「文学横浜の会」

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2008年6月3日


「QC活動の中身」

 会社でのQC活動に残業代を支払うべだ、との新聞記事を目にした。当たり前といえば当たり前のことだ。 所謂、生産性向上を狙いとしたQC活動は業務の終了した後で、職場単位で行われている。 そうした活動に残業代が支払われていなかったと言うのは、QC活動の本質を現しているように思う。

ここで言うQC活動とは品質管理(Quality Control)の略で、企業が如何に効率よく生産性を向上させるかを、 社員同士で知恵を出し合い、具体的な方法を検討させ、実践させることだ。 生産性向上とは、つまるところ社員が自らの労働に余裕をなくし、労働の密度を高めることだ。 だから会社側にとっては、生産性には直接関与しないQC活動そのものは労働ではなく、 つまりそうした時間には賃金を支払わない、と言うことなのだ。そうした事に“NO”と言った訳だ。

 まあ、ぼくのような怠け者は、自らの首を絞めることにも繋がる行き過ぎたQC活動そのものに嫌悪感を抱いていた。 生産性の向上とは、究極的にはトイレに行く余裕もなく、一瞬たりとも無駄な時間もなく、 決められた作業時間は生産に集中しなければいけないと言うことで、考えただけでもうんざりだ。

そうした活動に社員が知恵を出し合うと言うのだから、ぼくには労働者の裏切り者としか思えなかった。 資本家はそうした活動に賃金は支払わない代わりに、良い提案をした社員に社長賞など出しておだて上げる。 会社によっては昇級や金一封といった褒美もあると聞くが、 社員の余裕を無くす提案などはぼくには“裏切り者”としか思えない。

 と言うことで、ぼくは従業員が楽になるような生産性向上のためのQC活動を奨めるべきだと思う。

<K.K>


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