「文学横浜の会」
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2022年12月13日
「来年はどんな流れに?」
大国の横暴と言うべきか、核大国の横暴というべきか、それともブレーキのきかなくなった専制国家の横暴と言うべきなのだろうか。
恐らくロシアのウクライナへの侵略戦争はそれらすべてが当てはまる。ロシア国内では偏った情報だけが流されているにも関われず、
政府の言う軍事進攻に反対する国民もいるのだが、全て押さえられている。
ロシア国内では」徴兵されるのはまっぴらと、出国する若者も多くいるとの報道もある。
先の大戦で悲惨な体験をした多くの人々が世界中にまだいるのに、
ロシアの振る舞いはまるで昔の悪夢に戻ったような印象を世界に与えている。
プーチンを国際法廷に、との声がでるのは当然だが実現性となるとなんとも心許ない。
先の大戦の時代と違うのはその武器の大きさだ。つまり核の時代に全面的な戦争が起こればどちらも甚大な被害を被り、
勝者も敗者もない。それを承知でプーチンはウクライナへの侵略を続けているのだろう。
とてもまともな思考を持っているとは思えない。もし本人が正気を逸しているなら、これからどうなることかと心配だ。
ウクライナにはしばらく苦難の日々が続くのは間違いない。
改めてウクライナへの支援を怠ってはならないが、長くなれば成るほど、双方で犠牲者が多くなる。
ロシアの兵隊にしても、愚かな指導者の犠牲者なのだが、そうした指導者にした責任はある。
ロシアの侵略戦争で、もう一方の専制主義的国家、中国の動向が注目されている。
ロシアより大国で、核戦力も持ち、今や米国と覇権を争う野心を隠そうともしなくなった中国はこの先どう動くのか、
取り分け台湾を巡る対応に各国の憶測を呼んでいる。
もし武力で統一となれば隣国ゆえに日本もなんらかの影響は避けられそうもない。
ロシアのウクライナへの侵略戦争をみて、各国は軍事力増強へと動いている。
ヨーロッパの片隅で起きた紛争とは言え、今の時代、情報はたちまち世界に届き、そして各国の防衛に対する不安心理を掻き立てる。
それは自ずと自国の防衛力強化へと繋がる。
使用したら必ず双方に多大の犠牲が生じるのに、それでも双方で軍事力を増強しようとする。
どちらも自国を守る為のものだと。だけどどう言うわけか歴史を振り返ると戦争は自国を守る為だと双方が主張する。
人類の歴史は戦いの歴史、とまで言う歴史家もいる。
戦争の多くは領土問題で、自国の主張の方が正しいとかとで、どちらかが戦端を開く。それも相手が先に発砲したと。
或いは自作自演で相手が先に発砲したとかで。
それが過去の戦争だが、現在はそんな事はたちまち見抜かれるのに、それでも堂々と嘘を言う。
いや取り巻きからの正しい情報が指導者には届かづ、本人は嘘とは思っていないのかも知れない。
軍拡の流れは止めようがないが、一度武力を使えば双方が無傷ではいられない、と言う事は肝に銘じておかなければいけない。
来年以降、どんな流れになるだろう。
<K.K>
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