「文学横浜の会」
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2011年11月6日
「晩秋に思う」
晩秋になって秋を感じるようになり、柄にもなく、ふと日本の行く末を考えた。
少子高齢化によって日本はこれから人口が減り、地方の過疎化は進み、日本の高齢化は益々顕著になる。
日本の人口減少は、それだけを捉えれば悪い事ではないと思う。
江戸時代の人口は5〜6千万程ではないかと言う説があり、どの程度の人口数が適正かは諸説あるが、
戦後ベビーブームの勢いでの人口増加が続けば、明らかに多すぎる。
で、ここへ来ての急激な人口減少が問題になっている。
国土面積に対して適正な人口密度になるのは悪くはないが、国家運営の面では良くないと言う事らしい。
急激な人口減少とは言うけど、毎年の出生数を見ればそんな事は何十年も前から判っていたのに、
問題は人口構成に見合った政策や仕組みにしなかったつけが今になって表れたと言う事だ。
つまり政治の怠慢であり、国民の甘えが今日の事態を招いた。
ギリシャでは約38兆円の借金を抱えて、国は混乱に陥っている。
国力が違うとはいえ、日本は約1000兆円の借金を抱えており、毎年の収支バランスでも30兆円を超える借金を積み上げている状況だ。
おまけに高齢化に伴い年金支出や医療費の国家負担は毎年増えていく。
まともな考えをしている人ならギリシャを他人事のように見ていられないだろう。
景気には好い時と悪い時期があり、悪い時には国が借金をしてでも景気浮揚に努めなければいけない事は判る。
それに日本は自然災害と絶えず向き合っていかなければいけない風土の中にある。
今年だけをみても霧島山(新燃岳) 噴火による降灰被害ニュースに始まり、3.11の衝撃的な地震・津波・原発事故、
それに台風12号による豪雨被害とその度に国の支出は増える。
そうした支出はもう勘弁してほしいものだが、そうはいかない。日本で生きている限り、何時自分が被害者の立場になるか判らない。
そういう事を考えれば、国の借金はできるだけ少なくしておかなければいけないのに、この有様だ。
こう言う事態を招いたのは政治の怠慢であり、それを許しているのは国民の甘えだ。
この何十年もの間、景気の悪い時期は兎も角、景気が良い時期にも借金が減る事はなかったからだ。
今、世界は一国の事情だけで国の運営は出来にくくなくなっている。
ギリシャのような小国でも、国が破綻すれば、その国民が被る損害は無論だが、
借金を他国の金融機関を介してしていることから他国へも影響を与える。
日本の抱える借金の多さにも、国内での借金だとは言え、是正しろとの外国からの圧力が強まってくる。
もし日本が破綻すれば、ギリシャの与える影響とは比べようもなく大きいからだ。
それで政府もどうやら本気で財政健全化へ動き出した。
そんな事は他人に言われなくても、と思うのだが、やはり外圧がなくては大きな政策転換が出来ない国なのだろうか…。
財政健全化に無頓着だった民主党が政権に着いて国の財政を知り、国際情勢を把握して、そうした状況を認識できたとすれば、
民主党に政権をゆだねた成果かも知れない。
国民ももう甘えは許されないと知るべきだ。
*
TPP問題(他国間の諸々の関税をなくそう)について、多分その方向で行くのだと思うが、
国情或いは地域性に沿った制度そのものまでグローバル化する事には賛成できない。
もしそういう方向に進みそうなら断固反対し、脱退するか除外されてもいい。そうした覚悟で加わってほしい。
ぼくの理想とする国は、自国で消費する物は自国で生産する。農産物は無論だが、工業生産物もそうだ。
必要な生産物は自国民が生産し、そのための工場(会社)がなければ他国の会社がその国に行ってその国の国民を使って生産すればいい。
どうしても会社を作る程の生産量がない、あるいはその国にない資源は輸入する。
無論、生産物の値段は国によって大きく異なるようになる。 <K.K>
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