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最近のギターやキーボードのアンプ等の多くには、ダイレクト収音できるLine出力が設けられている。平衡・不平衡、XLR3/PhoneJackの違いはあるが、随分と便利になった。半世紀程前は一部の高級アンプにしか無かったと記憶している。それでワニ口リード線でスピーカー端子から音声出力を取り出し、抵抗によるATTを介してトランス受けしていたことが懐かしい。 ところが小生、電気的なアイソレーションを危惧し、もっぱらMic(スタンド付き)をアンプの前や後ろに立てることを好んでいた。演奏者からリクエストの無い限りLine受けは遠慮していた。ところが今年の「清水いはらフェス」で、奥行き2.5m程度のウィングトラックをステージに使うことになった。この幅だと、マイクスタンドは演奏スペースを圧迫するため、検討の余地なく却下となった。結局、急造したダイレクトボックス(Hi-Z受けトランス4系統)で凌ぎ、事無きを得た。しかも、気にしていたHum等のNoiseも皆無で、これイケるじゃんととなった。 そんなことがあり、今回時間のある内に次の準備をやろうと、急造していたダイレクトボックスをそれなりの形に作り替えることになった。 |
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10kΩ:600Ωトランス(山水ST-75)を中心に、アンプ(楽器)側はXLR3-31系とRTSジャック(平衡フォーン)のコンボコネクタで受けトランスの10kΩ側へ接続。出力はトランスの600Ω側をXLR-3-32系コネクタで取り出す。回路はトランスとコネクタのみなので可逆性があり、逆方向で使えばステップアップトランスになる。 回路は基本的に平衡回路だが、不平衡のフォーンプラグを差し込んだ場合は、コンボコネクタに接続されるトランスのコールド側が接地されるので、不平衡回路が出来問題なく対応できる。 なお今回はアース切り用のスイッチは取り付けていないが、折りを見て考えたいと思っている。また、直接ギター・ピックアップ等の入力もフォーンプラグで可能なので、ギターアンプが無い場合の対応も可能だ。 |
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写真はボックスの内部。コネクタの取り付け系は22o程度あるが、手持ちのシャシパンチは21mのため、不足分を半丸ヤスリで拡大した。配線は至極簡単だが、念のため位相が反転しない様に注意する。トランスは、かつてのグッズでは平ラグに半田付けして、箱にビス締めしていたが、今回はウレタン剤で包んでしまう方式にした。かなりの手抜きに見えるが問題は無い。 ケースはアルミニウム製で、過去アイデアル/PL-5を多用してきたが、生憎当地のパーツショップにはタカチ/T8-4-5しか置いて無く、これを使った。両者のサイズはほぼ同等だが、タカチのはアルミのノリシロが無いため、側面の隅々まで部品配置できるメリットがある。強度はアイデアルが勝っている感じはするが…果たして。 完成したら使われる可能性のあるコネクタ(XLR3、フォーンプラグ平衡・不平衡)を使い、低特で信号を入れ通過ロスや残留ノイズに問題が無いかを確認する。600Ω信号源で、レベル計を600Ω受けすると凡そ10dB低下する。 |
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写真はプリントアウトしたラベルシールを貼り、昨年製作した48V→12Vファンタム変換を後ろに配置した様子。こんなモノでも有ると無いとでは大違いで、現場での作業相当改善されるはずだ。特に受けコネクタをXLR3とRTSのコンボタイプにしたことは、融通性が向上し柔軟な対応につながると思う。次回のイベントが楽しみになって来た。 過去に製作したモノも、順次コンボタイプのコネクタに交換するか、新規に製作する予定でいる。ちなみに、本来ならマイクトランス級の磁気シールドが施された高級トランスがベストだが、まぁLineレベルであることと、アマチュアのイベントが中心なので、これで良しとしている。 コネクタをXLR3主体にしたことで、ステージ上で引っ張られたり蹴飛ばされたりしても安心・安全となった。 |