70歳男性がトイレで力んだとき激しい腰痛を感じました。そのまま気分不良になり家族に助けを求めました。すぐに近くの内科の先生に往診してもらいましたが、冷汗著明、顔面蒼白であり、血圧が70台とショック症状を認めました。すぐに私に電話で相談がありました。救急車にて搬送されましたが、激しい腰背部痛がありました。痛みで仰向けに休むことも出来ませんでした。発症の仕方、痛みの場所から腹部大動脈の病変を疑いCTスキャンを施行しました。CTスキャン上、腹部大動脈瘤が破裂し、後腹膜に大量の出血を認めました。救命は不可能かとも思われましたがすぐに血管外科のある病院に緊急手術を依頼しました。迅速に対応してもらい速やかに手術が出来ました。人工血管に置換し、手術は無事終了しました。発症後家族の迅速な対応、近くの内科医の適切な対応、そしてCTスキャンで診断が速やかについたこと、たまたま血管外科が手術中でなく緊急施術に対応してくれたこと等がすべてうまくいき患者さんは無事退院することが出来ました。 |
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