198回原宿句会点盛り
武甲 葉牡丹の強く抱き合ふ鉢を選る 利○白◎美◎ 切干や「裏にいます」の吊し書き 利◎か白美正 函館の街を縁取り師走の灯 か◎ 雪催ひ客の疎らな理髪店 利正 因果関係が見えてしまう 雪起こし口数の減る操舵室 利直 操作室=オペレーションルームは、タワークレーンとかですかね、分かり辛い 正 豊饒の海のうねりや雪起し 利○美武◎直 雪女郎箱根の坂を越えられず 利か直◎ 入り鉄砲出女、面白くない 葉牡丹や天気図に渦込み合へる 利○直白 切干の昼食半日ドック済む 利○ 両国に手打ち蕎麦喰ふ師走かな 両国の蕎麦がピンと来ない 白美 葉牡丹淡き紫佳き日かな 利◎ 揃ひの皿一枚落し師走かな 利○正 番町皿屋敷師走版だね 忘年会関東三本〆に果つ 利○ 切干の筵に玩具の茶碗かな 直○ おままごとですか、ちと景が見えない 鰤起し四駆の黒き車かな 利 来る車を見て四駆だってのはマニアック 利孟 一と煮立ちさせたる豆腐雪起し 白○美○ 葉牡丹や0番線は始発線 美か○ ビートルズのテンポの緩き十二月 武○ 都鳥寄り来水上バス発てば 切干を炊くや陽の味風の味 美子 余所者と素性の知れて雪起し 利○か白 買ひ置きの電球提げて街師走 利武 荒星や病む人からの便り読む 正○ 切干をひろげて庭の狭きかな 利 葉牡丹の並ぶ花屋に日を数へ かめ 葉牡丹の一巻きごとに色深む 利○正◎ 切り干しの風に捩られ身の細る 利○ 息白したばこの煙ともに吐く 渋滞を抜けて師走の湯に浸かり 暗天に枝分かれして雪起し 稲光の様だそうながら、? 直人 葉牡丹や偏りくぐる藍暖簾 利○ 路地裏の古きに住まひ柿落葉 利 雪起し茶杓に鈍き光かな 利 柄杓か茶杓だが、いずれも亭主しか扱わないので、客が茶杓を持参してというようなことはない 意を決し障子張替へ師走かな 障子も、障子張るってのも季語ね 切干の荷に土の香の秘そかなり