裏木戸通信 63号
夏が終わる。
夏が終わった。
めでたく終わった。
何事もなく終わっちまったぜ、へん。
そう、夏が終わったのである。
子供達にとってのだけどな。
夏休みが終わったと言った方が良いかもしれない。
まあ、私も子供だったから余り大人気ないこといえないけれどもさ、夏休みの終盤の思い出と言うと、やっぱり一生懸命必死こいて、溜まりに溜まった宿題を何とか終わらせようと悪戦苦闘している自分と、そのとばっちりで、手伝っている親の姿。
で、今、全国ウン十万の子供達が同じような地獄を味わっている事だろう。
その一生懸命宿題をやっている子供達に一言。
ザマーミロ
嘘だよ、嘘。
そんな大人気ないことは言わないよ。
私が言いたいのは、辛くとも、苦しくとも、一生懸命がんばって期日までには仕上げようねと言う事だ。
期日までに仕上げると言う事はとっても大事な事なんだぞ、世の中にとって。
え、そんな事は無いじゃないかって。
確かに世の中には、エニ○クス、とか、ア○プルとか、コ○ミとか、その他色んな所みたいに、自分で決めた期日を平気の平左で破る奴が多いのは事実だ。
しかも、たまに期日を守ったかと思うと、その出来上がったものは、不完全で、学校の宿題だったら確実に最低の評価を食らうような物を出してくるって言うんだから更に悪質だ。
良い子の皆は、こいつ等みたいな期日、時間を守らなくても涼しい顔をしている大人になったら駄目だぞ。そんな人間誰も信用してくれないからな。
え、上に揚げた者は、なぜか信用を失っていないから大丈夫だって。
そんなのはまやかしだ。
だって上の奴らを信用している人間達を見てみろよ。
いわゆるオタクって言われる、世間の常識なんか全く心得ていない困った人種達ばっかりだろう。そんな奴らが信用する奴らなんかやっぱり一つ穴の狢で、常識も何もない奴等なんだから。(おそらく)
大体、こんな奴らに信用されたって嬉しくとも何ともないだろ。まあ、俺もそのオタクなんだけどさ。
まあ、兎に角、期日は守ろうと言う事だ。さもないと、上のお兄さん達みたいな、結局だめだめな人間にしか相手にされない、だめだめ人間になっちまうぜ。
後さ、今やっているって事は、夏の前半は、行け行けドンドンで遊びまくったわけでしょ。
だったら仕方が無い、ぶつくさ言わず自分の力で仕上げなくっちゃ。
ちゃんと計画性を持ってやっていれば、今ごろタイタニックを見ながら、
「ジャックって馬鹿な男だよな、女の涙にだまされて、あんな愚かな人間には俺はならないもんね。」
と左団扇で、過ぎ行く夏を堪能できるってもんだ。
でも良い子の皆。計画性が無いからって悲観する事は無いぞ。だって目先の利益に追われ、大局と先を見ず行け行けドンドンで行くのが、われわれ大和民族の民族的DNAなんだから。
日本を見てみなよ、行け行けドンドンで戦争やって、行け行けドンドンで高度経済成長に突入し、行け行けドンドンでバブルに踊って、たどり着いた先が今の不況だ。
むしろ今宿題を必死こいてやっている君は、純粋な日本人のDNAを持った人と言えるだろ。
だから誇りをもて!!
でもね、いくら苦しいからって友達の宿題を見せてもらったら駄目だぞ。やっぱり宿題は自分の力でやらないと。そうじゃないと、責任の擦り付け合いと隠し合いをする、外務省の駄目な大人みたいになっちゃうぞ。
まあ、今年の夏は終わったんだから、これ以上グチャグチャ言ってもしょうがない。ようは、この夏を良い教訓に来年からは計画性を持ってちゃんとやれるかどうかだ。
やれる君はえらい。
誇って良いです。
やれそうも無い君、今からでも遅くは無いから自分を改造しよう。
でないと俺みたいにいい年こいて夏のアバンチュールが一度も無かったて言う大人になっちゃうぞ。