裏木戸通信5 5号
鉄ちゃんの憧れ?
蒸気機関車。
かつての鉄道の花形。
蒸気の力で、人と物を運んだもの。
私は、蒸気機関車が好きである。
でかい動輪。
メカメカしいデザイン。
煙を吐いて進む姿は、新幹線なんかよりよほど迫力があるような気がする。
しかし、蒸気機関車には数多くの欠点がある。
まず煙を出し続けるので、公害の元である。
そして、整備が大変である。
さらに、燃料効率が悪い。
彼らが現役引退したのは至極当然の結果である。
しかし、無くなると、それを懐かしむのが、捻くれ者の人間の心理である。
だから、SLが復活する。
で、昔を懐かしむもの、懐古趣味に浸り対もの、鉄道オタク、子供、etcが集まってくる。
路面電車。
これもかつての都市交通の花形である。
しかし、これも自動車通行の邪魔という理由で、殆どの都市から引退してしまった。
で、わずかに残った、路面電車は、やはり、懐古趣味やら、何やらの人が乗りにやって来る。
でも、路面電車はSLとは少し違う。
自動車という、都市交通の上では新参者の邪魔という理由だけで、引退を余儀なくされたのである。
最近になって路面電車がクローズアップされてきている。
路面電車は排ガスを出さないので、環境にやさしい。かららしい。
同じ人数を運ぶのなら、出す公害は、バスに比べればはるかに少ない量であるという。
だが、路面電車はSLと違ってなかなか復活しない。
SLも、路面電車も線路さえあれば走る。
だが、路面電車の線路は、邪魔なものとして撤去されてしまった。
だから走らせるには、再び、地面を掘り返して、線路を引いて、架線を引いて・・・・・・・・・・
そう、復活させるには非常に手間がかかるのである。
なにやら自然破壊と、その後の自然回復と同じような感じがしないでもない。
邪魔。
というだけで、排除するのは簡単だが、排除する前によく考えなければならない。