222回点盛り
利孟
千年の古刹冬芽を研ぎ澄ます 美◎義○正比
数へ日や神棚に積むうす埃 義武美○
雪富士や箱追ひて乗る観覧車 比○
ゴンドラでは字あまりだし許されよ
スタンドの揺るる白息有馬記念
大雪のコート抱へて出す名刺
白美
ドンペリを呑み干す有馬記念の夜 利○正◎比◎
ドンペリといったら、それだけで、詩から離れた嫌味な言葉になってしまう、シャンパンで良いとも思うが、こうしても納まる字余りです
極月やはたきて隠す顔の隈 利◎正
顔の隈って凄すぎるかな、頬とか
数へ日や秘密の記録火に焼べる 利正
秘密の記録っていうのはなにやら意味深で分からない
大雪や野良猫潜む床の下
墳山の父母囲む冬芽かな 武◎耕
墳は盛り上がった、墓は平らなもの、墳山でツカヤマと読ませても、墓所であるより、土饅頭、(皇族の陵墓ではないだろうから)、それが二つあるって、ちと奇異だな、
数え日や縁のかすれし手帳繰る 利耕○
縁をフチ、ヘリどう読むかは読み手次第
大雪や驢馬嘶いて雪もよひ 利 
嘶いてという因果関係めくのが?雪も少しつきすぎるか
有馬記念掉尾の運をこの騎手に
博打打の思いだけだな
ぼろ市や掘り出し物に目を凝らす
美子
原始の血掻き立て有馬記念待つ 利正○武○
原始の血ってほど博打は大げさでもないだろうが
大雪や白湯を啜りて肚括る
括るというとやや後ろ向きなのかな、括る肚とする手もある
雲間より光輪零し片時雨
どういう景か難しいこというと分からない
天辺に蓬髪の鳥冬木の芽
数へ日の運筆筆意生じけり
(@_@)
武甲
大雪の海に陣取る屋形船 利耕◎
陣取るまでゆくと、軍艦みたいだし、冬だし
数へ日や日毎に増へる母小言 利耕 
母小言はいかん
ラストラン有馬記念の勝ち名乗り
ウィニングランが、今年仕舞いの競争でもあるわけで
人救ふ犬のお手柄冬芽かな
アルツのばあさんが犬を抱いて凍死せずにすんだって話がありましたね
霜枯や祭りの果ての大広場
秩父夜祭だと思うが、祭は夏、夜祭は冬の季語、霜枯れと季語が二つになる
恵一
葱の葉の尖りて曲がる山路かな 義◎
葱がとがって、曲がっているのでしょう、山路が曲がるのではない、山路にはノビルはあっても、葱は自生していない
有馬記念ゴールに湧きし紙の雲 利○
年納めのハズレ馬券て感じだなあ
大雪の空に漂ふ飛行船
そこから、何が感動に繋がるかを読まないとね
数へ日や猫と遊びて日が暮れる
日記
比呂四
大雪や根菜仕立てのイタリアン 利義武
イタリアンてのが甘い、根菜仕立てでは絵が見えるようで見えない
数へ日や会議で埋まる予定表 利○美
溌剌と子守りに出掛け有馬記念
低き音かすかに漏れて耳袋
低い音ってのは、小さな音とも取れる、シャカシャカってのは高音でよいのでは?
一回り幹を引き締め冬芽かな
冬芽の寒々とした雰囲気は幹まで細るかのようだということらしいのだが
耕平
数へ日や謝恩の文字のあるちらし 利○比
謝恩セール、謝恩大売出し、俗な言葉であるが、謝恩というところに注目してみれば床しい言葉でもある、気が利いた句です
攻め馬の記事読み尽くす有馬記念 利武
城山のあるがままの木冬芽あり
裸木のことだとおもうんだが、冬芽ばかりが目立つ寒々とした木であることよというのにこうではいかが?
冬ざるる畑にひと筋立つ煙
畑や、田んぼなら俳句になるってものでもない
大雪や欠航決定のアナウンス
オオユキにしか読めない内容だな
義春 
数え日や手垢重ねし日記帳 利◎比
松島や群れ飛ぶ鴎冬の海
三句切れ解消にはこんな形、松島って既に海ですよね
ゲートイン有馬記念の静けさよ
大雪やきらり飛行機青い空
これも3句切れ、きらり飛行機で点のような飛行機がきらりと光っているということを表現したつもりになるなら、それは子供の表現です
固くして来季を思ふ冬芽かな
冬芽ってそういうものなの、それが歳時記の約束なんで、その季語が意味するものを背景として物語を展開するのが俳句、季語を説明するのは歳時記の方が格段上ですからしないこと