第143回

脳梗塞にて外来通院中脳出血を発症した74歳女性

01.6.19

脳梗塞にて外来通院中脳出血を発症した74歳女性

74歳女性のNさんは脳梗塞の既往があり外来にて抗血小板剤を内服中でした。
会合に参加中突然左片麻痺をきたし救急車で運ばれました。
右の被殻というところに出血を認めました。
結構大きな出血でしたが手術はせずに内科的に治療しました。
左麻痺は残存しましたが今後リハビリをすれば社会復帰も可能です。
出血後4週間目にリハビリ病院に転床となりました。
がんばって社会復帰してほしいと思います。

この患者さんも脳梗塞の再発予防に抗血小板剤を内服されていた患者さんです。
抗血小板剤のために出血が止まり難かった可能性があります。
主治医としては非常に残念ですが、前回が脳梗塞であった以上、
再発予防に抗血小板剤は処方せざるを得ません。
急性期の治療が反対なだけにこういう症例は残念でなりません。

リハビリがうまくいきまた元気に外来診療にいらっしゃればいいなと思います。

MRI  T1画像

右の被殻に出血を認める

慢性期の MRI 画像です。

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