裏木戸通信42号
さらば森総理
とうとう森総理が退陣する。
支持率の低迷、失言の連続、圧倒的不人気の中で辞めて行く。
「勝手に改蔵11巻」では、フライングで、「森元総理」となっていたが、ついにそのとおりとなった。
それでも、なんやかんや言って、一年持ってしまったのは不思議である。過去最低の支持率、失言の連続、ついには身内からも、「こんなんじゃ私が総理大臣をやった方がましよ」などといわれる始末。とにかくぶっちぎりの人気のなさである。
就任当初から、サミット後解散、加藤幹事長による不信任案、○○月退陣etc。とにかく、就任当初から、「何時辞めるのか?」が話題になっていたような気がする。こんな総理大臣もある意味珍しいのではないか?何しろ、最大の関心事、話題が、最初から、最後まで、「辞める」なのである。
本来なら、こんな状況は耐えられまい。しかし、森総理は、そんな中で、結構のほほんと総理を続けていたように見える。神経が図太いのか?鈍いのか?馬鹿なのか?不感症なのか?いずれにしても、そういう意味では、案外凄い人だったのかもしれない。しかし、残念ながら、その凄さが、政治の方面に働くことは、ついぞなかった。
しかし、この人が、空気を読めない、引き際をわきまえなかった人であったことだけは確かだ。
引き際と言うのは肝心のような気がする。
諦めないと言うことも大切だが、諦めることも同じように肝心である。あまりにひとつの事に固執するのはいただけないし、そんなことをして、チャンスを逃したり、大切なことを見失った例は多くなる。
生物の死と、生物の進化には深い関係が有るとも言う。細胞だって古くなれば死ぬし、製品だって、古くなれば壊れる。何かが、壊れたり、死んだりするから、新しいものが現れ世代交代も起こるのである。組織なども同じで、やはり、世代交代などは大切である。
昔は、隠居と言う形で、年をとった人たちは、第一線から引いていった。隠居の意見は重きを置かれはしたが、あくまでも、表には出ない。やはり、経験則などで、組織にも、世代交代が大切と言うことを知っていたのではないだろうか。
森総理も、中継ぎと言うことを考え、さっさと身を引いてしまうべきだったと私は思う。さっさと辞めてしまえば、此処まで、嫌われなかったし、たたかれもしなかったことであろう。
だが、その森総理ももう辞めてしまう。今度の総理は誰になるのか?
合いも変わらず、自民党の、古だぬきたちなのだろうか?
日本の政界も、本気で世代交代をしてほしいと思う今日この頃である。