裏木戸通信 206号

 

逝くぜ1リーグ

 

 

近鉄とオリックスが、合併に向け協議を行っており、基本的に合意に達したことが発表された。

バッファローズの親会社、近畿日本鉄道によると、近鉄球団が出す、毎年10億に及ぶ赤字は、本体の経営にとっても、負担なのだそうだ。

確かに、この不況の時代、10億の赤字と言うのは、かなりの物である。

その赤字を何とかしようと、近鉄もいろいろやろうとしていた。ユニフォームに、広告を入れたり、球団名称を売却しようとしたり、何とか、赤字を解消しようと、努力をしいた。

が、ユニフォームに入れた広告収入では、赤字はあまり埋まらなかったし、起死回生を狙った球団名売却も、つぶされて、ついに合併と言う事態になってしまった。

合併を決めた、近鉄側は、おそらく苦渋の末の決断ではなかったのではないか?

当然両球団のファンからは、合併反対の声が上がっている。個人的にも、合併は反対だ。

が、マスコミは、この合併の報を受けて、お祭り騒ぎである

 

 

 

1リーグ制に向けて!!

 

 

 

 

と、近鉄とオリックスの合併 = 一リーグ制

と言わんばかりの報道であった。で、内容を見ると、何故、近鉄とオリックスが、この様な、苦渋の決断をしなければならなかったのか、と言うことについては、殆どと言うのか、一切触れず、一リーグ制移行に向けて如何たらこうたらと、そんなことばっかり報道している。

 

 

 

次はロッテとダイエー

 

 

 

 

 

ヤクルトも合併に向け

 

 

 

等など、早くも、次に合併して消える球団を、勝手に上げ連ねて、お祭り騒ぎのばか騒ぎである。

で、この手の事態が起こると、必ず、マスコミ各社がご意見を伺う、自称盟主球団のオーナー閣下は、何時もは、ブーたれ、ガーたれ、血圧を上げるのに、今回の事態については、妙に、好意的で、特に何もおっしゃられなかった。と言うか、一部のマスコミによると、一リーグになるには、派がもう一球団合併とか、生意気にも、注文つけたそうな。

 

なんと言うのかさ、オッサン。己が野望、一リーグ制にするために、今まで、パ・リーグと、その球団がやろうとしてきた、企業努力とかを、いろいろ難癖つけて、潰して来たんじゃない?

 

と疑いたくなる。

個人的には、やっぱり合併は反対である。この多様化の時代、球団が増えるなら兎に角、減ると言う事態は、出来れば避けてほしい。が、やっぱり、この先の見えない不況の時代、合併で、球団がなくなるのも、時代の流れなのかもしれない。今は、事態がどうなるか、見守るしかない。

ただ、ひとついえるのは、自称盟主球団中心の一リーグ制移行だけは絶対にやめてほしい

が、マスコミは、既に、上記の事態になることを既成事実というのか、そんな感じで報道している。

いちいち一面に、自称盟主球団オーナー閣下のお言葉を一面に出し、一リーグ制に向けて、オーナー閣下のお先棒を担いでいる感すらある。

何故こんな事態になったのか?

近鉄、オリックスが、何故この様な苦渋の決断をせねばならなかったのか?

その事について触れる物は殆ど無かったし、その原因について切り込んだ物は、全くと言うほどなかった。

何故、こんな事態になったのかと言えば、何度も何度も書いているが、

 

 

 

 

自称盟主球団>セ・リーグ>パ・リーグ

 

 

 

 

と言う構図が生んだ事態であり、一部球団だけが、富と選手を独占する、現在の球界の構図が生んだ、事態である。

が、当然と言うのか、なんと言うのか、マスコミは、この事態については、全くと言うほど触れていない。1リーグ制に付いては、アレほどやかましく報道し、次に合併消滅する球団については、アレほど熱心に報道しているのに・・・・・

一社ぐらいは、こういう事態に至った、球界の問題、構造問題に切り込んでくれてもいいのに・・・・・

外野の勝手な意見としては合併には断固反対だし、ましてや、自称盟主球団主導の一リーグ制への意向などもってのほかである。

が、マスコミはもちろん、球界、球団何処を見ても、この様な事態を引き起こすに至った、球界構造の矛盾にメスをいれ、球界構造の改革などを唱える人はいない。個人的には、今回の合併騒ぎは、球界の構造を見直し、改革する絶好のきっかけと思うのだが、その様な動きは全くと言っていいほど無い。

そりゃ、球団の企業努力は必要だし、近鉄がこうなったのは、企業努力が足りなかったから、とか言われたら、反論しにくいかもしれないけど、やっぱり問題は、富と人気が、セ・リーグそして、マスコミへの露出概要に高い、自称盟主球団に偏っているのが、最大の問題のはずである。

が、放映権を機構で一括管理とか、その手のアイデアは、富を失いたくセ・リーグと、自称盟主球団につぶされてしまう。まあ、近鉄を初め、パ・リーグの球団からしてみれば、

 

 

 

やっとれるか!!

 

 

 

 

と言う感じだと思う。

が、やっぱり近鉄には、もう少し、頑張って欲しかった。うん。例えば、「消費者金融業者に球団売るぞ!!」とか、外資の、其れも、自称盟主球団オーナー閣下が、ぶちきれそうな企業に「一円で売却します」とか、何とか言って、自称盟主球団オーナー閣下の血圧を上げに上げまくって、ポックリ逝かせる位の事をやって欲しかった気もする。

本音を言えば、今からでも遅くないから、合併と言う事態を避け、何とかして欲しい気もするが、現状を見ると、やっぱり一リーグ制へと移行してしまうのだろうか?

 

 

 

まあ、ただ、望みはある。

 

 

 

なんと言うのか、自称盟主球団戦の中継は、軒並み低迷。あれだけの選手を、近鉄が苦しむ、赤字額以上の金をかけて、集めて、自称最強チームを作っても、要するに、誰も関心を寄せてくれなかったと言うことである。このまま、自称盟主球団中心の一リーグになっても、結果は、変わらない。と言うか、良くなることはないだろう。悪くなることは有っても。

うん、このまま、一リーグ制になれば、確実に、日本のプロ野球は消滅する。

老害オーナーと、プロ野球どっちが先に逝くかは、微妙だが、今の流れのまま、一リーグ制に移行すれば、確実に、プロ野球はだめになるだろう。

うん、で、現在のプロ野球機構がつぶれれば、改革だの、何だのまどろっこしい事をせず、新たな機構が出来上がると思う。そうすれば、球界もましになるかもしれない。プロ・アマ交流も積極的に行われ、富の分配も、ある程度行われ、球団経営にも、あまり金をかけずに出来るようになるかも知れない。

 

 

あ゛〜、マジでポックリと逝ってくれないかなあの御老体。