195回点盛り
今回、早じまいの句会でしたので、新橋「いそむら」に寄り道
ついでに光生さんの選句を頂きました、点盛り表では「光」です
正 指先の反りに人恋ふ風の盆 利○武◎ 風の盆恋歌でのイメージを詠んではどうしても観念句がばれる感じがある 朝夕に雨降る山居夏の果て 利○武白○ 秋雨前線がそろそろであったり、そうでなくても時雨れるような物寂しさが 編笠に星降る町や風の盆 利光 螻蛄鳴く模写と模作の美術展 利 亀鳴くとは異なり、螻蛄鳴くは螻蛄の生態で、同じように扱うわけにはいかない、なお、蚯蚓鳴くについては、実は螻蛄の鳴き声を、蚯蚓と考えたのです 朝もぎの枝豆売れる道の駅 枝豆は根っこごと引いて、場合によっては鞘だけにして出荷するもので、もがない 白美 枝豆や弥勒化身の布袋さま 利直◎ 新涼や青く澄みたる化粧水 利○光○ 新涼と青く澄むでは、らしすぎではあります 落丁の百科事典や螻蛄鳴く 直正 百科事典の落丁ってのは疑問有り、で、実は六法全書だったとか 編笠を揺らして笑ふ風の盆 利 揺らす笑いやでもいいですが、風の盆が笑っちゃいけません 立て掛けしギターのケース夏の果て 利 我らが青春のフォークソングですね 直人 去り状も胸に畳んで風の盆 利白◎正○ 返却と付箋の手紙をけら鳴く 利○白 竿先に蜻蛉とまりて肩ゆるむ 武 釣り竿の先に蜻蛉がとまった、までは良いんですけど「私風流人でしょ」って下句が俗 だだちゃ豆女将に惚れて二十年 女将に惚れて」はそうかも知れないけど、俗に過ぎて諧でもないね 穴あきの靴うち寄せて夏終る 少し考えないといかんですね、一読句意明快を心がけて頂きたい 武甲 見廻りの声遠のきて螻蛄鳴く 白直○光 遠のきて」という因果関係で終わらせてはつまらない ダイヤから消えゆく列車夏の果て 正◎ 季節列車が消えたというより、長い歴史ある名物列車がという感じもあって、陰々滅々では面白くないと思うのです 枝豆を頬ばり選挙談義かな 利 台風にアジア名あるを知り 利 ただの知識でははいくではないでしょう マニフェスト手に持つ客や風の盆 利孟 闇に背を凭せて八尾をどりかな 正光○ 保線車に砂利の山積み螻蛄鳴く 武地光 夏行くや塾の揃ひの背負ひ鞄 直 かけ外す湯気の眼鏡やだだちや豆 台風来旗で囲ひて選挙カー