第167回

癌の全身転移で発見された47歳女性

01.9.14

癌の全身転移で発見された47歳女性

47歳の女性が全身倦怠感、背部痛、腰痛、腹痛、下肢の麻痺にて発症しました。
近くの内科医院を受診し私の病院を紹介されました。
腹部CT検査上なんと肝臓は大部分が転移性肝臓癌で占められていました。
大動脈周囲をはじめ腹腔内にはたくさんのリンパ節転移も発見されました。
肺には転移性の肺癌も認められました。
胸水や腹水の貯留も認めました。
背部痛、腰痛、下肢運動麻痺の原因として脊椎への癌転移が多発性に認めました。
全身の臓器に癌の転移が発見されましたが、原発の癌がどこの臓器から発症したのかは結局不明でした。
症状を出して病院を受診しましたがすでに手遅れでした。
あまりにもたくさんの転移病巣があり原発病巣が確認されませんでした。
抗癌剤治療などを施行していますが、極めて予後は厳しいと思われます。


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