188回点盛り
美子 父の背に野焼の匂ひ残りおり 利○武◎ 上着を脱いだらとか、そんな句があったようで 乾鮭も駄馬も小暗き農の土間 正白◎ 乾鮭と厩が一緒みたいで取れなかった 麗人の卆寿に梅と赤ワイン ・◎ 卆寿の麗人、やはり特殊ですね 灯台を呑みて一湾流氷野 利 流氷野という例句が多いということだが、氷原だろう 流氷来異動内示を胸に秘す これ、ご本人は深刻だが、分かる人は限定的過ぎる 正 活断層走る谷間に梅ひらく 利白美◎ 梅ひらくだと、地震の大きな被害があったが自然は巡ってくるよみたいな計らいが見えすぎていけない 流氷の軋み遠くに微眠みぬ 利○武 海に出ることも出来ない浜も氷が埋めていればこうだろう 野を焼くや少年恋の火を焦がす 利白○ 放火癖みたいでちと危ういかも 亀鳴くや朱のかすれたる和上像 ・ 朱のかすれが、本来朱塗というのでは無い様に思われるのでどんなものかと 日本海の風に乾びし鮭の味 味をなんとか表現しないと、なんの味わいもない 白美 心もち男雛と距離持つ女雛かな 利◎武○ 佳句かは分からんが、面白いね 乾鮭や洟を啜りて修司読む 利美 寺山修司ってのはそんな場末の幹事が似合う?、でも洟が重なるし、乾鮭がかわいそうかとも 野焼して農の一年始まりぬ 利正 紅梅の一樹残して旧家果て 武 果てるというのは家系などの感じで 流氷や犇めき漂ふ同じ潮 武甲 流氷や歩きて海を越す話 利美白・○ 火の箒山に走らす野焼きかな 利美 火が箒でなぎ払うように走ったということだが、ちと無理があるようで、火叩きと取り違える 乾鮭や下船の足の定まらず ・ 乾鮭がどこにあるかが見えない 押し黙る待合室や梅一輪 利 駅かと思ったら,病院ですか、どっちにしてもわかりずらいか 下校子も半時遅れ春立つ日 利孟 「東西」と黒巾口上春灯し 正○ 乾鮭の突支ひ棒で晒す肚 白・ 流氷や日がな火を継ぎ火を眺め 美○ 梅が香や小皿に盛らる浄め塩 正 料亭になってしまったが、作者としてはお宮あたりか屋敷神で 迎へ火で畑を囲へる野焼きかな 希覯子 舫ひ石遺る古利根堤焼く 正◎ この取り合わせは何度か使いましたね 初音聞く街騒遠きホーム住み(老人ホーム 利 乾鮭や吊されまま身を削る(そが) 利 日脚伸ぶ一人一人がベンチ占め 利 ホーム暮らしもちとお寂しそうか?「人を待つかに座すベンチ」というくらいもありかと 流氷を脱出の鯱大写し テレビでやってましたね