216回点盛り
利孟 防弾衣シャツに重ねて芒種かな 武◎K美◎比○ 初夏の大佛背なの窓開けて 比正 立ちすくむばかりの防御蝸牛 美○ 小満の肩組み唄ふ祝勝歌 囀りや出入り勝手に無人駅 白美 海酸漿吹けばかすかに父の声 利◎正◎K◎ 本人に聞かないと分からないけど、ちょっと海酸漿に思い入れがありそうだ 青葡萄盛りて砂漠のなかの村 利美 銀の皿か何かに盛られているのであろうが、季語としての未熟な青葡萄はそうはならない、美子さんの「さかりて」と読むと、オアシスに葡萄畑があって青い実がなり始めている景色になる 島々のいづれも見へて芒種かな 利 島々というと数が多い、それを受けるにいずれもは数が少ない、見ゆはヤ行で活用 蝸牛の出でて新居の色褪せぬ 利 色褪せた新居って?? 小満や肚におさめる不平なし 美子 まっさらの地下足袋土間に芒種なり 利比◎ まっさらというよりも具体性がありませんか? 蔓立てて風に引き合ふ青葡萄 利○K 紫陽花の群れて分譲墓地の旗 利K○ 小満の木々の繁りの定まれり 利正 蝸牛土を耕すやうに湧く 利 正 でで虫や角隠し行く嫁御寮 利○比武○ 角隠し行くって変だし、やけに言ってることに険がある 小満や飲み頃近き赤ワイン 利武 ひげ文字をシャツに縫ひこむ芒種かな 利 太き脚太き腕や鉾回る 利 ソムリエの乙女の銜む青葡萄 青い葡萄と、未熟の青葡萄は違う、乙女のソムリエって、やはり「女」でないとワインは分からないのでは 耕平 紫陽花の大花房や径塞ぐ 利比武 紫陽花は房とは言わない、「や」で切ったら径を塞いでるのは牛か、蛇か、丸太かわかんない 小満や優しく軋む舫ひ船 利◎ 若き蔓空へ空へと青葡萄 利美 景は見えるのだが、この表現ではないだろう 緑濃くぬかるむ小路芒種かな 利 角立ててメール受信や蝸牛 携帯の感度で角が2本とか3本とか言いますね 武甲 父の日や絵文字で告げる「ありがとう」 利正○ 引力に逆らひすすむ蝸牛 利○ 寒暖気せめぎ合ふ空芒種かな 利 小満の神宮わかす快男子 美 ハンカチ王子だった齋藤君ね 青葡萄囲ふネットに透ける房 青いネットをかけるんですと、だけど、なにか暗喩がありそうな句に仕上がってるね 比呂四 鳥の食む前に芒種の枇杷をもぎ 利○K ボウシュウ、モギと遊んでみたのですがとは!! 絞り込みきれぬ内定青葡萄 利 学生なのか、採用側なのか見えないね 小満や都心のビルの地下菜園 利 蝸牛殻の欠けたるまま歩み 利 不意打ちの雷鳴に身を丸くせり 恵一 フリスビーへ犬ジャンプする立夏かな 利○武 触れし手の透きほりをり青ぶだう 利 触れるというのが葡萄になのか、人の手になのか?? 柚の花や湯舟に仰ぐ北斗星 利 ユノハナヤで湯舟っていうと湯の華と間違えるね、この場合ユズノハナとしたほうがよい かたつむり東京けふも雨模様 小満の髪止めひかる街路かな 街路?? 直人 北岳の雫積もりて青葡萄 正 直人さん山屋でしたからね、雫がつもるって?? 田水張り芒種の侯の親孝行 ?? 小満や故郷(サト)の天地青葉かな サトノアメツチと言っても、コキョウノテンチといっても音数同じだが 蝸牛十三回忌も無事済みぬ 還暦の身は薬籠の梅雨さなか 薬籠?自家薬籠のこと、意の向くままに暮らすというのかな?