172回例会点盛り
美穂子
源流を甲斐に辿りて蛇笏の忌 利笹か○宮白 即きすぎですがね
衣被ポロリ秘密も零れけり 利和笹◎正
湖凪ぎて月の欠片はまた月に 利白和◎
吊り橋の定員ひとり葛の花 利○和正
先に子の釣れて自慢の鯊日和 利正か
白美
赤富士を寝転がり見る蛇笏の忌 利希◎美◎ 赤富士は晩夏から初秋の現象ということで季語性が濃い
新月や破婚の咎は吾になく 利○宮◎ 開き直って断定しましょ、それにしても、男は狼男か?
隠棲の親王の裔葛の花
衣被女将にひとりの息子居て 含みがありすぎるよね、一人のには
鯊の群去つて釣り客大あくび
利孟
鯊を釣る利根に傾く水平線 笹○白◎美○
緩みたる眼鏡の弦や蛇笏の忌 和○正○
秋の日にかざして重ね塗る漆 美白○
朝市の鐘で開店衣被
萩の花セルフ給油は声頼み
箏円
杉板の香る脱衣所葛の花 利○希正◎か◎宮○
淑やかにつるりと逃げし衣被
蛇笏忌やハイテク列車山突っ切る
子も成さず見送るだけの秋時雨
きりぎりす鏡の中につくる笑み 離れ過ぎ
希覯子
ふるさとは墓と山林蛇笏の忌 利◎美
身に入むや人間魚雷雨曝し 利○宮
三番瀬残りて鯊の漁場となる
衣被益子の皿がよく似合ふ
葛の花蔓引き寄せて示しけり
千恵子
よくもまあ小粒揃ひて衣被 利か希○
名の知らぬ大樹仰ぎて蛇笏の忌
屋根を行く猫満月に尾を立てる
昼灯す高層ビルや鯊日和
雨の打つ葉群に立ちて葛の花 当たり前でしょ
和博
廃校のフェンスに沿ひて葛の花 希笹か
裏富士に朝日の当たり蛇笏の忌
峻嶺や小鉢に残る被衣 離れてるかな、ちょっと食い散らしたようで汚いかも
秋麗認定サルタンバンクとや
好天や鯊甘露煮の匂ひして
翠月
蛇笏の忌古き絆の杣暮し
母譲りまず持て成しの衣被
昼過ぎの潮音に鯊の釣り支度
夕月の庵の屋根や葛の花
鳥声の小さき梢や十三夜
蛇笏忌や連山の嶺澄みわたり いくらなんでも、浅いでしょう
深川に残る船宿鯊の秋
むらきもの心澄みけり秋彼岸
信玄の隠し湯近し葛の花 葛の花が咲いてる、そろそろ温泉場かってのは
理解に苦しむ
突出しの女将すすめる衣被 どんなお摘みでもできるね