221回点盛り
正 立冬や書棚に眠る昆虫記 利◎比◎恵◎ 藤澤八ヶ岳山荘ですね、山眠るみたいないい雰囲気です 千両や音に艶ある糸捌き 利白比恵美○ 糸繰りという解釈が出て、そうか、組みひももあるかと思い、結局作者は三味線のつもり、糸捌きにその意味はあるが、撥捌きという手もあるね 煮凝や蝦夷地の波の高きころ 利○恵 のでは、如何にも頭の中のことですという無責任さ すれ違ふおかめの女将酉の市 利比 おかめ」が店のなまえなら、それはいらんこと、オカチメンコのというなら、それも失礼な話で、女将と分かるならそれはなじみくらいがいいところでしょう やきもちや鍋焼饂飩に舌を焼き やきもちが分からん 白美 お多福の顔善き選ぶ酉の市 利○正○恵義◎ 立冬や眼鏡のつるのやや固く 利美◎ 鍋焼きを喰ふや指先朱を残し 利○美 朱ってきっと朱肉のことだと思うんだが、朱を残すではかじかんでいるとか、化粧の紅がとかちょっと分かりづらいです ラジオより聞へる落語実千両 利○ 具体性があった方がよい、落語そのものが人情話もあれば、地口のものもあるし、と広すぎるのだから、聞「へる」は、「きこゆ」から活用できないです 風花やレンズのごとき馬眼 利 うままなこ」というルビは無理でしょう、ウマノマナくらいです 美子 立冬の路地より猫の大股に 利比○義 福の神担いで帰る酉の市 利正◎ 帰るでは、ただの光景 鍋焼を余し佳境に入る話 利恵○ 余しって、食い残したみたいで汚い 形見分け新米の荷に鷺の帯 義○ なんのこっちゃ? 蹲の水枯渇して実千両 利 水涸るという夏の季語もあるので弱い 利孟 手締めの手貸すにご利益酉の市 正美白◎ 鬼平が役宅ここと実千両 白正義 立冬の人の列なす水汲み場 美 海老の尾をあまし鍋焼煮立ちけり 分からなかったね 蹲踞の水地に吸はれ秋深し 耕平 立冬や湖面に鳥の曳く小波 利白○ 水鳥って言うと季重りになるんで苦しいね 釣り船の釣竿あまた小春凪 利○ 耕平さん水辺の景色となると良いね 鍋焼や玉子にかかる七味かな 義 かかるってのは当たり前です 散り敷ける金木犀の香りかな 小気味良く響く手締めや酉の市 そうですね 比呂四 鍋焼の火を止むもなほ沸々と 利○ 火を止めたら鍋焼きはお客に出す、タイミングがおかしい 立冬の朝にポキポキ肩の鳴り 利 に、鳴るっていうと特別なこと、因果関係的にきこえる たかだかと掲げかつこめ酉の市 利 焼藷を腹に抱へて息をつく 息をつくでもおなじでしょうが ひだ割れのアスファルトより実千両 あるでしょうけど、ど根性千両ってのも 義春 酉の市闇に手拍子重なりて 利○ いい雰囲気ね 立冬や表通りは襟立てて 利 老父母に菊一鉢の置き土産 ただの日記、自分では孝行をしたつもりだろうが、それは個人的喜びにしかならない 鍋焼や蓋の穴から湯気強し や、で切ると話が続かない 八畳間千両の実は部屋変える 変「へ」るではどうなったかが分からない、千両の実を撒いて改装するっていうおかしな理解も間違いとは言えないということになる 恵一 山茶花の散りたまりけり古城跡 利 けりで切れて、古城跡とまた言い出すよりすんなりと 千両のしづくに銀のうれひかな 正 万両ならまだしづくが分かるが、銀の憂いはないでしょ 酉の市風船釣りに客なくて 利 風船は春、昔デパートの水素風船の逃げたのを棒でからげて取るのを風船釣りとは言わなかっただろうか 立冬の径に着信メール音 席題通知メールですか? 鍋焼に箸あらあらし名奉行 鍋焼きうどんに鍋奉行はいないでしょう 武甲 予告なき避難訓練冬立つ日 利 鍋焼や落とし卵を絡め食ふ 比 や、で切ると話が続かない 酉の市大商ひの手締めかな