80才の女性が黄疸に気づき近くの内科医院を受診しました。腹部超音波上肝内胆管が拡張し、血液検査でも胆道系酵素上昇、ビリルビンの上昇、肝機能障害を認めました。すぐに私の病院に紹介入院となりました。入院後CTスキャンで詳しく検査しました。総胆管、肝内胆管が拡張しており総胆管末端の壁肥厚を認めました。総胆管癌を疑い消化器外科に手術目的で紹介となりました。精密検査の結果、やはり総胆管癌を疑われ手術となりました。結果はなんと癌ではなく、胆道の異物でした。この異物は魚の骨の可能性が高いということでした。飲み込んだ魚の骨が十二指腸から総胆管に迷入してこの場所で総胆管の閉塞をきたし黄疸が出た可能性が高いと思われました。非常にまれな症例です。しかし、結局癌ではなく手術で異物を除去し黄疸も軽快しました。元気になられ自宅に退院となりました。 |
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