第50回

超音波検診で偶然発見された腎臓癌

00.8.21

63歳の女性 Hさんはたまたま超音波検診を近くの医院で受けました。
全く無症状でしたが、風邪でこの医院を受診したついでに超音波検査を受けたようです。
この超音波で右の腎臓に異常があるということで、私に紹介がありました。
CT検査を施行しましたところやはり右の腎臓に腫瘍を認めました。
造影剤で造影早期に強く造影され,後期に正常腎より造影効果は減弱します。
典型的な腎臓癌の所見でした。
この方は全く無症状でした。たまたま検査をして見つかった癌です。
検尿では異常所見がありませんでした。
見つかったのはラッキ−ですが、残念ながら少し進行しています。
手術をする予定ですが、手術をしてみないと正式な診断はつきません。
再発がなければよいと思います。
このように腎臓癌は超音波検査をきちんと受けていれば、
早期発見も可能です。(この方は少し進行していますが)
年1回位は腹部超音波検査を受けましょう。

腎臓のCT

造影早期 良く造影される円形の癌を認めます


腎臓CT

造影後期 癌は正常腎より早く増強効果が下がっている

正常腎より黒くなっている

診療日記ホ−ムへ