裏木戸通信 77号

 

 

マイナー思考

 

 

 

マイナー。

 

 

メジャーじゃない物

英語辞典で「minor」の意味を調べると、「. 小さい方の, 小…; 重要でない, 生命の危険を伴わない; 二流の; 【法】 未成年の; 【楽】 短音階の; [[英]] 年下の (Jones 〜); [[米]] 副専攻科目の.  」(EXCEED英和辞典より)と出てきた。

「二流の」と言うのは少々へこむ物がある。

アメリカにはメジャーリーグの下にマイナーリーグと言うのがあるが、直訳すると「二流のリーグ」と言う事?

 

ある意味ストレートでいいんだけどね。何と言うのかさ・・・・・・・・・・・

 

少々驚くのは、辞書上では、マイナーには、小さい、小・・・・・と言う意味はあっても、われわれが日常会話で使うようなニュアンス、いわゆる「有名でない物」、「みなが使っていない何か」等という意味が無い事である。

 

 

「パ・リーグは、マイナーだ」と言われるが、当然パリーグは二流ではない。

セリーグが、特定球団のおかげで、メディアへの露出が高いから、セ・リーグの方が、人目に触れ、「有名」になり、「人気」もあり、その反対で、パリーグは、「有名でない」、「人気が無い」と言うことで、「パリーグはマイナーだ」と言われるのである。辞書の意味に沿って「二流の」とするのなら、案外セリーグの方が「マイナー」かもしれない。

 

「マイナーブランド」、「マイナーなメイカー」と言う時だって、われわれは、「二流の」という意味ではなく、「有名でない」とか、「小さい」(これは辞書の意味どおり)とか、「大手でない」と言うことで使うのであって、「二流の」を表現する為にマイナーを使う人はいないだろう。

 

「マイナー思考」にしてもそうである。多数の人が使っている物よりも、余り人が使っていない隠れた名品、人に知られていない逸品を使いたがる考えの事だと思う。決して「二流思考」などではない(人によってはそういう人もいるかもしれないが)

そういう意味では、むしろ「マイノリティー」の方が、辞書上の意味では近いかもしれない。(英語は苦手なので、英語圏の日常会話で、マイナー、マイノリティーがどう使われているかは取り合えず無視)

「minority」を辞書で調べると「n. 【法】 未成年(期); (単複両扱い) 少数 ((投票などの)); 少数党; (形容詞的) 少数の; 少数派の.」(EXCEED英和辞典より)と出てきた。

 

 

 

で、えてして、「マイナー思考」な人間=「物が判っている人間」、「こだわりを持っている人間」、「自分を持っている人間」と見られているような気がするし、そう自負しているような気もする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、本当なの?

 

 

 

確かに、余り広まっていない隠れた逸品、人に知られていない名品は在るだろう。

でも、商品の場合、広まる物は、やっぱり良い品物だから、広がるんじゃない?

「マイナー思考」とか言って、少数派の物を使うのはいいけどさ、それが少数派でいるというのは、それが、案外余り良くない品だったから、広まらなかっただけなんじゃないの?

まあ、事はそんな単純じゃない事ぐらいはわかりますけどね。

手作りで、大量生産できない物や、企業規模から、メジャーになれない物、等もあるけどさ、そういう物は得てして高いような気がするんですよね。

 

 

 

 

 

 

でもそういうものを使って「マイナー思考」は間違っていない?

 

 

 

 

 

 

 

そういうのは、「高級品思考」と言わない?ねえ?

 

 

更にさ、「マイナー」だった物が「メジャー」になると、「多くの人が使っている物を使いたくない」とか、「メジャーになって○○になった」とか言って使わなくなる人も結構いるような気がするけどさ、

 

 

 

 

 

 

 

 

それってただの捻くれ者って言わない?

 

 

 

本当に、良い品物で、値段も手ごろな物だったら、広がった方が、世の為人の為じゃん!!

普通の人なら喜ぶし、それを広めようとするんじゃない?

「マイナー思考」とか言って得意になっているそこの君、案外ただの「捻くれ者」なんじゃない?

 

 

 

もう一度、胸に手を当てて考えてみようよ。

 

 

 

大体世の中には、少数ゆえ、ひどい目に在っていたり、苦労をしたりする物や人も沢山いるんだからさ。

いわゆる、「マイノリティー」といわれる人達。

特に、民族、人種(これも考えて見れば、たわけた区別の仕方だが)、これなんか、本人がいくら努力したって、どうしようもない物だ。

 

で、民主主義、多数決で動く世の中では、「マイノリティー」の主張や、権利は無視されやすい。

 

人に知られていない品物や、隠れた名店などに行って、「マイナー思考」とか言って気取るのもいいけどさ、「マイナー思考」と言うんだったら、こういう「マイノリティー」の意見にもちゃんと耳を傾け、そういう「マイノリティー」の権利などを守る為に、時には立ち上がれて、「マイナー」でも良い物だったら、それを「メジャー」にするように何かをして、それが「メジャー」になったら、「人が使っている物は・・・・」なんてやらないで、それを喜べる人になろうぜ。

こっちの方が、かっこいいと思うよ。やっぱり。

 

 

よほど変な物や、特殊な物意外は、「マイナー」が「マイナー」のままでいていいわけは無いと思う。「マイナー」、「マイノリティー」をそのまま、「マイナー」、「マイノリティー」のままにしていてはいけない。

 

 

 

 

 

 

マイナーな物にももっと光と脚光を

 

 

 

 

 

 

 

 

だから東宝さん、今度のゴジラ映画のタイトル

 

 

「ゴジラ・モスラ・キングギドラ。大怪獣総攻撃」

 

 

にちゃんとバラゴンも入れてあげようよ。

 

 

 

 

 

ライダーマンにもっと光を