原宿句会例会点盛り
美穂子 風を待つ間は腹寄せて鯉のぼり 利◎白◎ 鯉のぼりってこんな具合に奇をてらわないと句が出来ないのですよね 草笛や少年俄か師となりて 利希宮◎和 事実はそうでしょう、しかし、ごつごつしているね ゆっくりと月押し上げて花卯木 利○白○ 神も寝ず祭囃子の夜もすがら 利正◎ 神様もお囃子に参加しているという表現です 野を渡る風が香を増す立夏かな 利 風薫る五月などと申します、ちょっと月並みですか
希覯子 夏来たるわが青春は戦どき 利○希◎ 戸袋を巣箱にしたる鳥巣立つ 利 苺狩り大粒選び家苞に 正 家苞は、古すぎますよね、俳句であっても、イエヅト、オミヤゲ両方4音です 草笛の名手の記憶友逝けり 利和○ 季語性が弱くありませんか 坪菜園卯の花垣で区切らるる 利
和博 草笛の幾度も草を替えにけり 利○希○ 湖面よりコックスの声夏来る 利正 卯の花の旧街道を隔てけり 希 卯の花の旧街道なのか、卯の花が旧街道をなのかわからない、隔てるがまた分かりずらさを増す 練乳の器に満ちて苺狩 利 練乳、そんなに沢山くれる苺狩りってのもあるんでしょうか 竹の子の故郷の土の匂いかな 山峡の隙間を埋めて夏霞
筝円 点滴につなぐ命や穀雨くる 宮白正 点滴と雨雫、そんなもんですかね 草笛の風を鋭らす余韻かな 利 風をとがらすは面白いフレーズだが、余韻がでは弱いな 卯の花や喪服に真珠白さ増す 宮 まじめに作ってるのは分かります、だけど、スケベなオッサンが作ってるみたいだね、卯の花に真珠は即き過ぎでしょう 上水を早緑に染め風渡る 利 銀鼠の僧衣の衣擦れ夏立ちぬ 和
正 渓流の水迸る立夏かな 利○ 湖北路に仏たづねて遅桜 利 草笛や我にもありし少年期 利 観音の堂守る村や花うつぎ 宮 湖北はこうなのです、だけどこの表現では、その事情を知っている人しか理解できないのです、もう少し句意を明快にして欲しいと思います バゲットに苺ジャムつけ巴里の朝 白 ですね、
千恵子 初夏の海見下ろして観覧車 利○ 灯の消えし庭に卯の花明りかな 利○ 卯の花明かりは良いにしても、火の消えし庭は安直だ 草笛の少年妹従へて 利 登廊の一方通行牡丹寺 長谷寺がこうだそうです、ま、慣行寺って事ですね、登廊とかいてあったそうですが、なにやら廓にあがるようなおかしな響きです 柄の長き朝摘み苺つやつやと つやつやとですと、あまりの手抜き作句は×です
翠月 浜餓鬼の満を持したる立夏かな 利正○ いくらなんでも浜餓鬼はどんなものでしょうか、岩牡蠣はありますけど 青空に草笛巧み兄の顔 利○ シャツ抜ぎてあらたな空の星涼し 分からなくはないのです、新たな空とまでなるのでしょうか、どちらにしてもわかりずらいでしょう 浄らかさかそけき風や花卯木
白美 解き了へし微分積分立夏かな 享年を触れざる墓に卯の匂ふ 利 卯の匂うはいけないでしょうと、そして、享年を書いていないことは事実にしてもいかにも得意なだけではありませんか 苺つぶすなべて夭折数学者 希 亡くなった方が数学者であったとか 草笛に名手も在りて須磨の浜 こんなところに青葉の笛だそうです 桐の花神愛(かな)しめる子は天に これも一連の句らしいのですが
利孟 怒つてはないは苺を潰すだけ 宮○ 面白いと思ったのですがね 気に入らぬ音はすぐ捨て麦の笛 音を捨てるなど狙いすぎとおっしゃいますが、単に苦し紛れなだけだったんです、ちょっtそういう卑しい気持ちもございますが 遠回りして卯の花の塞ぐ道 座布団と鉄道鞄立夏かな 運転手さんの鉄道鞄懐かしいではございませんか 電磁波のスカラー波のと若葉光 パナウェーブ研究所なんていう頭のおかしなのが出没するってのも木の芽時ではございませんか