181回点盛り
利孟 星合ひの十七光年てふ近さ 和◎白◎美◎ 光年の「近さ」がよいとか、ロマンチックとか誉められて、久しぶりに喜んでます 茹小豆白に色ある和三盆 笙○和 夏休み青春切符は歳問はず 希◎ 梅雨明けの潮の香生まる舟溜り 笙和 生まれるに苦労しましたが取ってくれる人がいてうれしいです 香煙の縁に這ひ出す夏座敷 這い出すが分かんなかった様で、煙がです 和博 艇庫よりペンキの匂ひ夏休み 利○・○白○ ヨットマンの和博さんですが、艇庫というと、大学ボート部みたいに感じます、でも似た慶賀あります 綿雲や少し煮崩れ茹で小豆 利白美 野牡丹のきりりと色の溶け合はず 利◎ きりりが甘いとは思うが色が周囲と隔絶した鮮やかさというのがよいようです 幼子の尻紮(からげ)して星祭 利 梅雨明けて雲の白さの加はれり ・ ひたすらに自転車を漕ぎ水着の児 どうして関東では漕ぐというのかという希覯子さん、それは別に、自転車、水着、景はすぐに浮かぶがどうも字面での違和感が 笙 あどけなき願ひ代筆星祭り 希○・正○ あどけなきと言って仕舞っては知恵が無い、老人会俳句になるのはいやじゃ、それゆえ取らぬ 鉾町の稽古囃子や梅雨明ける 正◎ うちんとこは「ホコチョウ」いうんどすえ、らしい、京都観光俳句大会ならいい線行くね、私にはそうだねという同感だけ 談合の机の隅に茹小豆 美○ 甘味どころかで、男女が深刻に話し込んでいる景ということだが、大方はもっと普通の談合を思って、そこに茹小豆が効果的という票でした 水打ちて商ひはじめの灯の入る 利 商い始めの火を入れるとか 旅かばんおいて始まる夏休み 旅かばんね、それだけですよ 希覯子 戸を繰れば網戸まつはる重さかな 利○和○ 結構抵抗あるんですよね、網戸が絡まると 鉄棒にさび浮き出でし夏休み 利 良くある感じですね 茹小豆父は生涯下戸なりき 利 梅雨明や屋上稲荷人集ふ 白 階上と階下(うえとした)世帯異なる星祭り 単にマンションの上の階と下の階らしいが、それでは何にも面白くも無いね 武甲 吊るし干す通学シューズ梅雨晴間 利和 梅雨晴間の洗濯物ですか、 ささやかな願ひの重み星祭 利正 ささやか、重みくさいね きびきびと林間学校開校す 利 このきびきびは効いてると思う 茹で茄子や学校長の手打ち麺 利 分校の校長がうどんを打って、茄子の実の汁で子供たちに食わせるのですね 足繁く通ふ図書館夏休み 美穂子 歳しかと記されしカルテ夏の風邪 利○ 夏風邪という軽さが良いのでしょうね、歳は記されない? 子の部屋の窓の全開夏休み 希美 子供があけてるのか、子供が帰ってくるのであけてるのかとか議論あり 七夕竹総身で担う子の願い 利笙 そんなに重大なお願いがあるんですかね、旧かなでうちはやってます 茹であずき掌に冷えもらう銀の皿 なんとまあお上品に召し上がる、ちょっと反発 十薬や墓地迂回する遊歩道 千恵子 茹小豆祖母の衿持の白エプロン ・◎正 慣用的な字遣いではあるがとのしてきあり 玄関に子の靴どかと夏休み どかとが安直だ 抱き上げて子に触れさせる笹飾り 明易の宿に沢音聞いてをり 老鶯や名水自慢聞きをれば 今回ずいぶん手抜きの燈句に思えます 白美 梅雨明けや木屑払ひて能面師 利○ 季語は動くでしょうが、中下句が良いですね 兵児帯を締め直してのパナマ帽 利 出かけるときにということでしょう、締めなおすというと褌ですね、兵児帯はゆっくりまきつけるぐらいの良いものが雰囲気ありですね サンバまで飛び出て町の七夕祭 そういうのはあるでしょうが、発見でもないですね また増えし見知らぬ従兄弟夏休み 昇進を寿ぐ下戸の茹で小豆 正 太白のひときは光り梅雨明くる 利希 先日、梅雨の月は美しいというコラムがありましたが、太白、早暁、夕暮れ、時間帯も含めて面白い 緑蔭のテラスに朝のカフェ・オーレ ・ パリジャンの巴里でなくなる夏休 茹で小豆入りのパン売る物産展 茹小豆の読み込みではあるが、茹小豆が季語としては働いていない 人待てば裳裾の濡るる星祭 本歌取りでの句と言う事ですが、引き移した時代背景が見えてこないのです、抽象的な時を詠う手段として俳句は不適当ですし 美子 一日の踝休め茹小豆 利 横坐りしたりして、しどけなく出すね 日赤の縫製奉仕乞功奠 利 皇族のお針の会か何かと思っておりましたがどうやらそのようで、乞功奠の短冊もそえるのだとか 空梅雨の明けて根菜下げ帰る 白 雨が降らないんでひね大根しか出来なかったけど、二人で食べるに不測は無しと・・ 夏休暇計画立てぬ旅に出る これでは、なにかフォークソングの一節というだけで 希ふこと祈りに近し星祭