種  名 Gyrosigma scalprum (Gallion) Sterrenburg
 原 記 載 Rabenhorst 1853. Sussw.-Diat., p.47, pl. 5, fig. 5a
 参考文献 Sterrenburg, F.A.S. 2007 Diaom Research 22(2): 495
Hustedt 1930 Bacill. p.222 f.329
Patrick & Reimer 1966 p.314. pl.23 figs 1-3.
Morales E.A. (Ed) 2006 FIfreenth NAWQA Workshop p.14 f.1.
 特  徴   殻長90-150μm,殻幅18-22μm,縦条線は10μmに16-18本で,殻の縁に沿って曲がる。横条線は10μmに18-20本で縦条線によりわずかに細かい。殻形は披針形で幅は幾分細長く先端はかなり鈍いかより広く槍先状に細長い。縦溝はほとんど一直線で殻の中央を通り,その半分ほどの長さのところから端の近くでわずかに曲がる。中心域は長楕円形。中心節は互いに反対向に鈎形に曲がる。極域は僅かに偏心してロート状に一方向に広がる。(Algae Baseより)。
 なおFifteenth NAWQA Workshop 2005で用いたKuetzing Herbarium のタイプ資料から作ったスライド(ANSP G.C. 14188b)によると
殻の大きさ125×22μm,横条線17-18/10μm 中心付近で僅かに放射状,縦条線16-17/10μm 中心域を包むように円くカ−ブする。縦横の条線密度がほほ等しいのが特徴である。
 この種は1852年にW. Smith によって誤認され,以来G. acuminatum (Kuetzing) Rabenhorst とされてきたものである.新組み合わせは Sterrenburg (1992) によって確立ものである。したがって国内における下記の分布はG. acuminatum (Kuetzing) Rabenhorstとしての報告に基づくものである。
 提示の図は野尻湖産の個体で殻長140μm,殻幅19μm,横条線20/10μm,縦条線19/10μmで条線密度においてわずかに細かいがその他の形質では記載にほぼ一致する。
 分  布 Type locality-----ドイツ
日本の産地-----野尻湖(長野県:中野1912,平野1979,原口1999),手賀沼(千葉県:中野1912),涸沼(茨城県:中野1912),木崎湖(長野県:Skvortzow1936),琵琶湖(滋賀県:Skvortzow1936,根来1954,平野1979),池田湖(鹿児島県:Skvortzow1937,平野1979,長野・田中2003),多鯰ヶ池(鳥取県:原口1965),湖山池(鳥取県:原口1965),仙女ヶ池(埼玉県:原口1966,安藤ら1969),五霞村・化石(茨城県:長谷川1966),富士見市・化石(埼玉県:長谷川1967),桜川村・化石(茨城県:長谷川1967),神通川(富山県:志垣1975,1978),青木湖(長野県:平野1978),中綱湖(長野県:平野1978),余呉湖(滋賀県:平野1979,原口2002),,山中湖(山梨県:原口1998),筆者は他に諏訪湖(長野県),河口湖(山梨県),昭和沼(埼玉県),菅生沼(茨城県),谷中湖(栃木県),兼六園(石川県),松川浦(福島県)から得ている。



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