裏木戸通信 85号

 

妄想は現実に?

 

 

 

 

あなたは、好きなアイドルはいますか?

 

 

こう聞かれて、だれだれが好きと答える人は結構いるだろう。

 

 

 

好きなアニメキャラはキャラはいますか?

 

 

 

こう聞かれてだれだれが好きと言う人は余りいない。

 

 

アイドルのだれだれが好き、好みのタイプと公然と言う人は案外多いが、アニメキャラ、漫画キャラのだれだれが好きとか、好みのタイプと公然と言う人はあまりいないような気がする。

 

 

この違いはどこから来るのか?

 

 

 

アイドルの場合は一応実在する人物であり、アニメキャラの場合は、実在しない、完全に人のイマジネーションから生まれた物である、という違いから来る物であろう。

 

 

この二つの違いは大きいといえば確かに大きい

 

 

アニメや漫画のキャラクターは、人のイマジネーションから生まれたものなのだから、女性の場合、いい女で性格が良く、男性の場合ハンサムで、万能だったりするのも当たり前である。作り手が理想とする異性、それらを見たり、購買したりする、言わばユーザーが求める、理想の異性像、受けのいい異性像などをそのまま形にしたものが、アニメキャラや、漫画キャラだからである。ある意味、理想道理で、好みのタイプが生まれるのは道理である。

だがそれらに何かを求めるのは、現実逃避とイコールと見られかねず、また、やはり、行き過ぎると、それは現実逃避になってしまう。

これらにはえてして負のイメージが付いて回るし、行き過ぎたそれはやはりその人にマイナスな物しかもたらさない。

だから、これらの者を好き、または理想の何がし等と言うのははばかられ、公然と言う人も少ないのだろう。

そこへ行くとアイドルはまだ実在する人、現実に存在する人である。

アイドル自体は、理想化された異性像などを、プロダクション、メディアなどによってそのイメージを植えつけられ、創り上げられた物とはいえ、元は生身の人間であるため限界がある。

理想の異性像などに近づけることは出来ても、完全に理想のそれにはならない。ここが、アイドルに関しては公然と言う人が多い一番の理由であろう。

だが、余りいい歳をして、アイドルとか言う人は、やはり、アニメや漫画のキャラのことを言う人と同じような目で見られる。

 

 

 

 

これは両者が根は同じ偶像に過ぎないことから来る物であろう。

 

 

 

 

現実と非現実と言う違いは大きいが、根は同じ両者である。両者には幾つかの居通点も存在する。

 

 

 

その内の1つが、決して脱がないと言うことであろう。

 

 

 

 

アイドルは脱がない。

 

 

 

水着などの所謂サービスシーンはあっても、ヌードにはならない。これは不文律と言って良いものである。アイドルが脱ぐとき、それは人気が落ちたときであり、大衆の前から消えるカウントダウンが開始されたことを意味している。

一時宮沢りえにより、これが過去の物に成り掛けたが、それ以上の進展は見られず、やはりこの不文律はいまだに生きているような気がする。

 

 

 

 

 

 

だからアイコラと言う物が生まれるのである。

 

 

 

 

 

見れないから見てみたいと言う人間の心理から来る物であろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

アニメキャラも脱がない。

 

 

いや、脱ぐのもあるけれども、それは、AVタレントや、男性誌のグラビアアイドルのように、最初から脱がすことを目的に生み出されたものである。これらは、さらにアングラな物であり、これらを理想とか言う奴は、極度にアブナイ奴か、極度に解脱出来た人間かのどちらかであろう。

とにかく、普通のアニメキャラは脱がない。

 

 

 

 

 

 

 

だから同人誌なる物が生まれる。

 

 

 

そう、アニメキャラは脱がない。未だかつて、宮沢りえのような真似をかますキャラは存在しなかった。アニメキャラは、完全に人が生んだものである。アイドルにはまだ自分の意思が存在するが、アニメキャラにはそんなものは存在しない、生み出した人、プロダクションが脱がさない限り、正式に脱ぐことは無い。そしてプロダクションは、自分たちが生んだキャラを脱がすなどと言う真似は決してしない。清純派で売り出したアイドルを、人気絶頂のとき脱がす芸能プロが無いのと同じである。

 

 

 

 

 

 

だが

 

 

ここに一つだけ前例を覆すところが現れた。

 

 

この方たちである(18歳以上はリンク先に飛ばないように)

 

 

いや、この遥か前に、メーカー公認と言うのか、メーカー自体が脱衣麻雀を出して物議を呼んだから今更騒ぐ事ではないかも知れないんだけどさ、結構有名だしね。

しかし、やはり、公認でこんなことをされたら、危ない妄想を膨らませながら、同人系の物をせっせと作っている人はどんな気分であろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

やっとれるか(激怒)

 

 

 

 

 

と言うところか、それとも

 

 

 

 

 

 

よくぞやってくれた(狂喜)

 

 

 

 

 

と言うところか?

 

 

私にはわからない。だが、この元になったアニメは、仮にも、ガンダム以来のムーブメントを起こしたと言われるアニメである。メーカーにとっては大事に育ててゆくアイドルなのでは?

まあ、あのアニメ自体は、オタクに対する強烈な、否定のメッセージを持っていたから、それ絡みの強力なオタクカルチャーに対するメッセージなのかも知れないし、ただ単に、商売に徹しているただけかも知れない。

だが、エポックなのは確かであろう。(たぶん)

これがこの先広がってゆくのか、それとも此れだけで終わるのかは判らない。

個人的には、日本のサブカルチャー、オタクカルチャーがこれ以上おかしく、危ない方向に向かわない為にも、広がらないことを祈らずにはいられない。

 

 

 

真似しないでね、講談社の皆さん。

(ネタが無いもので)