裏木戸通信4号

交通網の整備

陸の孤島、よく不便な所をこの様に言う。私の実家も言うなれば陸の孤島である。一番近くの駅まで8キロほどある。しかし、この日本にはもっと不便な所もある。そう、いくら狭い日本とはいえ、交通の便が悪い所は幾らでもある。

先日あるニュース番組で、東京の交通整備についてやっていた、23区内のある所がでて、そこの人間が「ここは陸の孤島といわれている、一番近い駅でも2.5キロ離れている。」と言っていた。

舐めてんじゃねーぞこの野郎!!!

と思わず画面に向かって突っ込んでしまった。

よく都会の人間は「田舎はいい」等とほざく。「都会はごみごみしている」、「空気が汚い」等など色々文句をぬかす。しかし、これとて都会に済んでいる自惚れから出てくる言葉である。都会に住んでどれほどの恩恵を浴しているか、理解していないか、忘れてしまったか、どちらかである。

田舎が言うのならば、止めはしない、住めばいいのである。本当にいいと思うのならばそれができるはずだがやらない。これも、内心では「やっぱ都会が一番だ。」と思っているからだと思う。

就職、進学、日々の生活。都会に住んでいるメリットは計り知れないものがある。なのに文句をぬかす。しかも経ちの悪いのになると田舎に住んでいる人間を馬鹿にする奴すらいる。

こっちだって好きで田舎に住んでいるのではない!!!

大体都会に住んでて何処が偉いのか?

この疑問に明確な答えを出せた人間はいまだかつていない。もし万人が納得する答えを出すことができる人間がいればノーベル賞物の偉業であろう。

殆どの人は、田舎は田舎であることを望む。やれ自然を破壊するな。郷愁を壊すな。景観が云々。これらを守ることは確かに大切であるし、必要なことである。しかしこれらの負担とて、大抵地元の人が追わなければならない。都会に住む人々はそれらの事に対して、大した責任を負わないし、余り負担も負わない。だから無責任にその様なことも抜かせる。

田舎に立派な道を作ると税金の無駄遣い呼ばわりをされる。確かに税金の無駄遣いだ。しかしニュースを見て思ったのは、これほど交通の便の良い東京に、さらに鉄道やらなんやらを作るのも十二分に税金の無駄遣いだ。

人は基本的に上を見る。東京から見れば、駅から2.5キロは確かに不便であろう。それでも田舎者から見れば贅沢な文句である。

これを不便などとぬかす馬鹿者はいっぺんシベリアの奥地にでも移住させるべきだ。そうすれば自分が以下に便利な所に住んでいるか実感もするであろう。

私は病んだ田舎者。