裏木戸通信 180号

 

屈してはいけない

 

 

 

イラクで外交官二人が殺害された。

 

 

誰が、何故、この様な行為を行ったのかは、まだ不明だが、現在の所、テロの可能性が高いという。

イラクの安定と、復興のために、犠牲になられた、二人の外交官の方の、冥福を心よりお祈りしたい。

現在、国会や、マスコミでは、この様な状況にあるイラクへ、自衛隊を派遣するか否かについて、色々議論が行われている。

 

 

 

 

ここで派遣しなければ、テロに屈したことになる。

 

 

 

 

と言うような事を言う、議論もある。

確かにそうかもしれない。卑劣な脅迫や、脅しには屈してはいけない。脅しに屈してはいけない場面だって多々ある。不当な暴力や、不当な要求、その他、正しくない事を押し通そうとするような、脅しなどには、決して屈するべきではない。

テロも、上記のような、卑劣な脅しに類する行為である。そういう意味では、テロには決して屈してはいけない。テロ行為に対しては、完全と立ち向かわなければいけない。

 

 

 

イラクに自衛隊を派遣すれば、東京を標的にする。

 

 

 

等と、アルカイダが言ってきたが、この様な、幼稚で、野蛮な、脅しには、勿論屈するべきではない。国民のためにも、日本のためにも、そして世界のためにも。

が、だからと言って、イラクに自衛隊を派遣するべきかどうかは、全くの別問題だと思う。

まあ、まず、今回の事の発端である、アメリカのイラク進攻自体が、国家の行ったテロとも言えなくも無い事と言うのも、派遣するべきではないとか、私が考えてしまう、理由のひとつに成るかもしれませんが、アメリカが、イラクに攻め込み、独裁政権を倒して、その結果、独裁政権は倒れて、暫定政権が出来、それを、快く思わない人々などが、テロ行為や、抵抗活動を行い、その煽りを食らって、イラクが、現在混迷し混乱しているという事は、残念ながら、今イラクで起こっている現実である。

混乱が起こった理由はどうあれ、イラクの人々が、その混乱で苦しんでおり、その混乱を収拾する為に、日本の力が必要であり、日本の力が求められているのならば、国際社会の一員として、やっぱり、日本は、何らかの働きを、するべきだとは思う。

 

が、だからと言って、即

 

 

自衛隊派遣

 

 

とは成らないと思う。

 

混乱したイラクに、安定と、平和をもたらす為に、本当に自衛隊が必要なのか?

当たり前だが、まず、ここん所を良く考えてもらいたい。

で、自衛隊が、やっぱり必要。と言うのなら、自衛隊を派遣すればいいし、その時は、何故派遣が必要なのか、その理由をちゃんと述べて、堂々と派遣すればいいと思う。

まあ、政治家の先生だって、その位は、判っているだろうし、どうせ派遣をするのだったら、そうして派遣したいのかもしれない。うん。

が、現実的には、アメリカに言われたから派遣するのであって、「イラクの安定と、平和の為」、と言うのは、実際、本当に、安定と平和の為に、自衛隊を使うにしても、やっぱり、現時点では、お題目でしかない。

わかっているよ、世の中は、えてして、理想どおりに行かないし、世の中の、理由の、ほとんどは、実際は、お題目であるってことは。

でもやっぱり、自衛隊を送るのなら、しっかりした理由で送ってほしい。自衛隊の人は、政治家の先生や、だめ社会人の私のように、安全な所ではなく、本当に危険なイラクに、行かなければ成らないのである。

アメリカに言われたから、アメリカとの関係を悪くしないため、テロに屈したと思われないため、等という理由だけでは、送ってほしくは無い。

 

てか、そんな理由だけで、他の人に言えます、死ぬ危険性がある所に行ってくれって。

 

私は言えません、失礼だし、申し訳ないし、何よりも、言ったら人間性が疑われそうで。

と言うか、上記のような理由以外浮かんでこないのならば、それは、自衛隊を派遣する必要はないし、派遣するべきではない、と言う事なんじゃないだろうか?

ね、政治家の先生も、私も、あなたも、国民のみんなも、もう一度良く考えるべきだと思うよ、本当に、自衛隊を送るべきなのかどうか?イラクの、混乱を収拾する為に、本当に、自衛隊が必要なのかを。

たとえ周りから、テロに屈する気か、とか、何とか言われても、色々考え、議論して、派遣しない。と言う結論に達し、それが正しいと言う結論に行き着いたら、やっぱり、それを堂々と唱えてほしい。で、ほかの方面での、貢献を考えるとか、アメリカのイラク政策を、ちゃんと非難するとか、やってほしい。うん、やっぱり、これは理想論で、現実は、こうは、行かないのは、やっぱりわかっちゃいるが・・・・・

少々まとまりが無くなったが、何と言うのか、現在、イラクへ、自衛隊を派遣すべきと言っている人の、一部が言っている、「ここで派遣をやめたら、テロに屈したと思われる」とか何とか言う論調は、何と言うのか、大戦末期の「愛国」とか、「御国の為」と言う、言葉と同じように、何かをさせる為の、都合の良い理由、方便として使われている様な気がする。

 

テロに屈しては成らないのは当然である。

 

 

が、自衛隊を派遣しなかったからといって、それがテロに屈したことにはならない。そことの頃を良く考えた上で、考えてほしい。

 

 

テロに屈するなと言う言葉に屈しないでほしい