202回点盛り
美子
若布刈鎌海の光を刈り進む 利◎白正○か◎
うまいですね
肉厚のムーアの女体春の昼 利○恵か○白
三尺の童子の語彙の殖ゆ穀雨 利正◎
サンセキノワラワと読むとのことです
「愛国」といふ言回し尚ほ残花 利○
「愛国」ということばを否定的に評価しているのは気に入らんけど
好不調生身操り木の芽和
好不調ってのがなにか分からないですよね
利孟
丸き背に負ひて水引く若布籠 美○白◎正
春昼の千本鳥居の朱き闇 美◎
穀雨かな逆手の鎌を研ぐ砥石 美正
万愚説息を吹き足す救命衣
一抓みづつが刻まれ木の芽和へ
当たり前だって・・そうかな、
直人
野を焼きて戻りし男瞳に阿修羅 利○恵
田も畑も草に埋もれて穀雨かな 利恵○
休耕田の様子という評も
眉太き男の歯音木の芽和え 利美
歯音ってへんだな
眉月や若布干す浜尽きるとこ
月は新月も秋ですから
武甲
食堂に並ぶ酢醤油若布刈る 利恵
大衆食堂みたいな雰囲気か
貨車去りて穀雨の中の単線路 白○
宿坊の逗留客や木の芽和へ
ほたる烏賊闇に一群浮かび来る
かめ
積まれたるままに傾ぎて若布刈舟 利○白
若布より昆布かもしれないという評あり、なるほど
手捻りの器に盛りて木の芽和
手捻りってのは素人芸的、盛りては手料理か
木々の彩影に落して春障子
潤いて穀雨の茎の透きとほり
春昼のゆつたり落つる砂時計
白美
木の芽和え京都山里竹林
ついこないだ京都のこんなところでお茶事をやったもんで
菜園の菜の若緑穀雨かな
招魂祭手塩一舐め力士起つ
手塩ってのはおにぎり握るみたいな感じです
春昼やややたつぷりの服を買ふ
湯のなかで若布たちまち青変化
寺田屋の柱暮春の刀疵
暮春しか言っていることが無いってのもいかがか
若布干す砂に腹這ひ歌集読む
馬子唄の残る小諸や木の芽和
フランスパンかじる公園春の昼
待ちわびし天の恵みの穀雨かな
恵一
ぼろぼろの旗のごとくに若布干す 利か
ぼろぼろの旗ってのはあまりないもんで、艦旗とか特殊なものだけですよね
あたたかき酒と一緒に木の芽和へ
季重りはそのとおり、だけど酒は呑みたいやね
音もなく畝々削る穀雨かな
てのひらに受けてひえびえ穀雨降る
ひえびえ?
春昼や虫の羽音のかすかなる
羽音がかすかなのはいつものことで、とくに感興をよばない
里佳
旅先や親の饒舌木の芽和 利○
艶やかに濡れそぼつ庭穀雨かな
穀雨が具体的な雨として読むと違うのですね
潮の中和布に身を寄せ稚魚の群
元句で助詞を考えずに7語、添削で5語、言葉が多すぎるのです
我が眼さえ躑躅宿りし紅に
こんなことが言いたかったのかな?