裏木戸通信19号

 

怪しい世界

 

怪しげな物。UFO、宇宙人、影の政府、陰謀、超能力、

これらの怪しげな物、疑似科学、超能力、陰謀論、など、いわゆるアングラ匂いのする分野に共通する構図である

なにやら怪しげな物を主張する。(宇宙人、超能力、陰謀、etc)

それで怪しげな証拠を出す。(UFOの写真、超能力者、etc)

否定される。

その否定した人は、既成観念にとらわれ、陰謀の組織の手先で・・・・

人はいかがわしい物もすきである。

これはなぜであろう?

騙される事に快感を覚えるのであろうか?

陰謀は?

陰謀などを好むのは、責任転嫁の要素があるという。

自分がいくら努力しても救われないのは、自分の力の及ばない組織が世界を支配しており、自分個人の力ではどうしようもない、つまり自分は努力しているが、社会が悪い、いや、それを陰で操っている陰謀の主体の責任である。

と言う論法で責任逃れの道を探す。

UFOは?

おそらく一人ぼっと外野なのかもしれない、どのような人間も真の孤独は嫌な物である。

この宇宙に現在、生物がいるのは地球だけである。人類は今のところ、この大宇宙に一人ぼっちである。その孤独感などが、宇宙人を想像させる原動力であろう。

超能力は?

誰でも人と違うと願う心がどこかにある。しかし世の中人とほんのちょっと違う、ほんの少しだけ才能がある、人間は五万というが(ほんの少し、音楽が上手い、ほんの少し可愛い、ほんの少しetc)人とかなり違う、人より遥かに才能がある、と言う人間は、数えるほどしかいない。

何より、才能に恵まれる以前に、それ以上に、血を吐くような努力をしなければならない。しかし、世の中の五万といる人間は私も含め当然その様な努力はしない。

そのためにいわゆる月並みな人間が生まれる。しかし、この社会は、その様な月並みな人間が支えているのである。普通はそれであきらめ、その中で精一杯生きる。

しかしそれが、許せない一部の人間が超能力などに活路を見出すのかもしれない。科学では証明できない(おそらくは実在しない)不思議な力を持っていたら・・・・・

確かにそれを考えるだけで、わくわくするかもしれない。そして、いわゆる超能力などを扱っている、漫画や、アニメなどでは、それは先天的に備わっている力とされている。そう、言い方を変えれば、努力の必要はないのである。

これらの怪しい物に共通する物は何か。後ろ向きの逃避の心。人間誰もが持つ弱さに基づいている物である。

これらは、いくら科学が発達しても、おそらく未来永劫なくならないのではないだろうか。

人の心の弱さがなくならない限り。

 

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(私も怪しい世界は大好きである。)