第80回

頭痛の精密検査で偶然脳腫瘍が発見された39才男性

00.10.3

頭痛の精密検査で偶然脳腫瘍が発見された39才男性

39才男性が頭痛がするために脳の検査を目的に私の病院を受診しました。
CTスキャン上、左側の
sphenoidal ridgeというところに脳腫瘍を認めました。
MRI 上はT1画像、T2画像の信号強度のパタ−ンおよび造影効果から、
meningioma という脳腫瘍であることが判明しました。
良性の脳腫瘍ですが、このmeningioma の出来ている場所が
視神経に近く、
ガンマナイフではなく、手術で治療することになりました。

ガンマナイフの場合、視神経にも照射され視神経の障害がでることが考えられるからです。
meningioma という腫瘍はCT、MRIでは脳実質と同じように写り見落としやすいです。
造影をすれば強く染まり、はっきり診断することが出来ます。

CTスキャン

sphenoidal ridgeに脳腫瘍を認める


T1画像ほとんど脳実質と信号強度の差がない


造影すると脳腫瘍が強く染まり(白くなり)

よく確認される


同じ造影後の前額断

かなり視神経と近い

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