄みたくもなる。
原発の安全運用のために、全ての原発を止めたのは、英断だとは思う。今までのええかんげんな体制を見直し、チェルノブイリや、スリーマイルス島の様な、事故を起こさない様な、体制を、これを機会にぜひ作り上げて欲しいと思っている。
これを機会に原発廃止。などと言うつもりも無い。哀れなほどに資源が乏しいこの日本。電力の安定供給のためには、原発が必要な事は、個人的には理解しているつもりだ。
が、電気が消え、エアコンも殆ど効いていない、薄暗くて、蒸し暑い職場で、不快指数が上がりまくる状況で、仕事をしていると思ってしまう。
電気に頼りまくっている生活が間違っているのかもしれない。
空調等に頼った生活は病んでいるのかもしれない。
むしろ今の状況のほうが正しいのかもしれない。
夏は暑くて当たり前。
そう、エアコンや、アレヤコレヤ、電気を使いまくる生活は、地球のため、環境のため、健康のため、その他諸々のために実は良くないのだから、やっぱり、この状態がいいのだ。
暑かったら汗をかき、体温調整をするのが、生き物。暑かったら、うちわで扇ぐのが健康的、これを機会に、電気製品に頼りきった生活とオサラバして、地球のため、環境のため、生命のため、自分のために優しい生活に戻ってみるのも手かもしれない。
そう、今回の出来事は、実は、関東の人間に、現在の自分の生活を見直させ、環境、電気について、真剣に感がさせるために神様の意思で起こった事なのかも知れない。
そうだ、これを機会に、電気とテクノロジーに頼りきった生活を捨て、ありのままの状態を受け入れ、蒸し暑い日本の夏を愛でる事が出来る、真にエコロジーな生活を出来る人間になろう。
な〜んて思うわけ無いだろう
そりゃ、環境は大切です。人類が住めるのは、この広くて狭い地球だけなのだから。環境を保護するのも、大切だし、環境に負担を掛けない様に心がけるのは大切な事である。
30度を超えない限り、エアコンはなるべく付けないとマイルールを設けて、電気を節約しているし(貧乏と言う理由のほうが大きいが)、ゴミは分別するし、近場ならなるべく歩くし(これも貧乏と言う理由のほうが大きいが)ちゃんとした、団体がやる募金活動に対しては、募金もしている(でかい声で、威張って言うことではないが)。私が考え付いて、出来る範囲の事は、なるべくやる様に心がけている積りである。
が、今回の電気不足は、純粋に一企業の問題ある体制から起こった事態である。電機が足りなくて、停電になったらそりゃ困るし、原発が事故ったら色々な意味でヤバイから、原発止めたのも納得できるが、やっぱり、この事態は、納得しかねる。
東電は一体何しているの?
節電を呼びかける
安全の為に原発を止めています
で、今後はどうなる?
こんな自体を起こさないために、どんな体制を作ろうとしているのか、それとも作っているのかと言うようなアナウンスは、節電を呼びかけるそれに比べれば、殆どなされていない。大体、節電節電言っているけど、心のこもった謝罪なんかは、全くと言って良いほど無いような気がする。
ご迷惑をおかけしますが・・・
とか言っているけどさ、本当にそう思っているの?
残念ながら、私は現在の東京電力からは、それを感じる事は出来ない。
本当にご迷惑をおかけしていると思っているのなら、それ相応のことをやってほしい。
電気を使わなければ使わないほど、電気料金も大幅値下げとかやってくれると個人的に嬉しいのですが・・・・・・・・